最高の骨盤調整法とは?・・・・・雑巾がけ特集 | 「チンパンのブログ」

「チンパンのブログ」

ブログの説明を入力します。

(ブログの登場メンバー)

                                     
「チンパン」 ブリージングメソッドを分かりやすく伝えるため、日々猿知恵を絞っている。



「杏子(あんこ)」 長年にわたってチンパンの問答相手をつとめる。もはや腐れ縁と諦めているようである。



「虎徹(こてつ)」 ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペット・柴犬オス。

記事を知的でキュートなコメントで締めてくれる。

 

 

「30代女性です。太り氣味なので、家族や友人から、

 『スポーツの秋なんだし、少しは運動しなさい』とうるさく言われます。

 

 でも、私は汗臭いスポーツが苦手です。

 しかも運動した後は無性に甘いモノが欲しくなるので、逆効果の氣がします。

 

 こんな私に向いている運動を教えてください。

 

                                   『スポーツの秋』なんて、誰が決めたんだ」

 

 

「そもそも汗臭くないスポーツなんてあったっけ?(笑)。

 

 けど、確かにスポーツした後って、甘いモノが欲しくなるよね」

「そのとおり。ジョギングが代表的だが、スポーツは屈筋をメインに使う動きが多い。

 

 屈筋運動は糖分を燃やしてエネルギーに変える。肝心の体脂肪はなかなか消費されない。

 

 運動後に糖分を身体が欲するのは自然なことである。

 

 このため、運動の合間にスポーツドリンクを好んで飲む人が多いが、スポーツドリンクは白砂糖がふんだんに入っている。

 

 だからかえって太ったり、健康を害する人さえ居る。

 

 ブリージングでは、スポーツはダイエット法としても、健康法としてもおススメしない。

 アスリートでも無い人は、身体のケアをしつつレクレーションとして楽しむのが賢い付き合い方」

 

 

「ブリージングで薦めるのはお掃除だよね。身体を満遍なく使うから。

 

 例えばトイレ掃除は、あの狭い場所で便器をキレイにするためには、しゃがんで骨盤を細かく動かさなきゃいけない。

 

 箒で吐くときは、前後左右色んな方向に歩く。

 

 高い所を拭くときには、肋骨と骨盤を引き離さなきゃいけない。

 

 重いモノを動かすときは、骨盤を上手に使わなきゃいけない。

 

 家や部屋が整理整頓されると、場の氣も整って、氣分もスッキリし、脳にもいい影響を与える。

 

 バカにならない運動量になるしね。スポーツと違って活性酸素の害もなし」

 

「仏教やヨガ道場で掃除が修行のひとつとして位置づけられるのは、それだけ掃除が有効だから。

 

 都会の住宅事情では難しいが、雑巾がけも骨盤調整法として優れている。

 

 長い廊下を雑巾がけすることで足腰も鍛えられる。まっすぐ雑巾がけすることで、身体に中心軸がつくられる。

 股関節と骨盤の動きも良くなる」

 

 

「ブリージングでは、雑巾がけの代用として、ヨガの『下を向く犬のポーズ』を採用しているよね。

 毎回の教室でも必ずやるくらい大事な体操。

 

 四つんばいの姿勢から両膝を閉じて、手足を伸ばして身体で三角形をつくっちゃう。

 肘と膝は曲げない。踵もしっかり床に踏み込む。

 

 顎を引いてお臍を見る。その姿勢のまま10秒キープ」

「雑巾がけによって刺激されるのは、屈筋ではなく全身の伸筋。

 

 スタイルを良くするには、屈筋を鍛えるよりも、伸筋を鍛えた方が効果がある」

「伸筋は姿勢を保持する筋肉、支える筋肉だもんね。

 

 ホテルのドアマンで太った人が余り居ないのは、みんな姿勢がいいから。

 伸筋を使う運動は、後で糖分や脂肪が欲しくならないし。

 

 だから実は瞑想もダイエット効果があるんだよね。何十分も同じ姿勢を保つために伸筋が使われるため。

 

 

 雑巾がけで背筋が伸びて猫背も改善」

「猫背の人は慢性的に呼吸が浅い。だから雑巾がけを毎日やった方がいい。

 

 浅い呼吸はガンの大きな原因のひとつ。がん細胞は酸素が嫌いなため。

 

 体操にも陰陽=飴と鞭がある。陰は緩める系の体操。現代日本人はみんな大好き」

「でも、緩めるだけで締まれないんじゃ、ただのだらしない身体になっちゃうもんね。

 

