※ネタバレあり。
※長いです
私はどうもこの舞台を避けてきたような気がする。
前回公演の時は、橋本さとしさん(ex.劇団☆新感線)が出ていたにもかかわらず見に行かなかった。
今回は篠井英介さん(ex.花組芝居)が出演する。
いけないとわかっていながら、ネタバレ全開、オチ付きのあらすじをネットで見てしまった。
やっぱ好きになれないかも…(^^;
しかし、何でこんなに気になるんだろう?
…と言う訳で観に来ました!
カビ人間は以前とても美しい青年だった。
ただ心は醜く、たくさんの女を騙したり、たくさんの人にひどいことした。
だが今は病のため外見は醜くなってしまい、人々からは忌み嫌われている。
そう、醜いハズなんだけど。
カビ人間役の佐藤隆太は緑色の衣装を着て、帽子なんかかぶって、とてもカワイイ。
醜いって言われても…(^^;
そして外見は醜くなった代わりに、心はとても美しくなった。
だから、みんなが自分を避けているのが悲しい。
この町では奇妙な病が流行っている。
威張れない王様ヤマザキ14世、背中に羽が生えた男、指に鳥が止まってしまう男。
病を治すためにはポーグマホーンという剣で1000人の人間を斬ることが必要だ。
でも、剣を守る怪物を怖れて誰も行こうとしない。
王の従者が必死で希望者を募る。
「君ならできる! もし行ってくれたら君をいのうえ歌舞伎に入れてあげよう!」
えっ? なにっ!?
劇団☆新感線の関係者?
すごい大阪のノリだけど。
訳あってこの世界に迷いこんだ真奈美は見かねて名乗り出る。
勇気ある女性に、王の従者がエールを送る。
富士、サファリパーク!!!
うわー、くだらねー( ̄▽ ̄;
ずっとこの大阪のノリで行くのかな。
さて。
みんなに嫌われているカビ人間だけど、一人の少女だけはこう言った。
「こっちに来て! 私に触って!」
カビ人間はびっくりしたけど喜んで彼女の頬に触れる。
でも、この言葉はもちろん彼女の本心ではない。
彼女“おさえ“は思ったことと反対のことを言ってしまうと言う病にかかったいた。
つまり「こっちに来ないで! 私に触らないで!」というのが正解。
そんなこととは知らないカビ人間はおさえを好きになり、彼女の罪を被って投獄される。
獄中で初めておさえの病気のことを聞かされるが、やっぱりおさえを好きな気持ちは変わらない。
そんな時、市長も病にかかってしまう。
シスターの変な人形を使った占いで、セントスティーブンスの鐘が鳴ると死んでしまう、と出た。
市長は病に税金をかけ私腹を肥やし、シスターもその恩恵を受けている。
市長が死んでは困る。
そこで、二人は教会に火をつけ、それをカビ人間のせいにする計画を立てる。
ところで、火をつけるにはマッチがいる。
シスター「マッチください」
店員「こちらでお召し上がりですか?」
うわー、くだらねー(^^;
篠井さんの演技力をこんなくだらないコントに使うなんて贅沢すぎる。
くだらない、と言えばシスターと市長が突然歌い出す“群馬水産高校校歌“
♪こんにゃく畑に春が来た
パリッと歯ごたえ旅からす
海がなくても水産学ぶよ
群馬水産高等学校
くだらない…。
実にくだらない…(笑)
篠井さんがまた全力で歌っている。
しかも2回歌った。
こんなくだらないところに篠井さんの演技力を使ってしまうなんて…(^^;
だが、市長とシスターの計画は見事に当たり、市民は暴徒と化してカビ人間を追い詰める。
おさえの「 殺して! 早く彼を殺して!(←殺さないでの意味)」という言葉を合図にするかのように、銃が火を吹いた。
一見すると悲劇だけど、どうなんだろう。
カビ人間は病にかかる前、たくさんの人を傷つけてきた。
おさえはカビ人間の美しい心根に惹かれた訳だけど、彼女には婚約者がいる。
婚約者は騎士で立派な男だ。
つまり、これって浮気じゃないの?
鐘をつくことができず、銃弾に倒れたカビ人間を見て、おさえは奪ったポーグマホーンを高く振り上げる。
「おまえは卑しい悪魔の使い。みんながおまえを愛している。でも、私は! 私だけは…!」
1000人目になるべく、ポーグマホーンを自分の身体に降り下ろすおさえ。
カウンターは1000になり、奇跡が起こった。
市民は病から解放されたのだ。
そして、その奇跡は市長にも………。
ー私だけは、おまえを憎んでいる