ビブラート | フクロウのひとりごと

フクロウのひとりごと

愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
おもに吹奏楽の活動に役立つ情報を発信中!
バンド指導をご希望の方はお気軽にご連絡ください。

管楽器のみなさん、ビブラートってかけますか。フルートやサックスだとビブラートをかけるのがデフォルトだなんて言う人もいるようですけど、そうなのでしょうか。ビブラートって、なんのためにかけるのでしょうか。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  ヴェノーヴァ

 

うちに、ヤマハのヴェノーヴァがあります。これ、いつ買ったんだっけ…
もう何ヵ月も、もしかしたら1年ぐらい吹いていないかもしれません。
ビブラート、かかるかどうか吹いてみました。
何ヵ月も吹いてなくても吹き方忘れたりはしないのですね…。初心者には戻らないのです。
ビブラート、かかりますが、なんだか取ってつけたようなビブラート…
ビブラートをうまくかけるコツって、あるのでしょうか…
それはね、思うのだけどね…
 

 

  学生は…

 

これは聞いた話…
トロンボーン、音大で先生に「学生はビブラートをかけるな」って言われたのだそうです。
その人はそれにカチンと来て、試験で思いっきりビブラートをかけて吹いたのだそうです。
やりますね!
ぼくは言われたことはないですけど、学生の頃ってビブラートかけて吹いてたかな…
多分かけてたと思います。かけたいところにはね。無意識に。
でも、どうして「学生はビブラートかけるな」だったのでしょうか。
 

 

  トロンボーンの場合

 

では、ビブラートってどうやってかけるのでしょう。たとえばトロンボーンの場合…
立奏、右足を一歩前に出して、吹きながらビンボーゆすりをします。ほら、かかったでしょ!
というのは冗談で…
どうやってかけてるんだろ…
っていうぐらい無意識にかけたりかけなかったり出来るようでなければダメなんでしょうね。
多分、息、口(の中)、のど?
口かな。いろんなところの連携なんでしょう。知らんけど。
スライドでももちろんかけられるけど、スライドでかけることって少ないです。
クラシックでは滅多になく、ジャズや軽音楽でも多くはないですね…
 

 

  コンクール

 

フルートやサックスはビブラートをかけるのがデフォルトなのでしょうか?
吹奏楽コンクールを聞いているとね、時々聴かれることがあります。
『私はビブラートをかけられますよ!』っていう感じの、これ見よがしなビブラート…
『どうです、かけられますよ!!!』って…
わかったから。
でもそれ不自然ですよ。やめておきなさい、って言いたくなってしまいます。
いわゆる、ビブラートのためのビブラート…
あの、ビブラートってなんのためにかけるのでしょうか。
音程が合わないのをごまかすため?
ますます合わなくなってしまいますよ!
 

 

  なんのために…

 

なんのためにかけるのだと思われますか、ビブラート。
それは…
音楽的な欲求のためですよね。表現のためです。
だから、全部の音にかけるもの、ではないのです。
フルートやサックスだってそうですよね?
コントロール出来なければダメだけれど、作為的にするものではない…
そんなふうにも言えると思います。
それは、音楽表現の手段のひとつ。
まず、音楽、なのです。
音楽と関係のないビブラートなんて要らない…
 

 

  どうすれば

 

では、どうすれば、ビブラートをかけられるのでしょうか。
最初にぼくがヴェノーヴァでやってみたように…
魅力的な音でなければ、取ってつけたようになるだけなんです。
ビブラートの許容量ってあると思うのです。それは何で決まるのかというと…
どれほど音が魅力的か、だと思うのです。
自然に美しい音が出せていれば、そして、音楽をちゃんと感じていれば、
かけようと意識しなくても自然にかけられる、そういうものなのかもしれません。
もちろんノンビブラートでも吹けなければダメです。ただしそれは、固定、ではありません。
わざわざ練習しなくても、成長すれば自然に出来るようになるもの…
それが、ビブラートなのかもしれませんね。
(ビブラートの練習なんてしたことがありません)

さて、ビブラート、あなたはかけていますか。意識していますか。