 陽=引き締める体操も必要。雑巾がけはその代表。

 食べ物で言うと塩と同じ。塩は身体を引き締めてくれる。塩が極端に不足すると、文字通りの腑抜けになっちゃう。

 

 現代日本人は塩を敵視する人が多いけど、控えるべきは白砂糖の方だよね」

 

「そのとおり。塩は『人の口に入れると血になる土』と書くように、良質な塩は血液の材料に不可欠。

 

 塩は体温を上げてくれる効果もある。がんを初めとする病氣は、根本に身体の冷えがある場合も多い」

 

「『果物を食べると身体が冷える』って体質=冷え性の人は、果物にショウユを1~2滴垂らすと冷えが防げるもんね。

 これもショウユに含まれた塩の効用。

 

 塩は殺菌作用も抜群だし、スーパー食品だよ」

 

 

「体操には主に上半身に効かせるものと、主に下半身に効かせるモノがあるが、雑巾がけは上半身と下半身を同時に引き締める体操。

 

 引き締めながら骨盤も調整できる。

 

 左足で踏み込みながら、右足を浮かせて左膝裏に引っ掛ける。

 次に右足で踏み込みながら、左足を浮かせて右膝裏に引っ掛ける。

 左右でやりやすさが違う筈。やりにくい側の骨盤の方が、引き締める力が弱い。自分の骨盤の歪みを確認しながら整えることが出来る」

 

「片手も浮かせるともっと難しくなるよね。浮かせた左足を右膝裏に引っ掛けて、右手を仙骨に当てる。

 

 同側=左側の手足を同時に浮かせると更に難しくなっちゃう。左右で差もあるしね」

 

 

「バランスがとりづらいのは、筋力が弱いのではなく、骨が使えていないから。

 上半身と下半身の骨が支え合うことで、キープされるのが雑巾がけの本質。

 

 もちろん伸筋を始め、骨周辺の筋肉=スジも結果的に使われる。

 

 筋肉を使う上で大事なのが『螺旋(らせん)の意識』。

 

 古久澤先生の師・伊藤昇先生の著書『スーパーボディを読む』に手足の内捻じりのことが書かれている。

 

 昔から武道の突きなどは『内捻じり』が大事だと教えられているが、ただ捻じるのではなく、筋肉の走行に応じて捻じる意識が必要だと説かれている。

 

 二の腕から肘にかけては内捻じり、肘から手首にかけては外捻じり、手首から指先にかけては内捻じりの意識を持てば、肩・肘・手首の三関節が連動的に引き締まって強力な腕になる。

 

 武道の突きの威力も強烈になるし、ボールもすごい勢いで投げられる。

 雑巾がけの腕も自分の体重を支えるのだから同じこと」

 

「足にも内捻じりの意識が必要だって『スーパーボディを読む』には書かれているしね。

 股関節から膝までは内捻じり、膝から足首までは外捻じり、足首から指先までは内捻じりって意識を持てば、足も強くなっちゃう。

 

 この意識も雑巾がけで養成できるってわけか。シンプルだけど深いね、雑巾がけ」

 

 

「雑巾がけは基本クラスから行う体操ではあるが、完成形を追求するのはなかなか大変である。

 ひとつの完成形としては、両肘を床に着いた状態で雑巾がけをすること。

 やってみれば分かるが肘を床に着けると、膝が伸びなくなる人が多い」

「ハムストリングスが固いんじゃなくて、背中の伸びが不足しているからだよね。

 

 背中が柔らかい人は、膝が伸びるだけじゃなくて、頭の百会のツボまで床に着いちゃう。

 女性は身体が柔らかいから出来ちゃう人もいるけど、男性はここまでやるのは余程意識が出来て居なきゃ厳しいよ」

「今のところチンパンも全然出来ない(笑)。

 

 固い人が完成形の雑巾がけを出来るようになれば(身体意識を伴なっているので)、広背筋が使えるようになる。広背筋は人体最大の筋肉のためすごいパワーが楽に出せる。排泄力も高まる。

 腋を締める前鋸筋も働くので、身体を中心に締める力もアップ。ボクサーの井上尚弥は桁外れに前鋸筋が強い」

 

 

「他には両手を逆手にした雑巾がけもあるし。前腕が固い人にはハード。前腕の柔らかさは背中の伸びとも関係が深いしね。

 雑巾がけで片足を高く上げるやり方もあるよね。そのまま武道の後ろ蹴りになっちゃう。

 背中を反らせる力も一層高まっちゃう。反らせる力は頭の働きを良くするしね。

 

 子宮の中で丸まっている赤ちゃんは、身体を反らせながら産道から出て来るし。

 反らす力は生命力の源」

 

