望んだ事が

一が十で返るはずなくて

祈り捧げた

瑠璃色の世界だって

どれも皆美しく

穢れたままに嘘を吐いた


夕立ちに立ち竦む

進めない僕の事を

おかしいと言うのなら

聞きたくなんかないよ

知りたくもなかった

もう歩けなくなるくらいなら

それならいっそ死んでしまいたかった


腐り落ちていく花束

隙間から覗いた瞳は

健気なまでに愛おしく

狂った眼差しで

聞こえない歌声は

塞がれた耳の奥で

鼓膜に溶け込んだ狂気

歩けるわけなかったんだ

言えないものだけ

綺麗なままなのに


その唄の意味を

知って語るその口を

僕は塞いでしまいたくて

届かない願いも

捧げた祈りも

全部返らない世界の嘘


反逆者の名を告げた

声が歪んで死んでいくんだ


吐き出した言葉も

靄になってはためく

誰の為でもない

自分を護る為に

淡くなった本当が

意味もなく並んでいる

綺麗に整列して

その羅列に投げ捨てた

本当の意味を殺して


そんなもんでいいのかい

そんなもんでいいんだよ


繰り返した言葉

嫌になるほど

曖昧になる癖に

君が居なくなった事も

どれも見えている様で

隠れてしまった

嫌いなもの全て

半分だけの事なのに


どうしてか、どうしてか。

どうしてそうなるの

殺めて、止めて、

白線の上を辿る

君の視線の先で

一つずつ並べて


そんなもんでいいのかい

嫌になる事は分かってるのに


嫌いなものも

好きなものも

僕も君も

またやり直して

エンディングを迎えた

何処かの英雄の様に

居場所を無くして

存在理由を求めて

無条件の優しさも

記憶の穏やかさも

過去も未来も

全部同じだけの重さになるよう


僕は


僕を棄てた。


忘れていた事を

残さず飲み込んで

また歩き出せたら

笑いかける事も

きっと出来たのに


明日の事は

誰にも分かんなくて

天気予報が外れた午後

連れたって歩いた

歩道橋の上

一眼レフ越し覗いた

青空が苦しい


それだけでよかった

多くは望みたくなかった

ただ古ぼけたノートに書かれた

過去の自分が望んだ

そんな人になりたかった


優しい人であれ、

大きな人であれ、

夢の様な

そんな人であれ。

絵空事のヒーローみたいに

そんな人であれ。


そうやって僕は僕を殺して

無個性に徹してまで

個性を殺した

そんな世界じゃ

きっと誰も望まなくて

そんな単純な事も

何時のまにか忘れてしまった


逃げ出した先で

耳を塞いだ君が笑ってる

ピントが合わなくて

きっと僕は泣いてるように見えるだろう

間違ってはいないよ

雨は降っちゃいないけど

この空はずっと蒼穹を描いているけど


実際の僕は


きっと泣いてる。


そんな、気がした。


続きの話をしようか


それが夢だったり


絶望だったりして


そこに希望がないならば


僕はどうして


その手を離すのだろうか


涙一つ溢れさせる事も


忘れてしまったのに


絶望を重ねるたびに


鮮やかなもので


上書きしてきたけど


明日の事なんて


結局誰にも分からなくて


だけど傷付いた心も


話せない事も


覚えたままじゃ


身動きが出来ないから


悲しいんだ


その手を仮に離したとして


君が此処から居なくなる


そう仮定したとして


優しい嘘ばかりの君が


また一つ傷付いて


僕は笑えなくて


また一つ失って


どうしてこの手を離すのだろうか


約束なんてしてないけれど


そんな事望んでなんかいないのに


苦しくなっていく心と


絶望を並べた世界で


君が嘘になっていく


急かされて

つっかえた言葉

言えないのは

間違えた選択の

その先の話


貴方が呟くたび

逃げたくて逸らした

視線が埋もれていく

どうして、どうして、

詰め込んでばかりの

溢れ返った心が

何も言えずに言葉を失う


絵空事の様な

夢の様な世界で

その手を取った事が

全ての始まりなら

この世界の終わりは

貴方と共に在りたくて

でも貴方が残した傷が

浸食する様に

足取りを重くしていく


どうしても笑えないのは

蟠りの残る小さな声

大好きだと言えないのは

何かがずっと邪魔をするから


消えたいのは、消したいのは、

いつだって××××のほうなのに


貴方の言葉が

胸に落ちていくたび

きっとそうで在りたかったと

気付く心に瞳を閉じた


あの世界は、もうないのに