ブルックナー:交響曲第4番 ホルライザー指揮 バンベルク響 (1959) | ~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。一言二言で印象を書き留めておきたい。その時の印象を大切に。
ということで始めました。
そして、好きな映画や読書なども時々付け加えて、新たな感動を求めていきたいと思います。

ブルックナーを聴こう⑤
ブルックナーを順番に。今日は、第4番です。いろいろ録音も増えて来て、ちょっと悩みましたが、初めてブルックナーを熱心に繰り返し聴いたCDということで、これを選択しました。何度も再発されている演奏なので、比較的手に入れやすいのではないでしょうか。

【CDについて】
作曲:ブルックナー
曲名:交響曲第4番変ホ長調 (63:19)

   (1878/80年稿(第2稿):ハース版)
演奏:ホルライザー指揮 バンベルク交響楽団
録音:1959年10月29-30日
CD:CLA10053-2(レーベル:ZYX Music、原盤:VOX)5CD

 

【曲について】

ブルックナーのタイトルのついた交響曲ということで、演奏される機会が多い作品です。ブルックナー自身がこの交響曲を「ロマン主義的」と呼んだことから来ているもので、よくこの副題がつけられています。しかしこれ、日本語で言うロマンティックとはかなりニュアンスが違うので、タイトルから、リチャード・クレイダーマンみたいな音楽を思い描いてCDを購入すると、すぐにBookOffに持っていくことになるでしょう…。

 

【演奏について】

10年ほど前、ブルックナーを真剣に聴いてみようと思ってこのCDを買ったのです。5枚組で、ブルックナーの交響曲の第0,2,4,6,7番が入っています。それも妙にマニアックな?指揮者の演奏ばかりです。それで、この曲を家でも聴き、スマホに入れて電車の中でも聴きということで、しばらくずっと聴いていました。おかげで随分ブルックナーに馴染むことができたという訳です…(笑)。たぶん、このCDはもともとVOXのLPで出ていたものですね。いろいろと廉価なセットで復刻されています。

 

そんな久しぶりのCDですが、改めて聴いてみて、この演奏は全体的に華やかな印象があり、オーケストラの音がよく鳴っていて、メリハリもあって入り込みやすいと思います。何より流れがよく、停滞する感じが無いのがいいと思いました。このCDに親しんだあと、ヴァントとかチェリビダッケとかいろいろ聴いて、おー、なるほど…とか一人で悦に入っていたので(笑)、なんとなく当時は基準になっていたのですね。

 

ホルライザーといえば、ドイツの歌劇場で活躍したオペラの指揮者という認識が強いようで、たびたびオペラを率いての来日で、日本でもお馴染みでもあったようです。私は、あまりオペラのCDを聴かないので、ホルライザーのCDはこれしか持っていないのですが、戦後のこの時期にオーケストラの指揮者としても活躍されていますので、何かいいオーケストラ演奏があれば聴いてみたいですね。この録音は、ホルライザーのブルックナーの唯一の録音ではないかと思いますが、表情の豊かな(ある意味ロマンチックな)しっかりとした演奏を聴かせてくれていると思います。

 

【録音について】

1959年の録音という事で、オーケストラの音も少々つぶれ気味で、いいとは言えないのですが、普通に聴く分には問題ないと思います。

 

【まとめ】

あまり話題にのぼることが無い演奏ですが、何度もCDで再発されているので、なにかしらニーズがあるのだろうと思いますが、自分的には隅におけないCDでもあるのでした(笑)。

 

購入:2013/01/22、鑑賞:2023/07/15(再聴)