花粉症の季節 | 「チンパンのブログ」

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「チンパン」 ブリージングメソッドを分かりやすく伝えるため、日々猿知恵を絞っている。



「杏子(あんこ)」 長年にわたってチンパンの問答相手をつとめる。もはや腐れ縁と諦めているようである。



「虎徹(こてつ)」 ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペット・柴犬オス。

記事を知的でキュートなコメントで締めてくれる。

 

 

「今年も花粉症シーズンがやって来ました。

 さいわい私は花粉症じゃないんですが、周囲は花粉症の人だらけ。見ていて氣の毒なので対策を教えてください。

 

 それにしても、昔の日本人は杉でつくった家に住んでいた筈なのに、『花粉症』なんて言葉さえありませんでしたよね?

 なぜ今はこんなに花粉症が増えたのでしょう?

 

                                       石を投げれば花粉症に当たる」

 

 

「病氣も時代や社会環境の変化に連れて変わって行くもんね。いつの間にか消えちゃった病氣もたくさんある筈。

 その一方では花粉症やアトピーのように、昔はなかった現代病も生まれて来るし」

 

「免疫学的には、花粉症は『免疫の暴走』。

 現在の観点からすれば、昔の環境は不衛生な面があった。自然がたくさん残っていた分、野山で細菌感染するリスクも大きかった。

 

 下水道の完備率も甘かったし、トイレは汲み取り式。抗生物質などが無い分、寄生虫に感染していた人も多かった筈。

 

 こうした環境で健康を保つためには、免疫が頼り」

「環境問題を語る人の中には『自然と一体になって暮らすことが、人間にとって一番しあわせ』って主張をする人も居るけれど、『自然は人間に優しいばかりとは限らないぞ』と(笑)」

 

「経済成長や社会のインフラ整備、医療の進歩などのお陰で、人間はそれだけ細菌感染や寄生虫感染から守られるようになった。

 

 しかし、世の中の環境が変わっても=時流(じりゅう)、

 人間の身体の仕組みはそう簡単に変化するものではない=時中(じちゅう)。

 

 環境が清潔になった分、免疫力に余剰が生じた。その余剰分の免疫が花粉などの本来無害な存在にまで過剰に反応する結果になった。

 

 その意味で花粉症は免疫の暴走」

「過ぎたるは及ばざるがごとし だね。

 

 

 沖ヨガ創始者の沖正弘先生が、『病氣や悩みの原因は余剰エネルギーだ』って見抜かれていたことにも通じるかも?

 食べ過ぎて、そのエネルギーを使わないから、行き場を失ったエネルギーが人を病氣にするってわけ。

 

 死人はもう病氣になるエネルギーさえ残っていないから、病人じゃないもんね。

 断食で余剰エネルギーの供給を立ち、運動や奉仕活動で余剰エネルギーを使いきれば、病氣は元から治るって言うのが沖先生の教え。

 

 あとはエネルギーが向かう方向を決める、心のベクトルをマイナスからプラスに変えることだよね。そのためにお経を読んだり、良書に触れたりする」

 

「沖先生は、『原生林の中に放り込まれたら、ノイローゼなどの現代病なんか治ってしまう』とも教えていた」

「確かに生きて行くこと自体が命がけだから、無駄なことに悩む余裕もなくなるもんね(笑)。

 

 雑菌や寄生虫もたくさん居るから、花粉症も治っちゃうかも?」

 

「もちろん治る前に死んでしまう可能性もあるが。

 人の身体は原野の中で生きられるように設計されているが、文明化された環境の中で生きている現代人は決定的に身体が動かなくなっている。

 

 それだけ季節の移り変わりにも、身体が順応できなくなっている。花粉症が増えたのは、これも大きな原因」

 

 

「冬の寒さで緊張していた身体は、1月になると上から順に緩み始めちゃう。

 まず1月は後頭部が緩み、2月に肩甲骨が緩み、3月に骨盤が緩んで本格的に春を迎える準備が整う。

 

 このドミノ倒しが引っ掛かると、身体に不調が起きやすい。特に引っ掛かりやすいのが肩甲骨。

 

 身体が固くて鈍感な現代人は、肩甲骨で引っかかっちゃう人が多いんだよね。

 ここで活躍するのが花粉ってわけさ。

 

 花粉を利用して、身体は色んなアレルギー反応を起こすことで、何とか骨格を緩めようとしてくれる。

 

 クシャミすれば肋骨がほぐれるし、鼻水が出れば腸が浄化される。涙が流れれば胸も緩むって具合」

「花粉症には心理学的な要素もある。

 

 花粉症の顔は泣いている顔。大人になると人前でそうそう泣けない。

 だから花粉症と言う理由を借りて、無意識の泣きたい願望を満たしているのである。

 

 このように、心身共に花粉症になる必然性のある人間が、花粉症を発症している」

「だから仕事などの、どうしても必要な時以外は、薬に頼らないでマイナスを出しきっちゃおうって言うのが、ブリージングの考え方だよね。

 

