今月も、先日またフライト訓練に行ってきたのでその様子を書いてみたいと思います。今月はいつものセントレアではなく伊丹空港で訓練を行ったのですが、空港ごとの特徴がいろいろあって新たな発見があったのでした。
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

この日のセントレアにはグッピー(ドリームリフター)が2機いましたよ。
そのうち1機の後部扉が開いていて787の翼を積み込むところでした。
伊丹空港
大阪国際空港、別名、伊丹空港。
どうして今月は伊丹空港で行おうと思ったのか…
気分転換、ですかね(笑)。
伊丹空港は大阪府豊中市にある空港。
双発機しか降りられなかったり(4発機はダメ)門限があったりと、いろいろと制限がある。
滑走路は2本。32L(14R)と32R(14L)。Rwy Elv.(滑走路標高)は30ft(約9m)。
伊丹32Lには、左回りのトラフィックパターンしか設定されていません。
セントレア36もそうだったのですが、セントレアの場合は左は海だけ。
ところが右に回ると、前回書いたように陸の上を飛ぶことになります。
だから片側にしか設定がないのですが…、なら伊丹の場合は?
どうして片側にしか設定されていないのか…
どっちに回ろうとどうせ市街地なのに…
もしかして、地形の影響かなと思ってグーグルマップを見てみると…
ありますね山が。
これは、設定がないだけではなくて、物理的に右回りは出来ないのではないか…
もし右回りに周回すると、ダウンウインド幅2.5nmとして作図してみると…

赤で示した飛行コースの真下に『日の丸展望台』ってありますよね。
たとえばこれの標高が、315m。約1034ftもあるのです!
地表との高低差が500ftを切ってきます。なるほど、飛べませんね…
トラフィックパターン
いつものようにノーマルとミニマムのトラフィックパターンをおこなったのですが…
前半は32Lを使って左回りに、後半は14Rを使って右回りにおこなうことにしたのでした。
のですが…
まだいろいろと制限があるのですよ。
まず32Lから離陸すると、そのままアップウインド(滑走路延長線)を1500ftまで上がれない。
上昇途中で旋回しなければならないのです。
これは、知識としては知っていました。
そんなに山が近いのか…
平均速度160kt、上昇率を少なく見積もって2000fpmと仮定しても…
2nmもあれば1500ftに達してしまいます。
実際やってみると、行けないこともない…
地表からの余裕がない、ということなのかもしれませんね。
レベルオフまでに旋回することにしたのでした。
実際やってみて
まずは1500ftのノーマルトラフィックパターン。
実際飛んでみると…
アビームあたりにかなりの気流の乱れがあります!
速度も高度もヘディングも、ぐるぐる狂います(大げさ?)
場所的には、尼崎の塚口上空あたり。なにかある?
シムの癖なのかもしれませんが、まあ難儀しましたよ。
それ以外は、ミニマムサークルも普通に飛べました。とくに問題なし。
ただ…
滑走路上を走っていて滑走路の残り距離が少なくなってくると、
「リメイニング○○」って飛行機が残りの滑走路長をコールしてくれます。
あんまり聞きたくないウォーニングですね…
滑走路、短いのです。
いつものセントレア36は3500m、対して伊丹32Lは3000mしかありません。
32Rはさらに短くて、1828mしかないのです。
ちなみに名古屋空港は2740m、米子鬼太郎空港は2500m。
日本でいちばん長い滑走路は…、成田16R/34Lと関空06L/24Rで、4000mです。
14R
ひとしきり飛んだところで、滑走路を逆側の14Rに切り替えて右回りを飛んでいきます。
久しぶりに地上走行をしましたよ。
ステアリングチラーを使って走行していきます。
「つぎ左ですね」
指示にしたがって、14Rにラインナップ。
まずは右回りのノーマルトラフィックパターンなのですが…
1500ftは飛べないのだそうです!
知らなかったのですが…
1500ftから降りていくためには、アビーム(滑走路端延長)から35秒は飛ばなければなりません。
北西にそれだけ飛ぶと、山に近づき過ぎてしまうのですね。
空港北側に中国自動車道が走っているのですが、それを越えないように周回しなければならない。
と、ダウンウインド高度は1200ft。アビームから20秒でベースターン。
それで、高速道路を越えずに周回できます。
これがね、難しいのです!

