みなさんアナリーゼという言葉をご存じですか。日本語でいうと楽曲分析です。曲の仕組みや形式を分析して演奏に生かしたりすることですね。では具体的にどんなことをするのでしょう。そしてどう生かすのでしょうか。
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。
アナリーゼ
アナリーゼ『analyse』はドイツ語だそうです。日本語では『楽曲分析』。
英語の『analyze』とおなじ語源でしょうかね。意味は『分析する』。こちらは動詞です。
あっ、イギリス英語だと『analyse』なのですね…
名詞だと『analysis』。意味はもちろん『分析』。
そしてフランス語でも『analyse』なんですね。読み方は『アナリーズ』。
では、アナリーゼって具体的にはどんなことをするのでしょうか。
形式や構造
まずは楽曲の形式や構造です。
曲って、たとえばおなじメロディがただの1回しか出てこないなんてことはあまりなくて、
繰り返したり、戻ってきたり、変化したり…
なにしろ、なんらかの法則がありますよね。
そういうのを、まずは調べる。分析する。
AABAだったり、ソナタ形式(今年の課題曲4の形式)だったり、いろいろあります。
どんな形式でできているのかがわかると、起承転結がわかる。
簡単に言えば、どこで盛り上がってどこがクライマックスで…
そんなこともつかめる。
これ、演奏する上でとても大切ですよね。
和音や調性
つぎに、その楽曲は何調なのか。まず、長調なのか短調なのか。
調が変わる(転調)ところはあるか、どんな調に行くのか、そして、
その調は元の調に対してどんな関係にあるのか。
同主調とか平行調とか属調とか下属調とか、いろいろあるのです。
興味があったら調べてみてください。
たとえば行進曲だったら、トリオと言われる部分って、たいてい♭が1個増える。
これ、下属調への転調といいます。
もちろんそうではない行進曲もたくさんあります(ラデツキー行進曲ってご存じ?)。
それから、どんなハーモニーが使われているのか。
その調のなかの和音なのか、それともほかの調から借りてきた和音があったりするのか…
(こういうのを借用和音といいます)
なにしろいろいろ分析できます。
メロディやリズム
メロディ、これ、言葉や文章とおなじで、句読点がありますよね。
もしなかったら…、息苦しくなっちゃう。
どこが区切りなのか、どんなふうに音が上がったり下がったりしているのか。
そのひとつの区切りのなかで、頂点、あるいは重心はどこなのか。
どんなリズムやモチーフ(フレーズの最小単位)で出来ているのか。
そのモチーフは、どこにどれだけ使われているのか。
非和声音(その場所のハーモニーの構成音以外の音)はあるのか(けっこう大切です)。
どんなビートで出来ているのか(8ビートとかサンバとか)。
特徴となるリズムや音型はあるか。
こういうことって、演奏に大いに役立ちますよね。
感情の言語化
曲を聴いたときに、いろいろな印象を受けますよね。
たとえば「楽しい」だったり「悲しい」だったり「せつない」だったり「勇壮な」だったり…
それは、その曲のどんな仕組みによるのかを分析してみる。
調性やハーモニーのせいなのか、リズムやビートのせいなのか、
それともメロディのつくりのせいなのか…
感じたままでもいいのだけれど、それはなぜなのかを分析してみれば、演奏に生かせますよね。
表現の幅が広がったり、演奏に説得力がでたり…
また、そこで得たことって、ほかの楽曲を演奏するときにも生かせるかもしれません。
アナリーゼの効果
こんなふうに分析してみることって、きっと演奏に役立つと思うのです。
たとえば構造がわかれば全体を俯瞰(ふかん/広い視野で全体をとらえること)できます。
たとえばハーモニーがわかれば緊張感が高まるポイントがつかめたりもします。
たとえばメロデイの仕組みがわかれば強調すると効果的な音が見えてきたりもします。
たとえば感情を受ける仕組みを理解できれば演奏に説得力を持たせることもできたりします。
そして、たとえば暗譜をするときにもとても助けになります。
ただ、アナリーゼをするためには、ある程度の音楽の知識は必要になってきます。
このあたり、わかりやすく教えてくださる先生がおられるといいですね。
ぼくは中学高校のときにこんなことを考えていたのかというと、、、…
だから、どのくらいまでやればいいのやら…
でも、大切なことであるのは間違いないのです。
さて、アナリーゼ、みなさんはされますか。
