ジグリングに携わって…回想 | ジグリング(びんぼうゆすり)の話

ジグリング(びんぼうゆすり)の話

びんぼうゆすりは、医学用語でジグリングと言われています。近年、ジグリングの効用が注目されていますが、このブログではジグリングの効用について様々な観点からご紹介をしてゆきます。

このブログをはじめて書き始めたのが2014年、

その時の内容は、変形性股関節症に対するジグリング療法のご提唱を始められた井上明生先生の著書のご紹介でした。

その本は、もう絶版になってしまっていますが、

いまでも大切におかせていただいております。

 

 

なぜ、ふと思いついたのかわかりませんが、

いつからこのブログを書いたのか気になり過去の記事をさかのぼってみたところ、

2014年の12月24日が初投稿の日だとわかりました。

 

当時は、ジグリングのことはもとより、股関節症についての知識も全くなく、

仕事の合間をみては勉強をし、井上先生にご無理を言ってご講義をいただいたり、

本当に学ぶことが多く、初ブログの後も本や、講演や、記事の告知ばかりをしていました。

 

井上先生には、本当に多くのことを学ばせていただきました。

医師ではない私に、

「あなたが、ジグリングに取り組むためには医者に、教えられるくらいジグリングのことを知るようにしなければならない。ジグリングのメディカルレップにならんといかん・・・」

とおっしゃっていただいたことを今でも時々思い出し、そのお言葉を支えにしてこれまでやってこれたんだと本当に感謝しております。

医療の世界は学ぶことが多く、また、進歩も早く、医師の方々に教えることなどいつまでたってもかないませんが、ジグリングの効用をお伝えすることはなんとかやってこられたと思っています。

井上先生が常々おっしゃられていた、「患者さんのために…」と「患者さんが納得できる治療を施さないといけない」という言葉は、とても印象に残っています。当時、70歳後半で、もうご引退されてもおかしくないご年齢であられたにもかかわらず、福岡の久留米から、大阪、東京へご出張され診察をされておられた先生は本当にすごい方だと思いました。

「患者さんが待っておられるから…」

と言われてましたが、かなりご無理をされておられたことは、間違いないことでした。

 

学会も、股関節学会、リハビリテーション学会、整形外科学会をはじめ、地方で開催される学会にも積極的にご参加を最後までされ、常に学びのご姿勢をもっておられました。

 

ある時の学会で、自動ジグリングを展示しているときに、お若い先生に是非井上先生をご紹介してもらいたいと言われ、井上先生にお伝えしたところ、ご快諾いただき、私も同席させていただきご紹介させていただきました。

30分ほど、お話をされ、その若い先生が、井上先生に「ジグリングのことで、またわからないことがあったときには、ご連絡をさせていただきます」とおっしゃったあと、

井上先生が、「わからないことが、あったら彼に聞きなさい」と私の方にむかって言われたことは、衝撃であったとともに重い責任を感じました。

そのことが、ジグリングで救われる患者さん、そして股関節がかならずあるという信念をわたしがもつきっかけとなったことは言うまでもありませんでした。

 

「すべては、患者さんのため」という井上先生の教え。

 

ジグリングが、変形性股関節症の全部の患者さんを救えるわけではありませんが、ジグリングで救うことのできる患者さんが少なからずおられることは事実であることを井上先生から教えていただきました。まだまだ、力不足ではありますが、これからもジグリングの普及にむけて頑張るだけだと思っています。

 

なぜ、いま、こういうことを感じたのか…

おそらくもう一つ思い出したことにつながっているのだろうとおもいます

 

そういえばともう一つ思い出したこと・・・

久留米大学の名誉教授であられた井上明生先生がお亡くなりに

なられたのが2019年1月27日、明日が先生の命日だということ、

昨年の命日には、お墓参りをさせていただきましたが、

今年は新型コロナの影響でそうもいかない状況・・・

 

明日は、朝のミーティングで、社員一同、あらためて井上先生に黙とうを捧げ。

お一人でも、一つでも多くの股関節を救うという先生の教えを再確認したいとおもいます。