あの場所で | 世間の荒波に揉まれながらも戦い続ける~100億ドルの魂を持つ詩人の唄~

あの場所で

彼は、朝早く故郷へ帰った…独りになりたかった…落ち着ける場所を探してた…しさしぶりの町並みである。彼は徒歩できたのだ。長い道程だった。その途中には自販機は疎か店もない。食事も取っていない。つく頃にはとっくに陽は沈みかけていた。彼は駅で煙草とコーヒーを買った。財布には千円札が四枚。失業中の彼にとって大金である。更に奥へ入ってく。約二十年振りである。彼の住んでいた場所。父のかつての会社。彼は懐かしい幼稚園を尋ねた。昔の友人と遊んだ遊具。もう夜が更ける。今日はここで眠ろう。昔の自分の好きだった場所で。