公共交通機関では不可能なルートで自転車ならではの”地元走り”で巡りたいと思いますので、他県から輪行、トランポで奈良に来られた方が限られた時間で『大和十三仏霊場巡り』をしてみたいという方の参考になればと幸いです。

 

 

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”40代から始める終活”の一環で実施している《ミニベロで行く》大和十三仏霊場巡り【3日目】

 

今回は、奈良県北東部に位置する第五番・矢田寺第十一番・信貴山玉蔵院第六番・當麻寺中之坊3寺院を巡りたいと思います。

 

 

 

自宅より13km、所要時間45分ほど、正面に見える矢田丘陵に向かう上り坂を低速ギアで上っていきます。もう少し先、右手に奈良交通・矢田寺前停留所があり、近鉄郡山駅からの20系統のみ路線バスが発着しています。あじさいシーズンはJR法隆寺駅からの臨時バスも増発しているようです。

 

 

 

自動車通行止めの参道よりコンクリ舗装路に変わり、最後のヒルクライムを上るのですが、結構急勾配で路面も良くないのでここで自転車を下りて押して上りました(;^_^A

矢田寺境内にある念佛院は、地蔵信仰発祥とあってこの先いたるところにお地蔵様が安置されています。「お地蔵様、こんにちは」

 

 

 

 

第五番 矢田山 

矢田寺(大和郡山市)

地蔵菩薩 -じぞうぼさつ-
 

 

大和郡山市矢田町3506 <Google MAP>

 
 
山号:矢田山、本尊:地蔵菩薩。正式名称は、高野山真言宗「金剛山寺(こんごうせんじ)」
奈良盆地の北西に位置する矢田丘陵の「矢田」は、この寺院が由来となっていると思われる。
飛鳥時代676年(天武天皇5年)創建、天武天皇の開基、初代住職は智通僧(ちつう)
地元民からは「あじさい寺」と異名を持つ矢田寺は、宝珠の形とあじさいの丸い花を比喩され1965年(昭和40年)より植樹され今では60種10,000株と増え続けたのだそうです。
あじさい開花の時期は、入山料@700円(小学生以下@300円)が必要となりますが、オフシーズンは無料です。
 
 

 

山門前で下馬(自転車を下車)、これより徒歩で石段を上って行きます。

 

 

 

山門を境内側より撮影したのですが、梅雨のあじさいシーズンは左の受付で入山料を支払います。

実は義母が今でも毎年受付嬢のバイトをさせていただいているのです。

 

 

 

程良く長い石段を上っていきます。

道中、ヒルクライムで足を使ってしまったので結構辛い。

今日は、3寺院(このあと信貴山、當麻寺)を周る予定なので足を温存しなければ(;^_^A

 

 

 

石段を上りちょうど中間地点でしょうか?地蔵祠に安置されているカンカン地蔵様

 

 

 

石段進路を左に変え、さらに上っていくとようやく境内入口に入ります。

 

 

 

平坦な参道、目の前には矢田丘陵山頂付近がもうすぐに。

 

 

 

右手に、準別格本山・大門坊

矢田寺開山当初は、7つのお堂と48の僧坊があったのですが、現在は大門坊、念仏院、北僧坊、南僧坊の4つとなっています。

 

 

 

大門坊の左横には、1984年(昭和59年)改築された聖天堂

「大聖歓喜天」を祀っています。

 

 

 

準別格本山・念佛院

前述しましたが地蔵信仰発祥となった霊場で、「地蔵菩薩」を祀っています。

 

 

 

本堂に繋がる真っすぐの参拝道を進みます。

 

 

 

右手に、味噌なめ地蔵

一風変わった名称のお地蔵様には馴れ初めがあるのです。

 

 

昔、近所の農民が自家製の味噌が上手く作れないことをなやんでおり、夢枕にお地蔵様が立っていたのだそう。「その味噌を食べさせてくれたら、良い味にしてやろう」と言われ、翌日矢田寺のお地蔵様の口元に味噌を塗ったところ、味噌の味が良くなり、そのお地蔵さまに皆こぞって味噌を塗るようになったことで、「味噌なめ地蔵」と名付けられたのだそうです。

 

 

 

 

水子地蔵

手前にたたずむ2体のお地蔵様?がなかなかリアルな造りになっています。

 

 

 

右に進んで行くと、鎮守社・春日神社(重文)

寺院境内にある神仏習合の神社だけど、二礼二拍手一礼でいいんですよね?

 

 

実は、春日神社の右手に講堂があるのですが、中老期の方々がご休憩されていてしばらく待っても移動されそうにないので撮影は断念しました・・・

 

 

1246年(寛元4年)鋳造された梵鐘がある鐘楼

 

 

 

入母屋造、本瓦葺きの本堂

室町時代創建、江戸中期に改修されたのだそう。

本尊「地蔵菩薩立像」、「十一面観音立像」、「阿弥陀如来坐像」を祀っています。

 

 

 

本堂右手前に十三重石塔

 

 

 

右奥の山道は、矢田丘陵ハイキングコースに繋がっています。

2年前に矢田丘陵縦走トレイルラン16km(法隆寺~白庭台)を走った際、この矢田寺にも参拝させていただきました。

 

 

 

拝観は紫陽花シーズンのみ。

安置されている文化財は、公式HPで閲覧できます。【→矢田寺公式HP】

 

 

 

撫でられ過ぎて一皮むけてしまった賓頭盧尊者

お顔が一番剥げてしまっているので、顔の悩みが多いのだろうか?

 

 

 

本堂の真裏に「有縁無縁(うえんむえん)」と刻まれた石碑に安置された六地蔵。

「有縁無縁」の四文字熟語の意味を調べてみると、

『仏語。 仏・菩薩と深い因縁の有ることと無いこと』

【コトバンクより】

 

 

 

準別格本山・北僧坊

豊臣秀長(秀吉異父弟)が郡山城(大和郡山市)より書院と茶室を移築されたのだそうです。

本尊「不動明王」を祀っています。

 

 

 

北僧坊5月の書き置き御朱印が掲示されていました。

どれも目移りするくらい可愛いですね!御朱印ガールの気持ちがわかります。

 

 

 

 

弁天池に架かる石橋を渡ると閻魔堂・大師堂があったようですが、蔵?倉庫?と勘違いして見逃してしまいました。

 

 

 

準別格本山・南僧坊

本尊「毘沙門天」を祀っています。外観撮影のみ

 

 

 

無料配布でいただいている『大和十三佛守護屏風』に、第五番・矢田山金剛山寺(通称:矢田寺)の御朱印を授かりました。

 

 
 

第五番・矢田寺の参拝を終え、次は第十一番・信貴山玉蔵院に向かいます。

12.6km 徒歩だと3時間7分のようです。

 
 
 

次回、

大和十三仏霊場巡り

第十一番

信貴山玉蔵院

続く。。。