愛愛子さまが皇太子になるべき100の理由愛No.55

 

平成17年(2005年)2月21日の、皇太子(当時)のお誕生日に際しての記者会見にて、以下のやり取りがありました。

 

愛子さまは当時3歳、雅子さまが適応障害による体調不良で公務を欠席がちになられた頃でした。

 

 

 「皇位継承の安定的な維持」の方策を検討する「皇室典範に関する有識者会議」が政府内に設置されました。女性皇族への皇位継承が議論の焦点になっていますが,こうした新たな動向を踏まえ,敬宮愛子様の今後の養育方針や,いわゆる「お世継ぎ問題」についての皇太子殿下のお考えをお聞かせください。

 

これに対して皇太子殿下は、

 

皇室典範に関する有識者会議が設置されたことは承知しておりますが,私としては,お世継ぎ問題も含めて,コメントは控えさせていただきます。愛子の養育方針ですが,愛子にはどのような立場に将来なるにせよ,一人の人間として立派に育ってほしいと願っております。

とお答えになりました。

 

当時はまだ悠仁さまもお生まれになっていない状況(2006年9月6日ご誕生)で、陛下がおっしゃった「どのような立場に将来なるにせよ」については、おおよそ以下のいずれかの立場を想定しているのではないか、と思われます。

 

  1. 愛子さまが皇太子となる
  2. 将来はご結婚され国民になる
  3. ご結婚されずに皇族の一員として皇室にとどまる
 
男児の第二子が誕生する可能性や、秋篠宮様に男児が誕生する可能性も考えながらの回答だったのでしょう。

 

その後、第二子は誕生せず、悠仁さまがご誕生されたのは皆さんご存じの通りです。

 

悠仁さまのご誕生により「お世継ぎ問題」が解決したのかというと、全くそうではなく、男系男子に縛る前提が変わらない限り全く安定しないため「皇位継承問題」として残っているのが、19年後の現在です。

 

 TODAY'S
 
陛下の思し召し

 

 

    
どのような立場に将来なるにせよ

 

 

この言葉には、多分に愛子さまが皇太子となる可能性を含まれていたでしょう。

 

当時の状況を見る限り間違いないと思われます。

 

そして時は流れ、皇室典範が改正されない限り、次の代の皇位継承資格者は悠仁さまお一人になることが、事実上確定しました。

 

それに対して、今現在の今上陛下の思し召しはどうなのでしょうか。

 

私は陛下のご意向=大御心(おおみごころ)が重要だと考えます。

 

なぜなら、皇室典範はいわば「家憲」であり、法律ではありませんでした。

本来は皇室が決めるべきものだからです。

 

 

  皇室自立主義

 

明治時代に定められた旧皇室典範は、大日本帝国憲法と同格として扱われ、皇室典範の「典」と、大日本帝国憲法の「憲」とあわせて「典憲」と呼ばれていました。

 

しかし、戦後は憲法の下に位置づけられる一般法律としての王位継承法、という扱いになりました。

 

事実上の格下げです。

 

これは、天皇を「元首」ではなく「象徴」としようとしたGHQの方針によるものでした。

 

敗戦国となったため、抗えない流れだったとは思いますが、皇室にとっては大きな転換点となりました。

 

というのも、日本の歴史を見ても皇室はいわば、皇室自立主義、という性質において尊重されてきた背景があります。

 

例えば、江戸時代は徳川幕府が権力を握り、皇室(当時は朝廷)に対しては、禁中並公家諸法度で、天皇・公家が守るべきルールを定めましたが、皇位継承に関してあれやこれやを規定するものではありませんでした。

 

もちろん、幕府が意図する皇位継承も行われたこともありますが、基本的には皇室自立主義で、皇室が決めるべきものでした。

 

 

 

  皇族の皆様のご意思は?

 

それでは、現代を生きる(生きた)皇族の皆様の、皇位継承におけるお考えはどのようなものでしょうか。

 

憲法上、天皇は国政に関する権限を有していないため(憲法第4条)、憲法の下に置かれる皇室典範の内容に関しては、発言をされることはありません。

 

しかしながら、様々な場面での記者会見でのメッセージや、講演でのごあいさつなどから、推しはかることは可能です。

 

私は、過去のブログで可能な限りそのご意思を拾い集めました。

 

 

今上陛下

 

今回ご紹介した「どのような立場になるにせよ」というお言葉の背景には、愛子さまの立太子をイメージしていたことはほぼ間違いありません。

 

それに加え、下記ブログでも紹介したように、

 

愛子さまに帝王学を教えている姿から、愛子さまへの継承を望んでおられることはほぼ間違いないでしょう。

 

 

上皇陛下

 

女性皇族を肯定しており、男系にこだわる発言はされていないことから、愛子さまへの継承にも異論はないことは明らかです。

 

 

 

上皇后陛下

 