赤線が、35秒でターンしたときのコース、青線が、20秒でターンしたときのコース。
青だと中国自動車道(E2A)を越えずに周回できていることがわかります。
計算
1200ftのダウンウインドでアビームから20秒でベースターン…
どこから降下を開始すればオンパスなんだろう…
計算できません(汗)
ベースターン直後からゆっくり降下開始すればいいんじゃないかな…
あとで考えてみたら…
20秒でベースターンすると、ファイナルの長さは1nm弱になるでしょう。
ダウンウインド幅2.5nmとすると、ファイナルまでに飛ぶ距離は3.5nmほど。
合わせて4.5nm。
1200ftから3度パスで降りるのに4nm弱必要ですから、
ベースターンから10秒ちょいで降下開始すればオンパス。
まあ当たらずとも遠からず?
5回目か6回目で、やっとパスが合ったのでした。
思わず、「やっと出来た…」って声に出ましたよ。
しかも…
ILSがない!
ファイナルに向けても、グライドスロープのポインタが現れません!
そうだった…
伊丹14Rには、ILSはありません。
知ってはいましたが、忘れていました。事前の勉強が足りませんね。
「PAPI(降下角指示灯)見てください」
してみると、普段けっこうあてにして飛んでいるのですよね、グライドスロープ…
それだけ、降下計算がアバウトだということ。
しかも、市街地にある滑走路、平気で見失いますね…
「あれっ、滑走路どこだ!」ってなります。
14には、もちろん直線進入はありません。
つまりは、降りるにはサークリングしかないということ。
1200ftから、こんなアプローチで降りていくのですね…
これならミニマムサークルの方が簡単じゃん!
ファイナルの長さはミニマムサークルとほぼ同じです。
ミニマムサークルは滑走路を確認してから降下開始すればいいのだから、むしろ簡単ですよね。
RNAVアプローチはないのでしたっけ…
そうそう、「伊丹の14でトラフィックパターンやったの初めてですよ。出来るんですね」
って言われました。
初、だそうです(喜)。
精度
いろいろ出来るようになってはきたのですが…
精度はまだもうひとつですね。
たとえばレベルオフ(上昇から水平飛行へ移る操作)。
どうしても、なかなかピタリには行きません。
どちらかというと、ちょっと手前(低め)になってしまうことが多い傾向です。
正確に、500ft手前から操作を開始する。
安定した一定のレートで、狙ったピッチに合わせる。
やっぱりアバウトな要素が入り込むから、ずれが出てくるのです。
「こんなもんでいいかな」っていう気持ちがどこかにあることが問題なのでしょうね…
そういえば、ロールアウトの開始ポイントもアバウトですね…
20度バンクなら、10度手前。正確に。
それから、高度や速度など諸元が乱れたときの修正が遅い。
とはいえ、接地は上手くなりました。
フローティングも、ハードランディングも、一度もなし。
ほぼ滑走路だけを見て、フレア操作をしています。
「Thirty」のコールで、エイミングをゆっくり2つ先の接地帯標識に移していく。
それから、今回はゴーアラウンドもなし。
意地でも「Minimum」のコールでPAPIが全部赤だったり全部白だったりしないように、
って思って飛んでます。
空港によって
にしても、空港によってやっぱりいろいろあるんだということを、今回は実感したのでした。
伊丹についてはもう少しいろいろ勉強して、またリベンジしたいと思います。
ただね、普通にネットで調べても出てこないのですよ。
たとえば伊丹のMDAは660ftなのですが、これ、普通に調べてもわかりません。
AIS-Jというサイトにアカウントをつくってログインすると、チャートなどが見られます。
これ、プロの方用のサイトなのですよね?
次回への課題…
- 伊丹についてはもっと調べよう
- レベルオフを正確に
- あらゆる操作の開始点の精密さ
- 操作のレートを一定にする
さて、つぎも伊丹?