【CDについて】
作曲:ヴェルディ
曲名:歌劇「椿姫」 (103:21)
演奏:トスカニーニ指揮、NBC交響楽団・合唱団
アルバネーゼ(s)、ピアース(t)、メリル(Br)、ステルマン(Ms)、ガリス(t)、
チェハノフスキー(Br)、デニス(Bs)、ニューマン(Bs)、モアランド(s)
録音:1946年12月1,8日 ニューヨーク NBC Studio 8-H (モノラル)
CD:BVCC-9939/40(レーベル:RCA、発売BMGジャパン)
私は、オペラはあまり聴かないのですが、有名曲は一通り聞いておきたいと思って、時々買ったりします。しかし、オペラは演奏時間が長くなるのと、音楽だけだと、対訳を読みながらにしても今一つ物足りない気がして、オペラのCDはついつい聴かずにそのままになりがちです。やはり、映像が欲しいと思ったりしてしまうのです。でも、今日はたまたま「椿姫」の音楽が耳に入ったので、久しぶりに聴いてみようと思い立ちました。
ということで、
買い置きのCDを聴こう、ふたたび…⑧
【曲と演奏について】
最初に、オペラはあまり聴かないと書いてしまいましたが、「椿姫」だけは別です。音楽自体とても素晴らしいので、そのまま流して曲だけ聴いていても、どこをとっても聴きどころという感じですし、台本もまとまって素晴らしいと思います。第三幕とか、涙無くして聴けないですね😭。そんな「椿姫」ですが、手元にCDは5セットありました。こんなに持っているオペラは「椿姫」だけです。そして、これが6枚目になります。ただし、5種類あっても普段聴くのはほぼほぼ一つで、それはカルロス・クライバーでも、マリア・カラスでもありません。
さて、トスカニーニの椿姫です。スタートはゆったり始まり、トスカニーニにしてはロマンティックなスタートと思いました。やがてとても切れのいい躍動感のある展開になっていきます。やはりトスカニーニらしい「椿姫」ではありますが、何かすごく熱いものを感じます。モノラルの録音ですが、録音はまずまずだと思います。歌手陣が当時のメトで活躍されていたメンバーで素晴らしいです。ヴィオレッタのアルバネーゼはリリカルな声で、表情も豊かです。全体としては、トスカニー二の作る音楽が支配しているという要素が強いかもしれません。
男声の美声がとても目立ちました。特に、ジャン・ピアースとロバート・メリルの声には魅了されました。ジャン・ピアースはトスカニーニのお気に入りだったようですね。そして、ロバート・メリルのジェルモン役は、彼が歌手になるきっかけでもあり、メトの初舞台もジェルモンだったそうです。まさに当たり役なんですね。ちょっと久しぶりに椿姫が聴けて幸せで、最後までトスカニーニの「椿姫」に聴き入ってしまいました。後半、第二幕からラストにかけて、ヴィオレッタの表情も素晴らしかったです。実演鑑賞は今まで何度か機会があったのですが、まだ残念ながら行けていません。早い機会に実現したいものです。
この音源から、第1幕への前奏曲と、第3幕への前奏曲
同じく、ロバート・メリルの歌う「プロヴァンスの海と陸」
でも、私にとってのヴィオレッタはこの人です。ヴォットー指揮のDGのCDが愛聴盤です。
この動画の演奏は、同時期のライヴのようですが、とても素晴らしい歌声です。
73年の東京ライヴの動画は見ることができますが、この時期のレナータ・スコットの椿姫の動画は無いのだろうか…。
最近の「椿姫」といえば、ネトレプコのザルツブルグライヴが好評のようで、YouTubeでも見ることができます。衣装が現代風で、妖艶なネトレプコが見どころだと思います。「椿姫」は時代を越えて表現できる素晴らしい作品ですね。
購入:不明、鑑賞:2024/08/31
オペラ関連の過去記事リンクです。ちょっと特殊なものが多いです…😅。