榎倉香邨遺墨展 | 東洋額装の社長ブログ

東洋額装の社長ブログ

表具屋の社長ブログです。会社のことを中心に日々思っていることを書いています。

榎倉香邨遺墨展

「あくがれへの旅路」

会期:10月7日~9日

会場:兵庫県立美術館

 

昨年1月に逝去された榎倉香邨先生の遺墨展が開かれました。

「静」「動」「焔(ほむら)」の3つの構成で部屋が分かれていました。

 

「静」

 

 

「動」

 

 

「焔」

 

 

 

いくつか作品をアップします。

 

絶筆「こほろぎ」

 

日展初入選作品「古今和歌集より」(34歳)

 

日展特選作品

1回目(右側・40歳)、2回目(左側・52歳)

2回目の特選が12年も開いています。

 

日展会員賞作品「海光」(60歳)

 

日展文部科学大臣賞作品「残照」(69歳)

 

 

 

 

私は晩年の榎倉香邨先生しか知りません。

ですから私の榎倉香邨先生の印象は「若山牧水」でした。

また表具へのこだわりも強く、ミリ単位の指示をされていたという印象です。

先生とは直接お仕事をさせていただくことはありませんでしたが、

いつもお目にかかるたびに「しっかりやれよ!」と声をかけていただいていました。

 

日展などでもお弟子さんの作品を一点一点評されている姿は

書に対する想い、お弟子さんに対する想いを感じていました。

 

早くから大勢の方が来場されていました。

先生ご本人はもう会うことは出来ませんが、

こうやって多くの作品が先生の人生を語ってくれる。

表具もその一役をになっている大切な仕事。

遺墨展は特にそんなことを考えさせられます。

 

今後この規模の先生の遺墨展はないのかなぁと思います。

是非この機を逃すことなく会場で生の作品を見てもらいたいです。