「多い」というのは認知であり、事実を言っているわけではない。
実際に多いのだろうか?
沖縄県警のHPに犯罪件数が載っていたので調べてみた。
まずは刑法犯罪の件数
|
人口 |
発生件数(件) |
発生率(件/人) |
||
2015年 |
2014年 |
2015年 |
2014年 |
||
沖縄県民 |
142.3 |
9463 |
9879 |
0.67% |
0.69% |
軍人 |
4.7 |
34 |
29 |
0.07% |
0.06% |
次は凶悪犯罪の件数
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人口 |
発生件数(件) |
発生率(件/人) |
||
2015年 |
2014年 |
2015年 |
2014年 |
||
沖縄県民 |
142.3 |
75 |
61 |
0.0053% |
0.0043% |
軍人 |
4.7 |
3 |
1 |
0.0064% |
0.0021% |
刑法犯罪は、沖縄県民の150人に1人程度、軍関係者の1500人に1人程度犯している。
凶悪犯罪は、沖縄県民の2万人に1人程度、軍関係者の2万2千人に1人程度犯している。
こうやって見ると、ここ2年に関しては、刑法犯罪の件数は、沖縄県民が起こした事件数と
比較して非常に少ないと言えるが、凶悪犯罪については、同程度の発生率であるようだ。
軍人が犯している犯罪が極端に多いと言う報道は疑問となる結果である。
また日本では、全国で2015年に933件の殺人が起きており、米軍との人数比率で比較
すると、米軍関係者の殺人事件は3年に1件程度で日本全国平均と同程度となる。実際は
直近での米軍関係者による殺人事件は1995年であり、今回21年ぶりの発生である。
米軍、また軍関係者はアメリカという国を代表して来ている事は当然だ。また無職などが
犯罪を起こしやすい事を考えると単純な比較をするのは良くないかもしれない。このような
立場の人間が特殊な目で見られる事は確かであるので、そういった目で見られると分かった
上での行動をとってもらいたい。
しかし2万2千人に1人とは、軍関係者全体で1、2人である。軍人の中の1、2人の犯罪で
米軍不要論を唱えるのは、事実を切り取りすぎではないか?私にはこれが暴論に見えて
ならない。または軍関係者の犯罪が多いと言う根拠を教えてもらいたい。