移調楽器 | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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トランペット奏者の荻原明さんが、移調楽器の楽譜の表記について,こんな記事を書いてみえました。

 

荻原さんの記事、ぜひ読んでみてください。
 
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。
 
 
移調楽器いろいろ
 
移調楽器、吹奏楽にはたくさんありますよね。パート譜が移調して書いてある楽器。
パート譜をそのままピアノで弾いたら、違う音が出てくる楽器。
でも吹奏楽では、移調楽器ではない楽器のほうがむしろ少なくて、打楽器を別にすれば、
フルート、オーボエ、ファゴット、トロンボーン、ユーフォニアム、テューバだけ。
それ以外,みんな移調楽器。
コントラバスはオクターブの移調楽器ですね。
 
さて、移調楽器の中でも、楽器によって調や音の捉え方、考え方が違うのでしょうか…?
どうやらそのようですね。
 
 
 
書き方いろいろ
 
うちのホームページで公開している楽譜『基礎合奏スケール』では、こうなっています。
 
 
調号にシャープが1つ付いている楽譜に、堂々と『B dur』と書いてある…
だってこれ、変ロ長調でしょ。
こう書かないと、ほかの楽器との共通認識が得られないですよね。
出てくる音は変ロ長調なのだから…。
 
とはいえ、移調楽器の楽譜の書き方って、考えちゃうことありましたね。
コード譜の書き方を知らなかった頃、サックスのアドリブコードを実音で書いて困られたことがあります。
コードも移調で書くのね…
 
 
低音金管楽器も…
 
さて、トロンボーン、ユーフォニアム、テューバの、低音金管楽器。
移調楽器ではないんですが、似たような問題があったりするのです。
楽譜はみんな実音で書いてあるのですが、楽器は、基本みんなB管なんです。
(テューバはC管、Es管、F管の楽器もある)
楽器はB管、楽譜は実音。
と、楽器のとおりの読み方(B読み)と楽譜のとおりの読み方(実音読み)と出てきたりするのです。
 
 
さあ、あなたはどっちでした?
ちなみにぼくは、元々はB読みなんです。
 
 
大切なことはなにか
 
たとえばトロンボーンを始めた少年がいたとして、B読みで教えられた…。
やがて少年はピアノを始めて、それまで『ド』だと教えられてきた音が、ほんとうは『シのフラット』だった!
これで混乱したりしたら、困ると思うのです。
なぜかぼくは、全然混乱しなかったし困らなかったのですけど(なぜだろう…)
 
自分のやっている楽器は何管で、
楽譜はin何で書いてあって、
普段『ド』だって言っているこの音は、ホントは何なのか、
それがちゃんとわかっていればいいと思うのです。
わかってなくて混乱させちゃったりすると、それは問題ですよね。
この柿は、ほんとはリンゴなんだとちゃんとわかっていること、それをちゃんと教えてあげること。
これが大切だと思うのです。
 
さあ、あなたは自分のやっている楽器が何管なのか、楽譜は何で書いてあるのか、わかっていますか?
(そのお話は、また明日…)