 

「雑巾がけの応用にはハードなバージョンがまだまだあるが、今回は雑巾がけ変形による『究極の捻じり』を紹介。

 

 右片膝立ちで左手を右足の左側に置いて上体を支える。右手は仙骨に当てて左足は後方に伸ばす(つま先立ち)。

 

 胴体を右に捻じって天井を見る。左の胸が天井を向くほどマックスに背骨を捻じる。

 そこから右手を天井に向かって万歳」

 

 

「これだけでも、普段胴体を動かさない人にはきついけど、本番はここから。

 

 次は左手を右足の『右側』に置いて上体を支える。右膝は伸ばして、左足もつま先を内側に向けて膝を伸ばす。

 右手は仙骨。

 

 この姿勢から左胸が天井を向くほど背骨を右に捻じって、

 更に右手万歳。

 格段にきついよね。捻じるのがきついだけでなく、股関節で床を捉えないと両足がズルズル滑っちゃう。

 これも手足をマックスに伸ばした雑巾がけの変形。究極の捻じり」

 

 

「ここから右手を右の顔の上に伸ばす。右手の下から天井を見る。

 後ろ足=左足で床を押すと、反動で床から力が伝わって、ますます右手が伸びる。

 

 そのまま武道の逆突きの形になっている。あらゆる捻じりの運動に応用できる。

 

 捻じりは複合動作なので五臓全部が刺激を受けて活性化する。ダイエット効果も抜群。

 

 後半の体操は中級者以上が対象で、そう簡単に出来るモノではないが、『基本の体操はこう発展するんだ』と言うことを頭に入れて、無理のない範囲で挑戦してほしい。

 

 もちろんほぐし系の体操も大事だが、ただのほぐしで終わらせては勿体ない」

 

 

(リンク) 

ブリージング本院の、YouTube動画配信はこちらです。

ブリージングストレッチ本院・オフィシャルチャンネル

 

ブリージング本院のインスタグラムとラインの登録はこちらです。

Instagram → ブリージング本院インスタグラム

 

LINE → ブリージング本院ライン

 

 

(虎徹のワン!ポイントコメント)

 ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペットの虎徹です~。

 写真は、下を向いているボクです。文字通りの雑巾がけ=下を向く犬のポーズですね~。

 

 今回の雑巾がけ特集、いかがだったでしょうか?

 

 スポーツの秋で張り切る人も多いでしょうが、本文の記事でも触れられたように、運動とは屈筋運動だと刷り込まれている人が多いです。

 

 腹筋運動が典型です。やりすぎると猫背を助長して、かえって姿勢=スタイルが悪くなって健康を害します。

 

 

 息が上がるほど激しい有酸素運動をしないと痩せない、上達しないと言うのも誤りです。

 

 雑巾がけは伸筋メインの、一見静かな運動ですが、やり方ひとつで相当ハードなトレーニングになり、スポーツなどにも応用できることがお判りいただけたと思います。

 一流のアスリートは自覚していなくても伸筋を使っている人が少なからず居ます。

 

 根性も大事ですが、柔らかい発想も大事です。

 

 

 古久澤先生の師・伊藤昇先生は、ヨガを少林寺拳法に応用する指導をされていました。

 

 女性生徒は強さよりも美容を求める人が多かったので、『美容法だ』と言って次のような稽古=歩き方をやらせたそうです。

 

 前に出す足と同側の手を指刺し確認のような感じで前に伸ばす歩き方。

 前に出す足と逆側の手を前に出し、同側の手を後ろに伸ばす歩き方。

 実はこの歩き方がそのまま武道の順突き、逆突きの動きになっており、数か月後に審査したら、拳法の稽古ばかりやっていた男性の生徒よりも、女性の方が上手になっていたそうです。

 

 ちょっとした笑い話のようですが、伊藤先生の指導法のすごさが伝わって来るエピソードです。

 

 

 体操教室には、色んな目的を持った生徒がやって来るし、レベルもみんな違います。

 けれども集団レッスンをする時は、みんなで同じ体操をします。

 

 ただ号令をかけるだけの指導者では、画一的な指導しか出来ません。

 でも体操のパッケージは同じでも、それぞれ違ったイメージを持たせるように誘導すれば、生徒の多様なニーズに応える指導が可能になります。

 

 伊藤先生のエピソードは大きなヒントになります。

 

 Think outside the box. 枠にとらわれないで考えましょう。

 

 今回の雑巾がけの例をヒントに、色々考えてみてください~。

 

                                                 つづく

 

                                       次回更新は10月2日(日)予定です。