副詞「なかなか」の使い方 |  ときしらずのブログ◎迂闊な話         

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先日、たまたまテレビで、飲食店めぐりのロケを見ました。漫才コンビが案内役で、ゲストは主婦タレントでした。「主婦は、お子さんがいると、なかなか外食に行きづらいでしょう」「ほんと、そうですね」などといった会話を交わしていました。

 

漫才師の言い方はどうなのだろう、と私はついつい考え込んでしまいました。「なかなか外食に行きづらいでしょう」という箇所についてです。

 

(1) 副詞「なかなか」の意味を国語辞典の「かなり」と解釈すれば、「…なかなか外食に行きづらいでしょう」という言い方は「…かなり外食に行きづらいでしょう」という意味になるので問題ないのでしょう。

 

(2)「あとに打消しの語を伴って」という条件下に「なかなか」を使うことも、ごく普通ではないかという気がしました。この場合は、「…なかなか外食に行けないでしょう」となり、「行きづらい」という用語は不要になると思われます。「なかなか … 行きづらい」の「つらい」は ‟打消しの語” ではなく ‟形容詞” だからです。


(3) 逆に、「行きづらい」という用語を使うのであれば、「なかなか」は無しで「…外食に行きづらいでしょう」でよいと思われます。強調が必要なら上記(1)の「…かなり外食に行きづらいでしょう」で十分ではないでしょうか。

 

〔以下、国語辞典を抜萃して引用させて頂きました。用例中の、見出し語を表す記号〔 ー 〕は文字表記に変えさせて頂きました。下線は引用者です。〕

『デジタル大辞泉』

なかなか【中中】

二〔副〕

1 予想した以上に。意外に。かなり。「なかなか難しい問

    題だ」「敵もなかなかやるね」「なかなかの腕前」 

2多くあとに打消しの語を伴って)容易に実現しないさ

  ま。「電車がなかなか来ない」「話してもなかなかわかっ

 てくれない」

『角川 国語辞典』

なかなか 

一 副 

下に打ち消しの語をともなう》とても。とうてい。

 「なかなか容易ではない」

2 ずいぶん。かなり。「なかなかむずかしい」

 

『明鏡国語辞典』第二版

つらい【辛い】

 〔形〕

3「づらい」の形で、動詞の連用形に付いて複合語を作

 る》その動作をすることが困難である意を表す。…(し)   にくい。

「この筆は書きづらい」「歩きづらい道」「字が小さく読

 みづらい本」「食べづらい」


余談ですが、飲食店めぐり、大型マーケット、遊園地、テーマパーク のロケ等々、昨今、テレビでよく見かけます。視聴者が望むからでしょうか。しかしながら、新手のコマーシャルか、とつっこみたくはなります。

 

 

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シライトソウ など

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〔2024/5/4(土)、国営武蔵丘陵森林公園〕

 

 

 

以前、5月5日の西口で長い列に並び、入園までに1時間以上かかったことがありました。この日、南口へ行ってみると、行列もなく、あっさりと入園することが出来ました。とはいえ、やっぱりGW中です。普段に比べれば、かなりの人出でした。

 

南口。

 

 

◎フタリシズカ【二人静】(センリョウ科)。

 

 

◎ユリノキ【百合樹】(モクレン科)。葉の形が袢纏(はんてん)に似ているところからハンテンボクとも言うそうです。

 

 

 

◎アザミ【薊】(キク科)。

 

◎ミヤコワスレ【都忘れ】(キク科)。ミヤマヨメナの園芸品種です。

 

 

◎シライトソウ【白糸草】(シュロソウ科)。

 

 

 

 

 

 

 

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「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない  宮沢賢治」

 

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