宮内庁を通して小林よしのり先生に、女性天皇への道筋を切り拓くようメッセージを託されました。かなり衝撃的な事実です。

 

 

 

秋篠宮さま

 

悠仁さまご誕生のあと、ジェンダー平等の理念を打ち出されました。

明確に、女性天皇の肯定を表現されている、と類推できます。

少なくとも、男系絶対ではない事だけは確実です。

 

 

 

 

久子さま(高円宮第2代当主)

 

女系天皇を容認するメッセージを明確に打ち出されています。

 

 

 

 

喜久子さま(高松宮妃)

 

愛子さま誕生時、明確に女性天皇への賛同を示されています。

 

 

 

 

三笠宮崇仁親王

 

帝王学をしっかり学習できる時代が来れば、女帝を検討すべきとの意見書を昭和21年の段階で書かれています。

 

 

 

 

これだけの材料があれば、皇族の皆様のご意思は 

愛子さまを皇太子に ではないでしょうか。

 

 

なお、男系男子を主張される皇族の方もお一人いらっしゃいました。

書かないのはアンフェアかと思いますので、紹介します。

 

 

三笠宮寛仁親王

小泉政権下の有識者会議が2005年に女性・女系天皇(母方のみ天皇の血筋を持つ天皇)の容認を打ち出した頃、三笠宮寛仁さま(2012年逝去)が、会長を務める福祉団体の会報で次のような女系天皇反対論を記しました。

 

「(日本の長い)歴史と伝統を平成の御世でいとも簡単に変更して良いのか」
「万世一系、125代(当時)の天子様の皇統が貴重な理由は、神話の時代の初代・神武天皇から連綿として一度の例外も無く、『男系』で続いて来ているという厳然たる事実」
「(男系継承を維持するための策として)①1947年に皇籍離脱した旧皇族の皇籍復帰②女性皇族(内親王)に元皇族(男系)から養子を取れるようにし、その人物に皇位継承権を与える③廃絶になった秩父宮や高松宮の祭祀を旧皇族に継承してもらい、宮家を再興する(などを挙げた)」

皇位継承はどうなるか(後編):保守派の切り札「旧宮家の復帰」案の登場 | nippon.com

 

 

 

最後のヒゲの寛仁親王は例外として、総じて現代を生きる皇族の皆様は、女性/女系天皇を容認しており、男女を問わない皇位継承による、皇統の安定化を望んでおられると推し量ることが可能かと思います。

 

 

  陛下の愛子さま養育方針

 

冒頭のインタビュー時、愛子さまの養育方針として、ドロシー・ロー・ノルトというアメリカの家庭教育学者の作った「子ども」という詩を紹介されています。

 

 

批判ばかりされた 子どもは
非難することを おぼえる

 

殴られて大きくなった 子どもは
力にたよることを おぼえる

 

笑いものにされた 子どもは
ものを言わずにいることを おぼえる

 

皮肉にさらされた 子どもは
鈍い良心の もちぬしとなる

 

しかし,激励をうけた 子どもは
自信を おぼえる

 

寛容にであった 子どもは
忍耐を おぼえる

 

賞賛をうけた 子どもは
評価することを おぼえる

 

フェアプレーを経験した 子どもは
公正を おぼえる

 

友情を知る 子どもは
親切を おぼえる

 

安心を経験した 子どもは
信頼を おぼえる

 

可愛がられ 抱きしめられた 子どもは
世界中の愛情を 感じとることを おぼえる

 

素晴らしい詩です。

 

このような理念の元、大切に育てられた愛子さまだからこそ、人々がまばゆい視線を送る存在になられたのだと思います。

 

 

 

 

この写真、サイコーですよねデレデレ

人々の視線ラブがもう、、すべてを物語っています。

 

毎日新聞、またまたいい仕事をしましたね。

 

 

  まとめ

 

日本が先の大戦で敗戦国となってしまった以上、皇室典範が法律に格下げされてしまったのは、歴史の流れからしてやむを得ない結果だとは思います。

 

であるならば、その法律を作る国会議員は、国民の総意を汲むべきです。

 

さらに言うと、本来家憲(=家の憲法)であるべき皇室典範の背景も考えると、天皇陛下及び皇族の皆様のご意向・総意を汲むべきではないでしょうか。

 

国民と皇室の総意は、女性天皇及び女系天皇を容認しています。

 

ノイジーマイノリティと一部の国会議員の意志だけで、愛子天皇への道を閉ざしてしまうのは、日本国の総意としては間違った方向に進んでいると思います。

 

 

 

愛子さまが皇太子になるべき理由 その55

 

皇室のことは皇室が決めるべき、が本来あるべき姿。

皇位継承問題において、それができないのであれば、その法律に則り、国民の総意が反映されるべき。

 

にもかかわらず違った方策が進められようとしているのは、明らかにおかしい。

狂っている。

 

愛子さまを皇太子に。

 

これは、国民と皇室の総意である。