チャイコフスキー:交響曲第1番ト短調op13 冬の日の幻想 ロストロポーヴィチ指揮 (1976) | ~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

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学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。一言二言で印象を書き留めておきたい。その時の印象を大切に。
ということで始めました。
そして、好きな映画や読書なども時々付け加えて、新たな感動を求めていきたいと思います。

【CDについて】

作曲:チャイコフスキー

曲名:交響曲第1番ト短調 op13 冬の日の幻想  (45:01)

演奏:ロストロポーヴィチ指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1976年10月6-7日

   ロンドン Kingsway Hall

CD:TOCE-3485(レーベル:EMI、原盤:EMI、発売:東芝EMI)

 

【曲に関して】

チャイコフスキーの交響曲は、LP時代は4-6番以外の録音は多くは無かった。その頃最も入手しやすかった、この曲のT・トーマス盤を聴いて好きになり、長らく愛聴してきた。実演では、アマチュアオーケストラのアウローラ管弦楽団の熱演が大変印象に残っている。

 

【演奏についての感想】

ゆっくりしたテンポで始まる。暗く淀んだ雰囲気。聴きなれたT・トーマス盤と趣が随分違う。これは、ロシアもの?本場ものというやつか?と思う。表現が表題的という事かもしれない。きっとロシアの冬の沈んだ雰囲気なのだろう…。盛り上がりも抑制的に感じる。とかなんとか思っているうちに、すーっと第二楽章まで淡々と進んでいっていまった。第三楽章に入ると普通のテンポになってくる。ふむ…早い楽章は普通のようだ。

そして、始まった第四楽章、ここで驚かされることになる。一気に加速して爆演となってしまったのだ。前半に積み上げた布石が凄い。暗く沈んだロシアの冬から一気に解放されたという感じで爆発してしまうのだろうか。思えば、このころロストロポーヴィチは亡命直後で…なんて考えてみたが、そういうことは関係ないのだろう。これはこれで、なかなか面白かった。

 

【録音に関して】

余韻のある柔らかさで、低音も良く表現されたいい音であった。ただし、大音量の迫力をストレートには拾い切れていないような気がする。

 

【まとめ】

前半は比較的あっさりしていて、どうなんだろうと思うが、やはり最後まで聴いてみるもんだというCDであった。

 

購入:2023/05/02、鑑賞:2023/05/06