W・Yさんに送った手紙・・・その2 | fadoおじさんのblog~明日の君に~

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子ども達の未来を共に考える、小さな個別指導の学習塾の先生fadoおじさんのblogです。

 私は、正直この手紙を自身のブログで発表することには、少なからず躊躇するものがありました。なぜなら、その時の身体の状態やら教室を離れる「言い訳めいたこと」(自分を正当化すること)が書いてあるからです。しかし現実に離れたのですから思い切って「気持ちに区切りをつける」つもりで発表させていただきました。

 

 受験目前に教室を離れた私は、中学3年生の生徒たちのことが頭から離れなかった。特に、最初の入会者であり、一番長く指導していたW・Yさんのことが気になっていた。そして、手紙を書く決心をしたが、どう説明してよいかわからず、パソコンに文面を打ち込んでは消し、また、打ち込んでは消しを繰り返した。そして「やはり、教室を離れざるを得ない理由と経緯を正直に書き、受験に向けての激励もしよう」という結論になり下記の文面を完成させW・Yさん宛てに郵送した。

 

 W・Yさんへ

 謹啓

 いよいよ、公立高校入試も近づいてきました。W・Yさんは、志望校も決まり、本番に向けて頑張っている様子は、○○先生より毎回のように報告を受けています。最後まで気を抜かず頑張って欲しいと思います。

 

 さて、このような最も大切な時期に、教室を離れざるを得ない状況になり、本当に申し訳なく思っております。私事で大変恐縮なのですが、昨年の9月ごろ、睡眠中、急に呼吸が苦しくなり、急遽、定期的に通院している病院(○○○脳神経外科)に行きました。心臓については循環器系の病院に行くようにと、○○○循環器病院へと救急車で運ばれました。血液検査・血圧・心電図などを検査してみた結果、「ストレスから来る状況」と診断されました。そして、そのような状況になったら飲むようにと発作薬(安定剤)を貰ってきました。○○○教室・○○教室・○○教室と3教室を掛け持ちで指導しながら、体調の悪いときは、薬を飲みながら頑張ってきたのですが、冬期講習会が終了するあたりから、動悸が激しくなり、病院の先生に相談したところ、少し休養をとるように勧められました。受験生のことを考えると、責任上、体調云々は言っていられないと思っていたのですが、薬を飲む回数も増え、体調に限界を感じ、やむなく、貴女の通う教室の指導から外れることになりました。本当に申し訳ありません。「志半ば」今は、敗北感をぬぐうことが出来ません。しかし、幸い、○○先生は生徒のことを真剣に考えている素晴らしい先生です。責任を持って指導してくれるはずです。

 

 W・Yさんとは、2年間一緒に頑張ってきましたね。「定期試験で高得点を獲得し満面の笑みを浮かべて見せてくれたこと」「道コンで総合資料の上位に掲載されたこと」「思ったように成績が伸びず涙を流したこと」「真剣に将来の夢について語り合ったこと」など・・・。思い起こせば色々な思い出がありました。そして、何よりも、この2年間、何とかH高へと進学することを目標に一緒になって頑張ってきたつもりでおります。貴女も一生懸命期待に応えてくれたものと信じています。ところが、私の指導力不足のため・・・本当に私の力量不足でT高校へと進路を変えざるを得ませんでした。「T高校もH高に劣らず素晴らしい高校です」とは言うつもりはありません。しかし、3年間通う高校です。プライドを持ち、胸を張って進学してもらいたいと心より思っております。そして、高校は通過点です。大学も然り「自分の夢」を実現させるためのハードルでしかありません。高校に行っても素敵な笑顔を絶やさず、素晴らしい女性になってもらいたいと思います。

 謹白

2011年2月18日(金) ○○ ○○

 

 W・Yさんは高校3年生の10月から大学受験まで私の教室に通い、私たち講師陣の強力な後押しで、夢であった看護師になるため、看護科のある大学へと進みました。そして3年間、彼女が中学校の時、私と共に頑張った教室の講師として後輩たちの面倒を見てくれました。そして、今年、彼女は看護師として社会に巣立って行きました。きっと、患者さんの「心の痛みが分かる」美しく、責任感の強い素晴らしい看護師さんになってくれることと思います。今、貴女と共に、共通の目標に向かって頑張った輝かしい日々を、私は生涯忘れないでしょう。

 

 追伸:この記事を書くことの承諾をいただくためW・Yさんの自宅に電話をしました。そして電話に出られたお母さんから「Yは、昨日から○○病院に看護師として勤務することになり、今日は、歓迎会で楽しんでいると思う」とのことでした。

「夢をかなえる」ことができて本当に良かった(心の底から、そう思います)。

 

 Blueさんのために。街の灯り(まちのあかり)

  作詞:阿久 悠 作曲:浜 圭介 歌:堺 正章+長谷川きよし

 You Tube https://www.youtube.com/watch?v=JdK2f-VemTQ

 20年ほど前、素敵なカップルが、札幌の伏見の高台にある「ちざきバラ園」の近くの洒落たbarの窓から、暮れ行く札幌の「街の灯り」を二人して見ながら・・・・こんな感じかなあ~。

 

 そばに誰かいないと 沈みそうなこの胸

 まるで潮がひいたあとの 暗い海のように

 ふれる肩のぬくもり 感じながら話を

 

 もっと もっと出来るならば 今はそれでいいさ

 息でくもる 窓に書いた

 君の名前 指でたどり

 あとの言葉 迷いながら

 そっといった

 街の灯り ちらちら あれは何をささやく

 愛が一つ めばえそうな 胸がはずむ時よ

 

 好きな唄を 耳のそばで

 君のために 低く歌い

 あまい涙 さそいながら

 そして待った

 街の灯り ちらちら あれは何をささやく

 愛が一つ めばえそうな 胸がはずむ時よ

 

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