※ネタバレあり。
前に見たことあるんだけど久々にまた見に来ました。
初演は1996年。
五大路子が27年間大切に演じている舞台。
本人の強い希望でニューヨーク公演も開催されたそうだ。
石を投げられることも覚悟で行ったが、スタンディングオベーションで締めくくったみたい。
素晴らしいなぁ✨
白塗りの老女ローザが語り始める。
自分は広島で校長をしている厳しい父親の元に生まれた。
戦争が始まり貧しさもあって嫁に出されるが夫は1ヶ月で出兵。ひどい嫁いびりに遭う。
終戦後は夫が捕虜虐待のB級戦犯として逮捕され、夫に会いに横浜へ。
嫁いびりが辛かったのでここで夫の出所を待ちたいと言うと「勝手にしろ」と冷たい返事。
その帰りに「いい仕事がある」と誘われて行くと二人の米兵にレイプされてしまう。
その日からパンパンとしてやっていくことに決めた彼女はマックという米兵のオンリーとなった。
戦争が終わったらアメリカに帰って結婚する約束をしていたが、昭和25年朝鮮戦争に出兵して連絡が途切れた。
後日マックの友人に戦死したと知らされ遺品を渡される。
昭和39年、東京オリンピックの年にマックそっくりの水泳選手を見つけた。
それはマックの息子デイビーだった。
マックとは結婚の約束をしていたが実は既婚で息子までいたので驚くが、母親はアル中で亡くなったと聞いてデイビーの学費を支援することにする。
だが、その後ベトナムで従軍していたデイビーはドラッグでボロボロになって会いに来る。
ローザは知り合いの船長の船にデイビーを乗せ、200万持たせてスウェーデンに逃す。
その後デイビーからの便りはなかった。
昭和50年。広島の夫が亡くなるか、夫はローザを離縁していなかったことがわかる…。
これってメリーさんをそのまま描いているのかと思ってたけど、メリーさんのことをベースにした創作だそう。
そう言えばかなりファンタジー要素入ってるな。
マックと出会って夢のような日々を送っていたとか。
マックの息子デイビーと出会って彼を海外に逃がしてあげるとことか。
まぁ、マックは結婚してたから騙されてたわけだし、デイビーを助けてあげたけどお金を持ち逃げされたのと変わらない。
それに比べて冷たい態度だった夫は死ぬまで離婚していなかったことがわかる。
う~ん、でも、やっぱ甘い言葉に騙されるよね~(^^;💦
ただローザは流されて体を売っているのではなく自分の意思であるところがいい。
もちろん不幸な境遇を嘆いてもよかったのに。
「こんな女に誰がした?」なんて言うものか
お父様、お母様、ごめんなさい
私はパンパンになります
でも、プライドだけは捨てないわ
マックを亡くして落ち込んだけど、デイビーに仕送りすることが生き甲斐みたいになったりして。
まぁ、そうだよね。
なんかモチベーションないと働けないもんね(笑)
本来なら戦後横浜に多くいた娼婦の一人として消えていったはずの存在。
それが今も都市伝説のようになってるメリーさん。
「単に娼婦以外の仕事ができなかったんだと思う」
と言ってる人がいて、それを聞くとすごく正論のように思えてしまう。
確かに本人は伝説になろうとしてやってたわけではないだろうから。
そして、若い人はメリーさん知らないだろうしね。
でも、座談会で五大さんか「メリーさん見たことある人🖐」と言うと半分くらいの客が手を挙げていた。
まぁ客の年齢層が高いこともあるかもしれないけど、昭和すげ~✨って思っちゃった(^^;💦
久々の横浜にテンション上がる!