【CDについて】
作曲:ファリャ
曲名:①バレエ音楽 三角帽子 全曲 (36:47)
②歌劇 はかなき人生 より 間奏曲と舞曲 (7:04)
演奏:アンセルメ指揮 スイス・ロマンド管弦楽団、ベルガンサ(Ms)
録音:1961年2月、ジェノヴァ Victoria Hall
CD:3121-3 (レーベル:LONDON、原盤:DECCA、発売:ポリドール)
【曲に関して】
「三角帽子」はファリャのディアギレフの依頼によるバレエ音楽。アンセルメは初演者でもあり、初演の舞台美術にはピカソも参加している。音楽はのちに演奏会用組曲としても編集された。「恋は魔術師」とカプリングされることも多い。「はかなき人生」は2幕のコンパクトなオペラ。映像では見たことはないが、LPやCDで全曲盤を聴いたことがあり、スペインの雰囲気の楽しめる音楽だと思う。いずれも「春の祭典」と同時期あるいは以後の作品である。
【演奏についての感想】
このCDは、CDが出始めた頃買った、まさにCD初期のものなのです。新譜のCD以外の旧譜のCD化としても、ほぼ最初の頃のものではないでしょうか。旧譜で出ていたものと言えば、DGのベームのシリーズと、LONDONのアンセルメのシリーズが並んでいた記憶があります。そんな中から当時買ったCDで、長く我が家に君臨しています。(ベームの方も2枚くらい買っています)
さて、LP時代からいろいろ聴いてきたアンセルメ。学生時代はいかにもクラシックという曲よりは、親しみやすい管弦楽曲をよく聴いていたので、廉価版LPでいろいろ買いました。ラヴェルとかが多かったかな?そして、CD初期になってもこの曲は持っていなかったので、アンセルメのシリーズの中から選んだものと思います。いままで折に触れ聴いていたCDですが、中でも「三角帽子」の終曲と、「はかなき人生」の間奏曲は、雰囲気は似てはいますが、スペインのリズムのゴージャスな名曲で、いつ聴いても華麗で楽しめる曲だと思います。
【録音に関して】
61年の録音ですが、音楽の美しさが存分に表現された、素晴らしい録音と思います。この60年代のDECCAの録音はけっこう好きです。旧譜のCD化という事自体も初期の頃なので、丁寧にされているのではと思ったくらいです。何せ古い録音でも1枚3500円の時代ですから…。
【まとめ】
このCDは、この曲の伝統的名盤のもあるのですね。初演者の演奏でもあり、アンセルメの魅力にピッタリの曲だと思います。美しい録音とこの曲の演奏のスタンダードとして長く聴き継がれることと思います。
購入:1980年代、鑑賞:2023/05/23(再聴)