公共交通機関では不可能なルートで自転車ならではの”地元走り”で巡りたいと思いますので、他県から輪行、トランポで奈良に来られた方が限られた時間で『大和十三仏霊場巡り』をしてみたいという方の参考になればと幸いです。

 

 

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”40代から始める終活”の一環で実施している《ミニベロで行く》大和十三仏霊場巡り

 

第十一番・信貴山玉蔵院の参拝を終え、次は第六番・當麻寺中之坊に向かいます。

13.6km 徒歩だと3時間14分のようです。

 

 

国道168号を南下、左手に達磨寺(だるまじ)西門

聖徳太子達磨大師と出会い、達磨大師の死後この地に堂を建て太子自ら達磨像を彫り安置した寺院として知られています。そして、江戸時代に作られた太子の愛犬・雪丸の石像も祀っている。

西門右下の石像は、王寺町公式マスコットキャラクターの「雪丸くん」

 

 
 
西名阪道・香芝ICを越え、さらに国道168号を南下していきます。
 
右手に二上山(にじょうざん)が見えます。
ラクダのコブのような雄岳 (517m) と雌岳 (474m) が特徴的な双耳峰。
 
 
 

第六番 當麻山 

當麻寺中之坊(葛城市)

弥勒菩薩 -みろくぼさつ-
 

 

葛城市當麻1263 <Google MAP>

 
 
當麻寺(たいまでら)、常用漢字体:当麻寺
飛鳥時代612年(推古天皇20年)創建、麻呂古王(まろこのみこ/聖徳太子の異母弟)開基と伝承されている。
真言宗と浄土宗の並立という珍しい形式で塔頭も宗派が二つに分かれる。
 
 
 
江戸中期1745年(延享2年)建立、仁王門(東大門)よりお詣りさせていただきます。
 
 
 
仁王門というくらいなので、左側 吽形の仁王様がにらみを利かせお出迎え。
 
 
 
右側の阿形仁王像は、天理市の「なら歴史芸術文化村」にて現在修理中。
解体修理に約5年かかるそうで、完成は2026年(令和8年)を予定されているとのこと。
 
 
 
仁王門を境内側から撮影。
 
 
 
境内は、東西横長になっていて最東端の仁王門を潜ったところ。
 
 
 
境内西側を望む。
 
 
 
左手に、鐘楼
 
 
 
飛鳥時代680年代に鋳造された日本最古の梵鐘が懸けられています。
太宰府市・観世音寺と京都市右京区・妙心寺の梵鐘共に「698年」と刻まれているので公称としては日本最古とされているようですが、こちらは正式な鋳造年はわからないがさらに古いとのこと。
 
 
 
右手(北側)に薬師門
 
 
 
薬師門を潜り飛地境内に出るとすぐに室町中期1447年(文安4年)建立、薬師堂(国重文)
国宝だらけの當麻寺の中では比較的新しい建造物になります。
 
 
 
境内に戻り、塔頭・中之坊の表門
 
 
 
奈良時代、藤原鎌足の曾孫にあたる中将姫(ちゅうじょうひめ747年-775年 29歳没)が16歳で出家し尼僧となったのがここ當麻寺中之坊
中将姫さまが剃髪された剃髪堂、茶室「丸窓席」、書院などがあるのですが、拝観時間~17時までとギリギリの時刻だったので外観のみ見学させていただきました。
 
 
 
奈良時代後期建立の三重の東塔(国宝)
 
 
 

平安時代初期建立の三重の西塔(国宝)

 

 
奈良、平安時代建立の東西二基の三重塔が現存するのは、日本唯一なのです。
 
 
 
平安末期1180年(治承4年)建立、金堂(国重文)
本尊「塑造弥勒仏坐像」、「乾漆四天王立像」を祀っています。
 
 
 
鎌倉後期1303年(乾元2年)再建、講堂(国重文)
 
 
 

平安後期1161年(永暦2年)建立、本堂(曼荼羅堂/国宝)

本尊「当麻曼荼羅」を安置しています。

 
 
 
本堂右に江戸後期1826年(文政9年)制作された賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)
額から鼻あたりが剥がれてしまい、口ひげのように見えますね。
 
 
 
本堂は、高台にあるので、境内全体を見下ろすことができます。
少し勾配があるのが写真でもおわかりいただけるでしょうか。
 
 
 
本堂南側に、塔頭・護念院
本尊「阿弥陀如来像」を祀っています。
 
 
 
本堂北側には、蓮池に立つ中将姫像
 
 
 
池の中には縁起の良い生き物の亀さんが気持ち良さそうに群れていました。
 
 
 
境内最西端には奥の院
當麻寺奥院で間違いではないのですが、元来は浄土宗総本山知恩院(京都市東山区)の「奥之院」として室町期1370年(応安3年)建立されたのだそう。
 
 
 
境内最北端に竹之坊
修行僧の宿坊とされていたそうです。
 
 
 

黒門(北門)より出て、境内外の舗装路をもう少し高台まで上っていくことにします。

 
 
 
先ほどご紹介した奥の院に直接入山できる西門
現在拝観時間外(17時すぎ)ですが、もしかすると西門からだと入山できるのかも?
ちょっとお邪魔してみることにします。
 
 
 
左手に、三連の五輪塔
それぞれに梵字が刻まれていますが、案内板もなく読解不可能。
 
 
 
2階渡り廊下の左下に受付所がありましたが、やはり拝観は17時まででした。
 
 
 
奥の院西門を出ると、奈良盆地東麓の稜線が眺望できます。
ここは奈良盆地西麓なので、いかに大和平野が狭いのがわかります。
 
 
 
奥の一番高い山は、天理市の龍王山(標高586m)
手前の當麻健民運動場は、少年野球場となっています。
 
 
 

無料配布でいただいている『大和十三佛守護屏風』に、第六番・當麻寺中之坊の御朱印を授かりました。

 

 

 

『大和十三仏霊場巡り』<3日目>はここまで。

 

 

 

第五番・矢田寺  《←リンク先🔗》

第十一番・信貴山朝護孫子寺  《←リンク先🔗》

そして、

第六番・當麻寺

 

3寺院を参拝させていただきました。

 

3寺院間だけでも約30km、自宅往復も入れると合計70kmを自転車で巡り、各寺院はいずれも小高い山や丘陵にあるのでかなりヘトヘトになりました(;´Д`)
 
 
 

次回、

大和十三仏霊場巡り

四日目

続く。。。