 薬を決して全否定するわけじゃないけど、花粉症で死ぬ人は居ないから。

 

 考えてみれば、病氣の深刻さによって、病名も変わるもんね。

 心臓病とか、肝臓病とか、『病』って着く名前の病氣は、放っておくと命に関わるもんね。

 

 花粉症は花粉病とは言わない。症状=状態に過ぎないから、やがて過ぎ去っていくモノ。

 

 

 もちろんそうは言っても、相談者さんのリクエストのように、症状で悩む人は多いから、対策を教えてあげようよ」

「花粉症は経絡で言うと、肺・大腸経。肺と大腸と鼻と皮膚はワンセットの存在。

 

 だから一つおかしくなると連動して全部おかしくなるし、ひとつ良くなると全部が良くなる関係。

 

 花粉症は鼻の症状だが、更に進行するとアトピーになる。花粉症の真っ赤な顔は、アトピーそっくり。

 アトピーは皮膚に出る。肺や大腸の汚れを、鼻や皮膚から出すのがアレルギーと言うわけである。

 

 すなわちアレルギーは肺・大腸経の問題」

 

「だから前後スワイショウが地味に効くんだよね。スワイショウは上半身全部の不調に効くって言われている、漢方薬みたいな技。

 

 でも一番効きやすいのが肺・大腸経。効果を焦らず、氣長にやるといいよ。

 

 肺・大腸経の経絡体操もおススメ。立位で背面で親指同士を組み合わせ、

 息を吐きながらお辞儀するだけ。

 揺らす必要はなくて、腕から肩背部にかけて息を通していくだけ。

 息が詰まっているところで、経絡の流れも滞っている。詰まった感覚が消えるまで、静かに息を巡らせ続ける。

 

 指の組み方を変えることで、左右それぞれの肺・大腸経に効いちゃう」

 

 

「腸の浄化に一番良いのが酵素断食。チンパンは3年前に『週末以外全部酵素断食』と言う、かなり無謀な断食を半年ほどやったことがある」

 

「週末以外果物しか食べないんでしょ?」

「塩氣を摂るために、生みそや梅干しだけは食べたが。

 

 チンパンも花粉症持ちであるが、その時は全くと言っていいほど症状が出なかった。

 

 2か月で6キロやせた。身体も動かしやすくなり、健康診断の数値も抜群に良くなった」

「でもストレスがたまりそうだよね(笑)。身体も冷えそうだし」

 

「チンパンも実験と思って期間限定でやったことなので、万人には勧めない。

 

 しかし自分の体調や精神力と相談しながら断食すれば、やった分は花粉症軽減に効くと確信する」

「腸の傷=リーキーガットがアレルギーの大きな原因になっていることは、いまや医学的常識だもんね。

 

 酵素断食で腸を浄化し、小麦粉、白砂糖、乳製品などは症状が酷い人は出来るだけ控えることだよ。

 人は食と環境の申し子だから」

 

 

「数年前にこのブログで紹介したが、ビタミンCは花粉症の症状軽減に効く。

 5~6錠を数時間起きに飲むと良い。

 

 鼻炎を始めとした炎症を軽減する効果がある」

「その意味では風邪薬と似ているけど、眠くなる、頭がぼんやりするなどの副作用が無いもんね。

 

 ビタミンCは超陰性で、すぐオシッコで出ちゃうから。

 

 ただし、飲みなれていないうちは、お腹が緩くなる人も居るから、その場合は少しずつ飲む量を増やしていった方がいいかも」

 

 

「足腰を鍛錬して重心を下げることも効く。

 水は重いので、身体の下側に降りて行くのが自然。

 

 それなのにクシャミや鼻水は、水が首から上にまで登って行く逆転現象。

 つまり、それだけ氣や重心も上がっている証拠。

 

 しかも春=木の芽時(3~4月)は氣が上がりやすい季節。身体の氣も連動して上がってしまう」

 

「だから屈伸や四股がいいんだよね。

 

 でも、肩甲骨を緩め整えることで、上で停滞していた氣や重心も下がりやすくなっちゃう。

 その意味でも肩甲骨は花粉症のキーワード」

 

 

「花粉症改善に直結する肩甲骨の体操と言えば、背中に手を回しての握手。

 左手が下の場合は左肩甲骨=鼻に効く。鼻炎、鼻づまり、鼻水などが軽減される。

 内臓で言うと心臓。この体操がやりやすくなるほど心筋梗塞のリスクが遠のく。

 

 右手下だと右の肩甲骨=目に効く。目の痒さ、充血などを抑える効果あり。乱視の人は左右の肩甲骨のバランスが狂っている。

 内臓で言うと肝臓。脳梗塞のリスク軽減もある」

 

「左右でどっちがやりにくいかで、自分の傾向が分かるよね。

 

 この体操で苦戦する人は多いよね」

「肩甲骨が寝ている人、すなわち猫背の人ほどやりにくい。

 

