おんなじ中学生高校生なんです | フクロウのひとりごと

フクロウのひとりごと

愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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吹奏楽部のみなさん、たとえば全国大会に行くようなすごく上手いバンドの演奏を聴いて、あの人たちは自分たちとはちがう人たちなんだなんて思ったことはありませんか。でも、はたしてほんとうにそうなのでしょうか。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

淀工 

 

高校の頃、地元のホールに淀工が演奏に来ました。
聴きに行きました。
何をやったのかは全然おぼえていないのですが、
(ホルンの人がミュートを転がしたのだけおぼえてる。あんな人たちでもそんなことあるんだ…)
なにしろとにかくすごい!! って思ったことは、よくおぼえています。
あの人たちはぼくらとはちがう人たちなんだ、ちがう人種なんだ…、そんなふうに思いました。
遠いところの人たちだって感じました。
みなさんは、そんなふうに思った経験はありませんか。
上手いバンドにあこがれて、でもあの人たちは自分たちとはちがうんだなんて思ったこと…
ほんとうに、自分たちとはちがう人たちなのでしょうか。
 

 

学校に 

 

それから大学を卒業して吹奏楽指導をするようになって…
あるとき、淀工の練習を見学させていただけることになりました。
なにしろ部員数が200人になろうかという吹奏楽部、
どんなマンモス校なのだろうかと思って行くと…
大阪市のはずれ(もう少しで守口市)の、淀川のそばにある小さな工業高校。
全校生徒500人ほどの学校なのでした。
子どもたちもみんな、いわゆる『普通の工業高校の子どもたち』です。
みんな無邪気で屈託のない、ちょっとおとなしい、でも明るい子たちでした。
練習も、特別なものはありません。
ことさらに恵まれているわけでもありません。
ちょっと大きめな合奏室はありますが、それでも部員全員で合奏できる広さではありません。
それどころか、淀工は定時制もある(今もかな…)ので、練習に教室が使えないのです!
パート練習や個人練習は、だからもっぱら外で。
お天気によってそれぞれのパートの場所が決まっているのです。だから…
毎日終わりのミーティングで明日の天気を調べて報告する『天気予報係』がいるのです。
今でもそうなのでしょうか…
 

 

その後も 

 

見学させていただいたのは1回だけではなくて、その後も何度か学校に行きました。
それどころか、全国大会直前のホール練習まで見せていただいたりもしました。
詳しくは書きませんが、ひとつだけ言えることは…
みんな、ごく普通の高校生だということです。
当時の淀工は高校から楽器を始める子の方が多かったと思います。
練習内容も、とくに特別なものはありません。詳しくは書きませんが…
あの高校生のときに聴いた演奏は、こういうところから生まれてきたんだ、と…
特別な人たちでも自分たちとはちがう人たちでもなかったのです。
 

 

いろいろな 

 

それから、いろいろなバンドの練習を見学させていただきました。
全国バンドもいくつも見学しました(日帰りで東京はキツかった…)。
そうそう、とある全国バンド、「合奏見学させてよ」って申し込んだら…
前日になって、「福見さん、明日、振ってくださいよ」って言われたことが!
コンクール前です。
えっ、どうしよう、なんにも言うことがなかったら…
一回通して、「はい、たいへんお上手です!きょうの合奏終わり」ってなったらどうしよう…
そんなふうに思ったのですが、実際はそんなことはなく、しっかり合奏してきたのでした。
全国バンドだって、できないところはできないし、伸びしろもたくさんあるのです。
 

 

おなじ中学生高校生 

 

指導も見学も、ほんとうにたくさんのバンドを見せていただきました。
ひとつ確かなことは…
中学生は中学生、高校生は高校生、みんなおんなじなんだということ。
特別な子たちでも、すごい内容の練習をしているわけでもない、おんなじなのです。
持っている可能性だっておんなじです。
下手なバンドの子は、素養がない?
そんなことは絶対にありません。可能性は無限大なのです。だから…
現時点でそんなに上手くないからといって、あきらめたり見放したりするのには反対です。
可能性は、みんな持っているはずなのですから。

さて、上手いバンドの子たちは特別な子たちなのでしょうか。