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13日に開かれた、伊東市議会百条委員会の証人尋問に召喚された田久保真紀伊東市長が、質問者の文言をめぐって「市議会議長に抗議文を提出した」という報道がありました。
問題視されたのは「東洋大学は悪の組織と言っていいぐらい」という発言ですが、これは「市長に正当性があるんであれば」という前置き付きの仮定の話。
しかも、市長は委員会の場で「ご助言ありがとうございます」と応じており、真意を理解していたはず。それにもかかわらず、後日抗議文を出したのは、どう見ても的外れに思えます。
「悪の組織」発言は前提条件付き!
今回、市長が問題視したのは、質問した委員の「東洋大学は悪の組織と言っていいぐらい」という発言です。
問題のやり取りは1:46:36~1:50:16あたり
しかし、発言の前には「市長に正当性があるんであれば」というはっきりとした条件が付いていました。
これは日本語の仮定法で、「もし~なら」という前提があることを意味します。
つまり、委員の言葉は断定ではなく、あくまで仮定の話だったわけです。
さらに、市長自身はその場で「ご助言ありがとうございます」と返答しており、文脈を理解していたことは明らかです。
にもかかわらず、翌日になって「看過できない発言」として抗議文を提出したのは、発言内容を意図的に切り取り、事実をねじ曲げて受け取ったようにしか見えない行動です。
この時点で、市長が問題にしたのは発言そのものではなく、政治的なパフォーマンスだったのではないかという疑問が浮かびます。
※以下、動画問題個所文字起こし(話し言葉を一部修正しています)
百条委員会動画該当部分(1:46:36~1:50:16)
四宮委員:「市長に正当性があるんであれば」東洋大学のミスは非常に罪深い話になるわけですよね。 こんなにいち自治体を大混乱をね、落とし入れるような事態、東洋大学が引き起こしたわけですから。これ許せる話じゃないじゃないですか。だから市長に正当性があるというんであれば大学が誤って出した本物の卒業証書によって田久保市長自身がしっかりとそれを東洋大学に突きつけて責任を追求すべきだと思うんですよ。訴訟でもいいんだと思います。 先ほどそのつもりはありませんと言ってたけど、ことここに至って田久保市長は悪くないし正当性があるのに、じゃあ誰が悪いんだって言ったら東洋大学が悪いに決まってるわけじゃないですか。なぜ東洋大学の責任を追求されないですか?
田久保市長:はい、委員長。 ご助言ありがとうございます。私といたしましては、大学そのものは、非常に思い出もありますし、私なりのもちろん愛もございますし、大切な学び舎でもございます。そこに対してですね、先ほども申し上げましたが夏休みということで、私の方も直接出向いて、訴訟ですとか、大学の方に責任があるのにおかしいじゃないかとか、そういった姿勢でお話をするつもりというのはございません。まずお示しいただける範囲の中で、お示しいただけないかというものを、きちんとお願いを申し上げて、その中で分かりました事実について皆さんにお知らせしていくと、そのような形を取りたいと思っております。以上でございます。
四宮委員:もはや田久保市長個人の問題じゃないんですよ。伊東市民全員が巻き込まれてるんですよ。東洋大学のせいで。だからもはや今になっちゃ東洋大学は悪の組織と言っていいぐらい。だって田久保市長に正当性があるんですから。正当性がある人がなんでこんな目に合わなきゃいけないのかて話になっちゃうじゃないですか。だったらばそこは市民からの信頼回復のためにも田久保市長自身の正当性をね証明するためにも東洋大学の責任を追求するのが市長の義務であるという風に私は考えます。それによって市民の信頼も回復につながっていくことだろうと思いますし、だから早々にこれは東洋大学との間に決着をつけるべきかという風に考えますけれどもその辺はお考えはいかがでしょうか。
田久保市長:はい、委員長。何度も繰り返し申し訳ございませんが、早急にということに関しましては、9月の半ばまで今夏休みに入っておりますので、ちょっと早急というのはその9月の半場以降になるのかなというお話になるかと思います。確かに、そのように言っていただけるのは、確かに、私としては非常にありがたいことであるなと思うんですが、重ねて申し上げます通り、私の方といたしましてはですね、私の不徳のいたすところでご迷惑を皆さんにおかけしているという部分もございますので、いきなり大学に対して私としましては、やはり出身校としての、愛着もございますので、何かいきなり大学の方に全て悪いことがあるんじゃない、責任があるんじゃないかというような、そういった対決姿勢でお話をするというつもりは今のところございません。きちんと、出向きましてまず、お話し合いというか、私の方から事情をできるだけ開示していただいて、その結果を見てその先のことは決めさせていただきたい、それと同時に分かりましたところからきちんと市民の皆さんにご説明をさしていただきたい、そのように考えております。以上でございます。
委員長:(事務方の指摘を受け)ただ今東洋大学に関して不穏の発言があったように思いますので、そこの部分の発言の撤開をお願いします。
市長の抗議はまったくの❝見当違い❞
抗議文の中で、市長は「東洋大学に協力をお願いしている立場で、このような発言は困る」と述べています。
しかし、百条委員会での発言は、市長に正当性があればという仮定の上での話ですから、現時点で大学への協力姿勢を妨げるものではありません。
むしろ、委員の意図は、市長の潔白を前提(もちろん皮肉を込めて)に大学の責任を問うべきではないか、という提案でした。
これを「大学の名誉を傷つけた」と受け止めるのは、論点をすり替えた解釈と言わざるを得ません。
さらに、市長は議会でのやり取りをライブ配信や報道で全国に広まったことも理由に挙げていますが、議長は発言がその場で撤回され、議事録にも残らないことを説明しています。
それにもかかわらず大学への公式謝罪を求めるのは、明らかに行き過ぎた要求であり、市長の主張自体が根拠を欠いていると言えるでしょう。
弁護士の助言はあったのか?無能の印象も!
市長が抗議文を提出する前に、弁護士と相談していたとしたら、この抗議の内容に対して何らかの助言があったはずです。
田久保市長と20年来の付き合いがあるという
東洋大学法科大学院卒の福島正洋弁護士
(出典=デイリー新潮)
それでもこのような見当違いの抗議が出されたということは、弁護士が助言しなかったか、助言しても市長が聞かなかったか、あるいは助言そのものが的外れだったかのいずれかです。
どれをとっても、市長の法務体制に問題があることは明らかです。
とくに、仮定法の文脈を理解していれば、抗議文の提出という的外れな行動は避けられたはずです。
それを見抜けなかったとすれば、弁護士の能力にも疑問が残ります。
また、抗議文の中で「ライブ配信を通じて全国多くの視聴者がこれを見た」とありますが、発言は撤回されており、議事録にも残らないことになっています。
それでも「名誉毀損」として謝罪を求めるのは、法的にも無理がある主張です。
毎度のことながら、市長の行動や発言はどれをとっても、市民の信頼を損なう結果になるのは気の毒にさえ思えてきます。
まとめ
今回の「悪の組織」発言問題は、実際には「市長に正当性があるんであれば」という前提つきの仮定の話でした。
市長自身もその場で肯定的に応じており、後日の抗議は文脈を無視した的外れなものと言えます。
議長も発言が撤回され議事録に残らないことを説明しており、大学への謝罪要求は過剰です。
多分、東洋大学関係者の誰かは百条委員会のネット中継を見てたでしょうから、「東洋大学は悪の組織と言っていいぐらい」発言の真意は理解されてるでしょうが……。
また、弁護士の助言があったかどうかは不明ですが、どちらにしても市長のサポート体制(無能力さ)の問題を浮き彫りにしました。