昨日の藪入りからの南房総の閻魔様にまつわるお話
今の南房総市久枝(くし)村の名主・仲右衛門(なかうえもん)が、
暴風雨の翌朝、海岸を見回ると村境で加知山村の漁民たちが、
浜に流れ着いた仏像の首を囲み大騒ぎに
仲右衛門は一目でそれが閻魔大王の首で、しかも素晴らしい傑作
と見抜き、何とか久枝村の所有にしたいと考え、加知山村の名主と話し
岩井袋の沖の漁業権と引き換えに、その首を村に持ち帰りました
不思議なことに閻魔大王の首が名主の家に安置されますと、
久枝村には五風十雨(ごふうじゅうう)の恵みがあり、
地引き網を引く浜は毎日大漁となり、村人たちの暮らしは豊かに
後に首だけの閻魔大王には、江戸の仏師によって胴体が作られ、
首と胴は見事に一つの形につながれたと言いますが、
今その閻魔大王は、蓮台寺にあるそう
名主の一存で村の漁業権を一部とはいえ手放すとは
どんだけ~
という感じも否めませんが、その後の村の繁栄を見ると
ご加護があったのでしょうね
ところでこの蓮台寺は今も久枝にあります
閻魔様の仏像は運慶作との伝承があるそう
首から上が?それとも胴体部分?
謎…
さて富津市には運慶の仏像ないのかな?と調べると
富津市上の道場寺に「運慶作風」の木造阿弥陀如来坐像が
制作年代がはっきりしているという理由で県の指定文化財に
それにしても風って…
そんな富津市も大好き(有)鳥海商店