十角館の殺人 ★4.0 | 映画を見た。<ネタバレ感想>

映画を見た。<ネタバレ感想>

どれを見てどれを見てないのかわからなくなってきた
脳みそを整理する為のメモ的ブログ。
真面目に書いたり書かなかったり。
★は完成度ではなく「好き度」なので
たぶんあまり参考にならないです。
基本ネタバレ。

 

 

■あらすじ

とある孤島に上陸したミステリー研究会のメンバー7人。
その島では過去に未だ真相不明の忌まわしい事件が起きており
メンバーたちはミステリ談議で盛り上がる。
しかし夜が明けるとメンバーが一人殺されていて…


Huluのドラマなんで細かく云えば映画じゃないけど
映画みたいなもんなんでここに感想書く。
大昔、小説なんて一切読まないくせに表紙買いしてなんとなく読んで
鳥肌立ってそれから二年あまり小説しか読まない人間になる…
てくらいの影響を私に与えた「十角館の殺人」が映像化するってんで
フールーさん契約して一気見したよ。
まだ原作未読、ドラマ見視聴でどんな話か知らないよ
って人はこのネタバレ感想読まないでほしい。

ちゃんと原作見るか読むかしてからにしてほしい。
あの、体に痺れが走る衝撃を味わってほしい。
なので原作未読、見視聴の人はぜっったい読まないでね!!







 

 


としつこく前置きしてザザッと感想。

(原作読んだの相当昔なんで記憶違いあるかもです)

まず映像化!と聞いて…
「映像化不可能なあの部分をどうするのか」てもうそれに尽きたよね。
色々想像した。
VR方式?それとも島のターンだけアニメにするとか…?
とかまぁ何か突飛な演出をするんだろうと思ってたんだけど…
めっちゃシンプルだったね!ww
ひとりの役者がどちらも演じてそれをストレートに見せるパターン。
アガサクリスティがよくやるヤツで正直
「えー、それ気づくやろww」ていつも思ってたんだけど…
今回、犯人わかってなかったら多分気づいてないです…。
別人にしか見えんかったわ。
同一人物だと気づかれないよう撮り方にかなりの工夫が見えた。
森須の時はガッツリ前面から顔映して印象付けて
ヴァンの時は前髪で顔ぼやかし長時間アップなしでバックショット多し
後ろに映ってる時は(ヴァン以外も全員)人物をぼやかす、など。
髪型服装話し方を変えて騙す、て完全に映像化ならではトリックで
小説での騙し方とは似て非なるもの。
けどそれが「映像化した故の変化」と思えるし
「衝撃の一行」が想像以上にきっちり、

ちゃんと映像として消化されてたから満足かな。

映像にすると矛盾点や疑問がわかりやすく見えて結構ツッコミどころが。
凶器が行方不明なのに全部の部屋確認しないの?とか
(ヴァンの部屋だけ廃墟みたいにボロボロ…のはず…だよね…?多分…)
本島の森須が皆がいつも見てる森須なら島にいるヴァンは
体調悪いとはいえ様子も態度も真逆の人格、なことに違和感なかったの?とか
死体ひとつひとつにあんなにたっぷり灯油かけてたら
多分真っ黒に焼けてドレが誰なんて判定つかないのでは?とか色々…w
でも新本格ってご都合主義というか非現実的なものだから
フィクションとして楽しんだもん勝ち!

 

男も女も煙草吸ってるのが「時代感」出ててよかった。
あとセリフがかなり忠実だったと思われ。
「~さ」「~かい?」「~だぜ!」など現代では聞けない語尾が
連発でめっちゃ萌えた。こういう語尾大好きマン。

 

ヴァン役はどれくらい別人に見えるか、
に重きを置いてオーディションしたんだろうね。
でも演じられた小林大斗さんのファンの方だけはきっと秒で気づいたし
「え?どゆこと??」てなったろうなー、それはそれで面白そうw
あとアガサ役の長濱ねるがとてもよかった。ちゃんと女優さんだった。

島田さんはもっとくたびれた冴えないおじさん(見た目)てイメージが強かった。
ドラマの島田さんいい意味でポップで可愛かったっすw

 

小説ひとつをちゃんと映像化しようとすると5時間くらいは
必要になるものなんだと実感した。

映画の2時間ってそういう意味じゃ全然足りてない。
これからはしっかりお金と時間かけたネットドラマが主流になって
地上波ドラマと映画を駆逐していくのかもしれん…。

 

 

 

 

綾辻作品を映像化するなら十角館からしなくちゃいけないと思った、て
監督さんが云ってたってことは…まだ映像化続く??
これ監督された方、私が大好きなwowowのドラマ分析班シリーズを
手がけてる方で、この人は信用できる監督さんだと改めて思いました。
満足!