世間の荒波に揉まれながらも戦い続ける~100億ドルの魂を持つ詩人の唄~ -45ページ目
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あの場所で7。


彼は煙草を吸い終えると空を見上げた。曇り空である。彼は寒さに震えた。彼は痛む足を気遣った。靴を脱ごう。しさしぶりに靴を脱いだ。ゆっくり足を延ばす。しばらくすると走馬灯モドキが駆け抜けた。彼はあの場所へ戻った。あそこなら屋根がある。もう煙草とコーヒーを買ったら全財産を失う。あの場所で死んでしまおうか?全てを失った今、誰も困りはしないだろう。彼は人生に、自分に初めて怯えた。だから誰とも話したくなかったし、会いたくなかった。彼は早く死ねるように胸中題目をあげた。声にならなかったのだ。雨が…降ってきた。


あの場所で6。

今見ると小さな公園。彼は辿り着いたのだ。かつての同じマンションの仲間と消防車、三輪車、足漕ぎ車。三人で遊んだ公園。彼は『亀サン公園』と呼んでいた。亀、オットセイが今も尚並んでいた。彼は亀サンにまたがった。当時の写真を思い出しながら。その公園の水道の水を飲んだ。ガブガブ飲んだ。クビの襟に水がかかるのも忘れて。水を飲み終えると、彼はしばらくベンチに寝転んだ。身体が重い。凄く重い。ラブホのフリータイムに入るかな。彼は父の好きだった焼鳥屋でネギマ、皮、ツクネを買った。夕食だ。残り少ない煙草に火を付けた。

あの場所で5。

彼はトンネルと記憶を通り過ぎるとロータリーに出た。彼はビッグスーパーの中に入った。当時のでかい時計がまだあったのだ。彼はスーパー内を一周した。そしてエスカレーターを下り冷たいアイスクリームを買った。ゆっくり口に運ぶ。かつてのアソコはなかった。しかし、あの辺りだっただろう、腰を下ろした。辺りを見回すとかつての歯医者と道を挟んだ通りとその公園の反対側に小児科がある。今もある!彼は足に鞭打って歩きだす。家が建っているが、道なりと場所は変わっていない。蘇る。ああ、日が暮れる。彼は急いで向かった所がある。

あの場所で4。

彼は疲れていた。腹も膨れ、朝日につつまれ眠っていた。かつて電車が見たくて三輪車で駅まで走っていた。その当時の僕は無邪気だった。彼はハッとして起き上がった。足は痛むが陽は揚がり切ろうとしていた。あの時の道を歩こう。階段を静かに降り昔の味に近い物。ファンタグレープである。道を通り過ぎる度思い出す。当時の記憶。彼は来た道を振り返る。彼は悲しくなる。でもどうしても来たかったばしょだった。彼はトンネルを潜る。三輪車ではなく疲れ果てた両足で。彼は季節外れのアイスクリームを食べたかった。残りのお金を使ってだ。

あの場所で3。

彼は疲れていた。腹も膨れ、朝日につつまれ眠っていた。かつて電車が見たくて三輪車で駅まで走っていた。その当時の僕は無邪気だった。彼はハッとして起き上がった。足は痛むが陽は揚がり切ろうとしていた。あの時の道を歩こう。階段を静かに降り昔の味に近い物。ファンタグレープである。道を通り過ぎる度思い出す。当時の記憶。彼は来た道を振り返る。彼は悲しくなる。でもどうしても来たかったばしょだった。彼はトンネルを潜る。三輪車ではなく疲れ果てた両足で。彼は季節外れのアイスクリームを食べたかった。残りのお金を使ってだ。


あの場所で2

あの場所。彼が祖母に与えられた三輪車を元気に転がした場所。そこに成長した彼が戻ったのだ。その場所は彼が住んでいたマンションの屋上。見晴らしがいいんだ。子供の頃は花火をよくした。書ききれないくらいだ。皆が居た。足が痛い。歩きすぎたな。腹が減った。松屋はないかな?彼は歩いた。あった!豚丼大盛り二杯。彼は夜を散歩しながら、あの場所へ帰った。煙草を蒸かし眠りに就く。コンクリを体温で暖めて。彼は目を覚ました。朝日である。あの場所で、産まれて初めて朝日を見たのだ。彼はかつてのビッグスーパーに行きたくなった。

あの場所で

彼は、朝早く故郷へ帰った…独りになりたかった…落ち着ける場所を探してた…しさしぶりの町並みである。彼は徒歩できたのだ。長い道程だった。その途中には自販機は疎か店もない。食事も取っていない。つく頃にはとっくに陽は沈みかけていた。彼は駅で煙草とコーヒーを買った。財布には千円札が四枚。失業中の彼にとって大金である。更に奥へ入ってく。約二十年振りである。彼の住んでいた場所。父のかつての会社。彼は懐かしい幼稚園を尋ねた。昔の友人と遊んだ遊具。もう夜が更ける。今日はここで眠ろう。昔の自分の好きだった場所で。

栄光に向かって。

何から話せばいいのか?何が発端か?真浩少尉の傷跡を。多分1980年代前半の頃だ。少尉がこの世に生まれ落ちたのは。少尉はもしかしたら、この世に存在出来なかったかもしれない。そう、実の姉のように。少尉が生まれ落ちる前に既に殺された姉弟が居たのだ。識ったのはつい最近だ。次に選ばれたサンプルが真浩少尉だったのだ。怒号と罵声の中、それは身勝手な両親のその場冷たい感情だけであった。少尉はコレと言った生きる目的や目標はなく、奴らにとっては、ただその瞬間を生きるだけのイチ生命体に過ぎなかった。そんな幼少時代だった。
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