医療的ケアの必要な子ども・家族への支援を考える<小金井市議会・厚生文教委員会報告> | いろいろが、彩るまち。小金井市長 白井亨(元小金井市議会議員)blog    <※2022年11月2日までは市議会議員としての記事です>

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第一子誕生をキッカケに地域に目を向け色んな「縁」のおかげで地域に生きる“日常の豊かさ”を実感。2013年市議会議員初当選。2017年市議選でトップ当選、再び市政の最前線へ。2022年11月27日市長選挙75%の得票、当選!市長となる。

6月10日(月)、小金井市議会は厚生文教委員会が開かれました。注目の陳情書「医療的ケア児とその家族に対するサポート体制拡充に対する陳情書」は陳情者から陳述もあり、その後様々な議員から質疑がありましたが引き続き審査することが必要と判断し、近隣市の状況なども調査するための資料要求もあり「継続審査」となりました。また次回8月20日の厚生文教委員会で審査されることになります。

 

 

 

医療技術の進歩等を背景として、集中治療室(NICU)等に長期入院した後、引き続き人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが必要な障害児(以下「医療的ケア児」という。)が増加しています。 医療的ケア児が日常生活を営むためには、日常的な医療的ケアと医療機器による支援が必要であり、安心して必要な支援を受けるためには保健、医療、障害福祉、保育、教育等の関 係機関が緊密に連携して対応していくことが求められています。

(引用:神戸市 医療的ケア実施ガイドライン)

 

 

 

医療的ケア児は、全国で推計1.8万人いるとされ、近年クローズアップされてきました。3年前に児童福祉法が改正され、自治体は「努力義務」ですが必要な措置を講ずるように努めなければなりません。

 

 

(引用:医療的ケアが必要な子どもへの支援の充実に向けて/厚生労働省 平成30年10月より抜粋)

 

 

 

陳情者が陳述されたのですが、リアルに厳しい環境で子育てをしていること、将来不安がつきまとう立場に置かれていることがよく分かりました。


 

現状小金井市では医療的ケア児に関して「39の認可保育施設中15施設で入所相談対応をしている」と先日答弁があったものの、陳情者が自分で電話して調べたところ、実際は4施設しか可能ではなかったとのこと。そもそも保活スタート段階で保育園を選ぶ選択肢が少なすぎるという実態が明らかになっています。

 


これまで小金井市でも公立保育園で受け入れの実績があります。質疑によると、昨年度も2人の医療的ケア児(答弁によると、導尿、経管栄養の医療的ケアが必要な子ども)の保育受け入れをしていたということです。しかし、実績はあるのですが保育士とともに医療的ケアの経験のある看護師の確保が必要で、医療機関との連携含め課題は多いこともわかります。

 

 

 

 

今回の陳情書の陳情項目の一つは、入所申請で医療的ケア児としての加点がなく、保育指数計算上不利なケースが生じているということです。

 

 

 

 

今、待機児童が増えている小金井市では父母共ににフルタイム勤務・週5日でないとボーダーに届かず、希望する保育園の入所の可能性はかなり低くなります。…ただ、「父母共に週5日のフルタイム勤務」が前提条件であったとしたら、逆に医療的ケアが必要な子どもにとってそのための長時間保育は「お勧め」とは言い難いですよね…。そして、受け入れる施設側も、長時間になると看護師も交替制を取らないといけなくなったり、週5日だと看護師自体が休めなくなるため「2人体制」も視野に入ってきます。そもそも、看護師の新規採用が容易ではないと言われる現状からすれば、医療的ケア児の受け入れハードルがまた一つあがる訳ですから…。

 

ということで、

 

子どもにとっても、親にとっても、施設側にとっても、矛盾を抱える入所申請の仕組みとなってしまっているのではないでしょうか。

 

 

医療的ケア児といっても、その症状は千差万別で見た目に気づかないくらいの子どももいるということがわかりました。今回の陳述者の子どもも、普通に歩き回ることができ、コミュニケーションも取れるそうです。ただ、医療的ケアが必要な体制が保育園、学校側も取れないために、いわゆる“一般的な”生活の選択肢を選ぶことができないという苦悩を共有してもらいました。

 

 

今年度、小金井市の学校教育では国の補助制度を使って学校に看護師を派遣する「訪問看護」を事業者に委託して実施することがはじまっています。これは、就学相談を受ける中で、対話を通して実現したことのようですが、他市(例えば相模原市)では非常勤の看護師を4人独自で採用して学校へ配置するなど、取組は広がっています。

 

 

 

そして、保育園入所と就学のみならず、本来必要なことは、医療的ケアが必要な子どもとその家族を包括して支援するスキームづくりです。札幌市では実態調査をしたところ、子どもの医療的ケアで母親に重い負担があることが明らかになっています。

 

 

(引用:https://www.hokkaido-np.co.jp//article/305413/ )

 

 

こういう実態も踏まえ、市としてもっとできることを模索したく、委員会にてさらなる調査をすることを判断しました。私も今回の陳情書を提出いただいたことで初めてこの問題について触れました。不勉強なため、もう少ししっかり学んで次回の審査に臨みたいと思います。

 

 

 

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