 肩背部が張っている分、手がつなぎにくくなる。

 最初はタオルを使っても良い。

 下にする側の手を、猫の伸びのポーズ斜め横バージョンで内捻じりにすると、握手しやすくなる。

 首の固さが邪魔する場合もあるので、下にする腕側の首の側面をストレッチするのも良い」

「そして肩甲骨を立てることだよね。

 

 左下で握手するなら、まず左手を左胸鎖関節から体側の真横に上げる。右手は左胸鎖関節に触れて意識する。

 左手を床と45度の角度まで下ろして、その位置で左腕を外捻じり。手先じゃなくて、常に胸鎖関節から流れる力で捻じる意識。

 すると寝ていた左肩甲骨が立って、左肩背部の張りが取れちゃう。

 それだけ肩甲骨も動かしやすくなるってわけさ」

 

 

「うつ伏せに寝ると肩背部の張りが無くなるので、やりやすくなる人も居る。

 身体の歪みによっては、横寝になった方が握手しやすい場合もある。

 

 まずはやりやすい姿勢で握手して、起き上がって正座になっても可。

 だんだん脳と身体が認識するから、やがて正座のまま握手出来るようになる。道は直線的とは限らない」

 

「チンパン君も長年背中の握手に苦戦したけれど、今では楽に出来るようになったもんね。

 積み重ねを舐めちゃいけないよ。

 

 

 でも、背中の握手が出来ても、そこがゴールじゃないんだよね。

 その先の体操がまだまだあるから。

 

 たとえば背中での裏合掌。肩甲骨ばかりか前腕もキツイ体操。

 でも、左右の肩甲骨が立つだけでなく、胸椎も伸展=反っちゃう。

 肩甲骨と胸椎がそれだけ背中に入るから、背中もその分伸びちゃう。

 

 すると縮んでいた胸が自然に開いて、呼吸も深くなる。

 肩背部が引き締まれば、体温が上がって免疫もアップ。ダイエット効果も抜群」

 

「そのとおり。肩背部は呼吸の急所であり、沖ヨガでは慢性病を治す急所とも言われている。

 

 いわゆる『孫の手』のエリア。このパーツは身体の中で一番手が届きにくい場所。

 それだけに色々重要なモノが封印されている。

 

 裏合掌も猫背の人はうつ伏せ寝の方がやりやすい筈。

 

 

 身体を変えるには背面が重要。肩甲骨は別名『健康骨』とも呼べるほど健康に関わる骨。

 

 しかし肩甲骨だけで、あらゆる身体の問題を解決しようとしても限界がある。

 花粉症をキッカケに、背中を意識し、動かすアプローチを続けて行こう」

 

 

「ところで花粉症って突然なるんだよね。

 チンパン君もずっと花粉症と無縁だったけど、ブリージング入会一周年くらいで発症したそうだね?」

 

「古久澤先生に報告した時は、『身体が敏感になって来たんだよ。おめでとう』と言われた(笑)。

 

 それ以来年によって症状の激しさの波はあっても、基本的に花粉症体質は続いている。

 

 症状が現象化するには、見えない潜象の蓄積があって、ある一定限度を超えたとき現象化する というのがブリージングの考え方」

 

「そして必要性が無くなった時に、症状は自然に消えて行くってわけだね。

 

 老化で毒を出す力が衰えて、花粉症の症状が出なくなっちゃう場合もあるみたいだけど」

「正解。症状が出なくなったから必ず良くなったとは断言できない。もちろん根治した可能性もあるが。

 

 それが身体の複雑さ。だから安易に分かった氣にならずに、修練とケアを重ねよう」

 

 

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(虎徹のワン!ポイントコメント)

 ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペットの虎徹です~。

 写真は尻尾を目いっぱい伸ばしたボクです。

 

 昔、『ガンバの冒険』と言うネズミを主人公にしたファンタジーアニメがありました。

 ガンバが仲間たちに発破をかける時に、『尻尾を立てろ~!』と言っていました。

 

 四つ足動物は、闘志・やる氣をみなぎらせた時には本能的に尻尾を立てます=伸ばす。

 怯えた時、逃げるときには尻尾を丸めてしまいます。とっても分かりやすいです。

 

 全部身体に現れるんです。

   Nothing is more honest than the body.        身体ほど正直なモノはありません。

 

 でも人間には尻尾がありません。人間のやる氣のバロメーターは肩甲骨に現れます。

 やるぞ!というモードの時は、肩甲骨が立っています。胸も自然に前に出ています。

 

 反対に疲れている時、やる氣の無い時は肩甲骨が寝て、胸が縮みます。

 落ち込んでいる時もそうですね。

 

 実はどっちも必要なんですが、現代日本人は猫背姿勢で肩甲骨が寝っぱなしの人が多い点が問題です。

 

 肩甲骨は生き方や性格まで変えて行くのです。だから疎かにしてはいけません~。

 

                                       つづく