シューベルト:交響曲第8番 未完成/第9番 グレイト カラヤン BPO (1977) | ~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

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学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。一言二言で印象を書き留めておきたい。その時の印象を大切に。
ということで始めました。
そして、好きな映画や読書なども時々付け加えて、新たな感動を求めていきたいと思います。

【CDについて】

作曲:シューベルト

曲名:①交響曲第8番 ロ短調 未完成 D759 (26:03)

   ②交響曲第9番 ハ長調 グレイト D944 (52:26)

演奏:カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

録音:①1975年1月、②1977年6月

   ベルリン Philharmonie

CD:7243 5 66105 2 1 (レーベル:EMI、発売:EMI Records)

 

【曲に関して】

グレイトは、一時期気に入ってたくさんの演奏を聴き比べました。その後も折に触れて買っていたりしたので、調べてみると34種類のCDがありました。これは、自分のCDの中でトップの枚数です(笑)。今回は35種類めで全盛期のカラヤン…。ここまで聴いてのカラヤンですので、アンチとしては、嫌な予感しかしません…。

 

【演奏についての感想】

まずは、未完成から。ゆったりしたテンポで一貫していますね。ほとんどテンポが動きません。というか動かないように聞こえるよう演奏しているのかな?音は録音のためなのかはわかりませんが、境界がはっきりしない感じで、細部があまり目立ちませんでした。音が全体に流れていって、いつの間にか終わりを迎えています。ゆったりとした叙情的表現ともいえると思います。私はもっとメリハリの効いた方が好きですが、部屋の中で流れていると心地よく感じます。

それで、グレイト。これはいいですね。きっちりとメリハリの効いた演奏です。第一楽章も冒頭のゆっくりしたテンポから加速して、上品にうま〜く繋いでいっています。最後まで、変な癖が無くしっかり構築されていました。きわめて安心安定で理想的展開です。私としては途中から、あぁ最後まで乱れずこれで進むのだなと割り切ってしまって、集中力が途切れてしまった感があり、惹きつけられるという感じでは無かったのですが、立派な演奏だと思います。欲を言えばもう少し細部が浮き出た方が好きですが、これの録音のせいかもしれません。

 

【録音に関して】

ちょっと不満が残りました。カラヤンが目指した音はもっといい音じゃないかなと。全体的に大きめの音で、少々きついところがあってバランスが今一つなのと、細かいところが浮き出ないような感じがしました。

 

【まとめ】

未完成の方は、少々特殊な演奏のような気がしますが、それがいい所なのかもしれません。グレイトは安心のハイレベルの演奏でした。ただこの曲に関しては、いろいろ聴きすぎたので、感動が薄れてしまったかも…。

 

購入:2023/05/02、鑑賞:2023/05/21