こんにちは、織田流剣術殺陣師範(創始者)、演出家の織田真己です。

 

【『雨桜』二刀流VS薙刀バージョン 改訂版 ①】

織田流剣術殺陣に於いては、ショーの出し物として作った作品『雨桜』二刀流VS薙刀バージョン改訂版の中には、【二天一流】の基本的な殺陣技も多く入っています。この【歌謡殺陣】はステージの広い時用の作品ですから、『雨桜』と言うオリジナル曲に乗せて、女優であり歌手でもある、川村南魅が生で歌う演出が加わっています。

 

川村南魅が、上手前に板付き。曲の始まりで、芯が番傘を差して上手から出て来ます。そこに数人の絡み達が、追手として走って出て来ます。芯がセンターに来た所で、絡み達が取り囲みます。絡み達は、“一抜き”で刀を抜き【抜刀】します。この時の絡みの人数は最低四人です。芯は、傘を差したまま自然体で居ます。下手前の絡みが【真向】に撃ち掛ります。芯は、右手で絡みの手を捌いて【流し】ます。絡みは、上手奥に流れます。続けて上手前の絡みが“真向”に撃ち掛ります。芯は、右手で絡みの手を捌いて“流し”ます。絡みは、下手奥に流れます。

 

この時、絡みは入れ替わる様に、奥に居る者が前に移動します。芯は、絡みの手を捌く時に、一歩前に出て間を詰めて捌き、体を引いて回転するのがポイントです。続けて下手前から“真向”に撃ち掛ろうとします。芯は、その絡みを止める為に、開いた傘を突き出します。続けて上手前の絡みが“真向”に撃ち掛ろうとします。芯は、これも又開いた傘を突き出して動きを止めます。絡み達の動きが止まった所で、芯が傘で絡みを押して間合いを取ります。そして傘を閉じて雨露を払います。

 

芯の、傘の露払いを切っ掛けに、下手前の絡みが“真向”に撃ち掛ります。芯は、傘の手元で絡みの手を捌いて“流し”ます。続けて上手前の絡みが“真向”に撃ち掛ります。芯は、傘の手元で絡みの手を捌いて“流し”ます。この時のポイントとして、傘の手元で絡みの手を捌く感覚が、刀で言う所の【切っ先への意識】です。そして芯は、傘を半回転させて傘の手元を持ち、傘を開いて極めます。その後、舞台前まで出て傘を開いたまま舞台面センターに置きます。その後、芯はセンター奥に行きながら二刀を抜きます。

 

一旦、中断して、この続きは、後日書かせて頂きます。

 

【歌謡殺陣】『雨桜』二刀流VS薙刀バージョン 改訂版