グリム童話7 強力ハンス | 怠け者のつぶやき

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今更だけど本でも読もうか、ってことで色々と
本を読んだりニュースを気にしたりしてつぶやいてます。

 昔、ある夫婦が住んでいた。ふたりには一人の息子がいた。息子の名前はハンス。ある時、母がやっとふたつになったばかりのハンスを連れてもみの小枝を拾いに、森の奥に入った。すると泥棒に見付かってしまい、捕まって大きなほら穴に連れて行かれてしまう。そこには他に4人の泥棒がいて、母に彼らの家事をすることを言いつけられる。

 ハンスが9つになった時、ハンスは父親が誰か知りたくなって泥棒の所から出たいと思うようになっていた。ハンスはもみの小枝で棍棒を作って、泥棒に、ここを出さなければ殴ると言った。しかし泥棒に返り討にあってしまう。
 1年たって、またハンスは泥棒に襲いかかった。泥棒はハンスの横っ面をはたいたが、転がったハンスはすぐに立ち上がり、泥棒たちを叩きのめした。泥棒たちは身動きができなくなった。

 袋の中に金や銀やその他の立派だと思われる物をたくさん入れたハンスは、泥棒のところから出て行き、家に着き父に会う事ができた。ハンスは12歳であったが、父親よりも頭一つ大きかった。3人が一緒に小さな部屋に入ると袋の重さで家を壊してしまったが、中に入っている金銀等で、新しい家と家畜と畑を買って百姓をする事ができた。

 ハンスは力強く育ち、旅に出かける事になった。ハンスは100ポンド(約45kg)のステッキを持って出かけると、柳を鞭の様にねじる「もみよじり」とこぶしで岩のかけらをたたき落とす「岩はじき」の2人を途中で仲間にすることになった。

 3人はあるお城に到着した。そこで大きな猪を取る事ができたので、1人が1日4kgの肉を料理し、他の2人が狩りをしに行くと取り決めた。始めの日は、もみじよりが料理をしていたのだが、そこに年取ってしなびた小人がやってきて、肉をくれと言った。もみじよりが断ると、もみじよりは小人に痛めつけられてしまった。もみじよりは2人にこの話をしなかったので、翌日岩はじきが同じ目にあった。3日目にはハンスの番だったが、2回目までは肉を分けてやった。3度もの肉をせがんでくるので、ハンスが断ると、小人は襲いかかってきた。ハンスはこれを殴り返した。すると小人は逃げて行った。その後2人にこの話をすると、3人は小人が逃げた洞穴へ向かうのだった。洞穴は深かったので、ステッキを持ったハンスを籠に入れて2人が降ろしていった。

 洞穴の中には若い娘がいたので、助けるために小人をステッキで叩いたところ、小人は死んでしまった。若い娘はある城の王女だったと分かり、先ず2人に引き揚げさせた。その後、2人を信用しきれないハンスは、籠にステッキだけ入れて上にあげたところ、半分の所で二人は籠を落とした。

 ハンスはどうしたらいいかと迷っていると、小人のきらきらと光った指輪を見つけた。それを自分の指にはめて指輪を回すと、空気の精がでてきてハンスを上に連れて行ってくれた。しかし上には誰もいなかった。
 ハンスはまたも空気の精に2人のいる海の上まで連れて行ってもらい、2人を懲らしめて王女を救った。ハンスと王女は結婚して、みんなは大変喜んだ。

感想
 まず、ハンスと母親は10年も泥棒に連れ去られていたという非道な設定。ハンスは非常に力強く、勇気もあったので、王女を助ける事ができた。今回の小人は人をむやみに襲う悪い奴であったが、ハンスのステッキですぐに死んでしまう。泥棒たちも、ハンスにこん棒で殴られて動けなくなる。この時代は童話もこんなところだろうか?