Foolin' Myself (1937)
Composer: Peter tinturin / jack lawrence
Lyrics: Peter tinturin / jack lawrence
Artist: Billie Holiday
曲名: じぶんでなくて
(美艇香津 訳)
(バース)
I try to keep you out of my heart
あなたのこと、かんがえないようにしても、
But somehow i find
なぜか、
Trying to keep you out of my heart
そうしようとしている、
I'm out of my mind
じぶんがわからなくなるの
(コーラス)
I tell myself "i'm through with you
「もう、なにもかも、おわりね、
And i'll having nothing more to do with you"
もうかんけいない」、そういい
I stay away, but every day
あなたをとおざけ、
I'm just foolin myself
うそをついてる
Tell my friends that i don't care
「きにしてない」、そういい、
I shrug my shoulders at the whole affair
かたをすくめてみせる、
But all know it is't so
でも、みんなはしってるの、
I'm just foolin myself
うそをついてるだけ
And ev'ry time i pass
ふとしたとき、いつも、
And see my face in a looking glass
かがみに、
I tip my hat and say
ぼうしのしたにいう、
"how do you do, you fool
「こんにちは、おばかさん、
You're throwing your life away
じぶんをあきらめてる」
I'm acting gay
たのしく、
I'm acting proud
りっぱにして、
And every time i see you in a crowd
あなたをみつけて、いつも
I may pretend
そんなふり、
But in the end
そうして
I'm just foolin myself
うそをついてるだけ
(漢字かな混じり訳詩)
訳詩:美艇香津
曲名:自分でなくて
(バース)
あなたのこと、考えないようにしても、
なぜか、
そうしようとしている、
自分が分からなくなるの
(コーラス)
「もう、何もかも、終わりね、
もう関係ない」、そう言い
あなたを遠ざけ、
嘘をついてる
「気にしてない」、そう、言い、
肩をすくめて見せる
でも、みんなは知ってるの、
嘘をついてるだけ
ふとしたとき、いつも、
鏡に、
帽子の下に言う、
「こんにちは、おばかさん、
自分をあきらめてる」
楽しく、
立派にして、
あなたを見つけて、いつも、
そんな振り、
そうして
嘘をついてるだけ
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以前に、こんなことを書いてました。
(閑話休題)
ビリーホリデイがレスターヤングの演奏で小気味よく歌います。1937年の曲です。20年代、30年代初頭のジャズ曲よりも小粋にできてる、新しいジャズだったんですね。意外に新しく、でも、ジャズがしっかり生きている、クラシックなジャズを、若いビリホリが丁寧に歌ってくれます。しかも時代はもう、どうしようもない、悲劇的なことになり、破局(第二次世界大戦のこと!)に近づいているのにです。少しだけ、懐かしい昔を思い出す時間をもらい、何かを避けようとした、目を瞑って、衝突の瞬間を何とかしようとしていた時代でした。
(訳詩ノート)
初めのバースの部分も聴いてみたいですね。「Foolin' Myself」は、英語ではそういう言い方で済むんですけど、日本語では、言い方で、その意味を拾いました。「うそ」というだけではちょっと違う、そんな、持って回ったような気持ちの遊びを楽しむ余裕は、なかなかないかも知れません。
(歌唱のポイント)
「こんにちは、おばかさん」のところを、小粋に歌い澄まして通り過ぎることができればいいですね。でも、歌っているのは、よく分かることだけなので、普通に、今の自分のことを、人に話して、自分は分かってる、って言ってるんです。
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これを、今まで、「ジャズ・ソングズリスト」に加えていなかったのはどうしてでしょうか?忘れていた訳ではないんですが、あまりに秘蔵しすぎて、しまい込んでいたようです。久しぶりに、日の光をあててみると、悪くないですね。
そして、始めのバースを聞きたくて、探していたら、リサリ-バーマンというドイツ系らしい人が、歌ってくれていました。ビリーホリディの輝く声の光のわきに、そっと置いておきたい、奥ゆかしくも、普通な歌声が、却って有難いですね。
それと、[コーラス]の2連目、
「But all know it is't so でも、みんなはしってるの、」
これは、「But all i know it is't so でも、分かってる」、と行きたいですね。
歌だし、「I know」としなくても、自分だけのことなので、「i know」、としたくなります。
というか、「all (i) know」でもいいかも知れません。文法的には「主語+述語」ですが、
歌の呟きであれば、「all i know」のつもりで「all know」と言ってもよいかも知れません。
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ジャズ・ソングズ リスト
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