ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」 レヴァイン ウィーンpo (1984) | ~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

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学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。一言二言で印象を書き留めておきたい。その時の印象を大切に。
ということで始めました。
そして、好きな映画や読書なども時々付け加えて、新たな感動を求めていきたいと思います。

【CDについて】
作曲:ラヴェル

曲名:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲 (58:31)

演奏:レヴァイン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

   ウィーン国立歌劇場合唱団
録音:1984年6月 ウィーン ムジークフェラインザール

CD:F35G 50260(レーベル:DG、販売:ポリドール)

 

【3月のお題:今日の初登場曲は?】

今日は、ラヴェルの「ダフニスとクロエ」にしました。私は、この曲を始めて聴いたのは、高校の頃になりますが、冨田勲がきっかけです。この時期、冨田勲の演奏で、たくさんの曲を教えていただきました。冨田勲のLPは友人がよく買っていたので、借りてほとんどの作品を聴いたと思います。その影響もあって、この曲のLPを買ったのはクラシックを聴き始めて間もない頃で、ミュンシュ/ボストンso、RCAの廉価版でした。

 

この曲、若い頃から聴いていた割には、ラヴェルの曲の中ではあまり聴かない曲になっています。バレエ音楽だからという事もあるのですが、全曲聴くと同じような雰囲気が続いて、ちょっと退屈になってしまうのでした。バレエを見ながら聴くといいのかもしれませんね。それでも、この曲の第3幕は素晴らしいと思います。夜明けから、全員の踊りへと盛り上がっていきます。ボレロなどもそうですが、ラヴェルのこういった盛り上がりは迫力があって大好きです。

 

この作品は、バレエ・リュスのディアギレフがラヴェルに作曲を依頼したもので、全1幕3場。あらすじは、「第1場:若い牧人たちが祭壇に集まり、その中にダフニスとクロエもいますが、ダフニスはクロエに横恋慕するドルコンと、クロエの口づけをかけて舞踏で競い合うことになります。ダフニスが勝ちますが、クロエは海賊に誘拐されてしまいます。第2場:海賊は夜営地で宴を催し、クロエをものにしようとしますが、パン神の巨大な幻影に脅され、海賊たちは退散します。第3場:再会を喜び合うダフニスとクロエは、パン神が自身の愛の思い出故にクロエを救い出したと知らされます。二人はパン神とシリンクスの物語をパントマイムで再現して神に感謝し、牧人たちの全員の踊りで大団円となります。」さて、久しぶりに聴いてみましょう。

 

【演奏について】

まずは、このレヴァイン・ウィーンpoの演奏は素晴らしい演奏だと思います。この曲の輝くような管弦楽をよく表現している演奏だと思います。ただしですね…上にも書いたりで、私はこの全曲盤を真正面から何度聞こうとしても、気もそぞろに…という風になってしまうのですね。逆に何かしながら流しておけば、いい雰囲気で、何度も繰り返して永遠に聴けてしまうのですが(笑)。そして、第3幕に入ると、音楽に引き寄せられていきます。もしかしたら、第3幕の音楽からなる第2組曲を、いつも聴き慣れているからかもしれません。

 

確かに、バレエ音楽の全曲盤を楽しむというのは、曲によってはなかなか厳しいこともあって、「春の祭典」とかは全曲盤一択なのでしょうけど、「白鳥の湖」とか「くるみ割り人形」とか、あるいは「ジゼル」とか、けっこう全曲通して聴くのは大変ですよね。この曲も60分に満たないので、勿論全曲版で美しいラヴェルの管弦楽を聴くという楽しみはあるのですが、それでも第2組曲、あるいは第1+第2という形でいいとこどりする方が、自分には合っている気がしました。

 

【録音について】

ウィーン・フィルがラヴェルを演奏するとどういう音になるか、という事ですが、それがとても美しい音で聴こえています。いい録音です。

 

【まとめ】

何か、中途半端な感想になってしまいましたが、この演奏自体はいいと思います。この時期一世風靡したレヴァインの美しくも明るい演奏です。ダフニスとクロエは、ちょっと私自身の相性のこともありそうですが、懲りずにまた別の演奏を聴くと思います(笑)。

 

購入:2024/02/13、鑑賞:2024/02/23

 

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