投球障害予防コンサルタント、酒井大輔です。
下の写真をご覧下さい。
右肘と左肘の違いがわかりますか?

実は右肘がこれ以上伸びないんです。

当院に来院された患者様ですが、当時高校3年生。投手でした。

肘の痛みを訴え来院されました。
初検時の時点で、肘が伸びないし曲がらない。
これは離断性骨軟骨炎の終末期の症状です。

肘の外側の骨が変形しています。

私は最初に診させて頂いた時に涙がこぼれそうになりました。
「もっと早く発見出来ていれば。。」

この状態では、治療で痛みを取ることは出来ますが、根本の治療にはなりません。

話を伺うと、小学生の頃から肘に痛みがあったとの事です。
そして、近所の整骨院に通っていたとの事。

その頃に発見出来ていれば!

私は心が痛みます。
野球肘の外側型、離断性骨軟骨炎は早期発見が重要です。
早期であれば、保存療法で改善の可能性があります。

例え、接骨院や整骨院であったとしても、専門性のある治療院であれば、早期発見の可能性が見込めます。

もし、野球をしているお子様や選手が、肘の痛みを訴えたならば、一時的なものや大したことないと決めつけずに、専門の医療機関への受診をお勧め致します。

そして、投球制限が必要になったとしても、状態によっては、放っておけば良いではなく、治療によって回復を促進させる事が出来る可能性もあります。

野球検診があるから大丈夫、ではなく、子どもの将来は無限です。
是非、決めつけずに早期発見、早期治療が出来ることを望んで止みません。


野球での肘の痛みや肩の痛み、投球障害を予防するための投球指導について是非ご相談ください。


むさしなかはら接骨院

http://musashinakahara-sekkotsuin.com/


投球障害予防コンサルタント

酒井大輔

naturalstyle79@gmail.com


是非ご相談ください。

投球障害予防コンサルタント、酒井大輔です。


今回のテーマは「バランス」です。


投球動作において障害予防を考える上で、とても大切なテーマです。


“バランスが良いフォーム”

“バランスが悪いフォーム”

どちらもよく聞く言葉です。


では、“バランスが良いフォーム”とはどんなフォームでしょうか?

逆に、“バランスが悪いフォーム”とはどんなフォームでしょうか?


スムーズな投球動作を遂行するための大切なポイントは、“バランスを安定させる事とバランスを崩す事”です。



“バランスが安定する”

例えば、同じ形(四角形)の大きさだけが異なる2つの積み木を上下に重ねるとします。


1)下が小さく、上が大きい場合。

真っ直ぐに普通に積めば崩れませんが、少しズラすと崩れます。


2)下が大きく、上が小さい場合。

下が大きければ、上の積み木が崩れる事はありません。


この時に抑えておくポイントは、重心点と重心線、そして支持基底面です


{6E410D07-1D83-4499-BC01-B14648E58428}



下の箱が地面と接している面が、支持基底面です。

この支持基底面の中に、重心(重心点と重心線)があると、バランスは安定します。


図のように、上の四角形を右に少しスライドさせるとします。


すると、上の図では、重心が支持基底面を外れるので、上の四角形は落下してしまいます。


下の図では、重心が支持基底面を外れないので、上の四角形は落下しません。




この考え方は投球動作において、とても大切です。


支持基底面と重心の関係も大切ですが、究極の安定は“不動”です。

全く動かなければ、絶対にバランスは崩れません。


つまり、究極にバランスが良すぎるフォームでは投げる事は出来ません。


なぜなら、投球動作ではウエイトシフト(体重移動により重心移動)が必要不可欠だからです。



つまり、基本的にはバランスを安定させ、ウエイトシフトをする際に、あえて“バランスを崩す”


これが大切です。


実際の投球動作でのバランスについては次回書きます。







投球障害予防コンサルタント、
酒井大輔です。

かなり久々の投稿になってしまいました。
先日、facebookにも書きましたが、29年1月1日より「むさしなかはら接骨院」の院長に就任しました。

また少しずつ情報発信していこうと思います。


今回のテーマは、「投球フォームを観るために」です。

投球フォームを見るのではなく、観る

ここがポイントです。

私は、投球リハビリ外来という名前で、障害予防のための投球動作を指導しています。

障害予防のための指導のためには、“なぜ?”

これが分からなければ、指導できません。

つまり、観ることが出来なければ、指導は出来ません。

これは、現場の指導者の方にも言えることです。

一番避けなければいけないことが、局所だけ目で追ってしまう事です。

大切なことは、動きを全体の流れとして捉える事です。

そして、全体の流れとして捉えた後で、局所に目を移してチェックします。

投球フォームを目の前で見た時に、例えば肘が低く感じたとします。

それを見た瞬間に、「肘が低いから肘を上げなさい。」
これは絶対にダメです。

肘が低いことを念頭に置きながら、「なぜ肘が低いのか?

それを、全体の流れの中で捉え、次に全体の流れの中で原因になり得るポイントにフォーカスして確認する。

これが、投球フォームを「観る」ために必要な見方です。


{33DE90D6-E457-4A3C-A0BF-0E691CBA3B15}