【米国市況】円一時150円台、乱高下で介入観測も-株と国債は下落
Cristin Flanagan-
円は一時150円16銭まで下落、そこから数秒間で147円43銭まで急反発
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米10年債と30年債の利回りは2007年以来の高水準に上昇
3日の米金融市場では株が下落し、国債利回りが上昇。円相場は対ドルで心理的節目の150円を下回った後に一転して急伸し、一時147円台まで戻すなど、荒い値動きとなった。日本当局が円買い介入を実施したとの観測も流れている。
円は米国の労働需要が引き続き底堅いことを示す指標が発表された後、昨年10月以来の安値となる1ドル=150円16銭まで下落。そこから数秒間で約2%上昇し、147円43銭まで急反発した。
財務省幹部は介入に入ったかどうかはノーコメントだと回答した。
円が一転急伸、昨年10月以来の150円付けた後で-介入観測も
| 為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
|---|---|---|---|
| ブルームバーグ・ドル指数 | 1277.07 | 2.76 | 0.22% |
| ドル/円 | ¥148.85 | -¥1.01 | -0.67% |
| ユーロ/ドル | $1.0469 | -$0.0008 | -0.08% |
| 米東部時間 | 16時28分 |
カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(CIBC)の為替戦略グローバル責任者、ビパン・ライ氏は日本当局の介入の可能性について、「公式に確認されるまでは分からないが、そのような感じがあるのは確かだ」と述べた。
スコシアバンクのチーフ為替ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「介入であれば、急速に149円まで戻ってしまったことに当局は落胆するだろう。米国債利回りの高止まりや上昇が現時点では明らかに円の持続的上昇を阻んでいる」と語った。
一方、ラボバンクのシニア外為ストラテジスト、ジェーン・フォリー氏はドル・円相場について、「介入の脅威が上昇モメンタムを鈍化させるであろうことを踏まえれば、現時点では1ドル=155円までは十分な距離があると考える」と述べた。

株式
S&P500種株価指数は1.4%下落し、4カ月ぶり安値に沈んだ。ナスダック100指数は1.8%安。8月の米求人件数が予想外に増加したのを受け、市場では米金融当局が金利を高水準で維持する論拠が強まったと受け止められた。
| 公表日時 | 時間 | 結果 | 予想 | 前回 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023年10月03日 (8月) | 23:00 | 9.610M | 8.800M | 8.920M | |
| 2023年08月29日 (7月) | 23:00 | 8.827M | 9.465M | 9.165M | |
| 2023年08月01日 (6月) | 23:00 | 9.582M | 9.610M | 9.616M | |
| 2023年07月06日 (5月) | 23:00 | 9.824M | 9.935M | 10.320M | |
| 2023年05月31日 (4月) | 23:00 | 10.103M | 9.775M | 9.745M | |
| 2023年05月02日 (3月) | 23:00 | 9.590M | 9.775M | 9.974M |
ウォール街の「恐怖指数」と呼ばれるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)は日中に20を上回る水準に上昇し、5月以来の高水準となった。
| 株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
|---|---|---|---|
| S&P500種株価指数 | 4229.45 | -58.94 | -1.37% |
| ダウ工業株30種平均 | 33002.38 | -430.97 | -1.29% |
| ナスダック総合指数 | 13059.47 | -248.30 | -1.87% |
次に投資家が注目するのは、6日に発表される9月の米雇用統計となりそうだ。
オアンダのシニアマーケットアナリスト、エド・モヤ氏は「非農業部門雇用者数が予想を下回る数字とならない限り、ウォール街は年内に少なくともあと1回の米利上げを完全に織り込み始めるだろう」と語った。
ウォール街のストラテジストからは、金利上昇が株式に与える影響を懸念する声も相次いでいる。ゴールドマン・サックス・グループ、モルガン・スタンレー、JPモルガン・チェースは、高水準の金利がさらなる株安を引き起こす可能性があると警告している。
ゴールドマンも警告、金利上昇は株価にリスク-モルガンSなどに続く
JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバル・マーケット・ストラテジスト、ビンセント・ユビンス氏は「こうした金利上昇は予想していなかった」とし、「これは少なくとも株式市場の前進を減速させ、あるいは反転さえさせるものだ」と述べた。
アトランタ連銀のボスティック総裁はこの日、米金融当局はインフレ率を目標の2%に戻すため、政策金利を高水準で「長期間」据え置くべきだとの考えを示した。
国債
国債市場では売りが加速。10年債利回りは一時13ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して4.81%となり、2007年以来の高水準となった。30年債利回りは一時16bp上昇の4.95%。こちらも2007年以来の高水準。
| 国債 | 直近値 | 前営業日比(BP) | 変化率 |
|---|---|---|---|
| 米30年債利回り | 4.92% | 13.4 | 2.79% |
| 米10年債利回り | 4.79% | 11.3 | 2.41% |
| 米2年債利回り | 5.14% | 3.8 | 0.74% |
| 米東部時間 | 16時28分 |
ここ1カ月の利回り急上昇は、過去数十年で最も積極的な米利上げサイクルが終わりに近付くにつれて市場が底堅く推移するとの期待を打ち砕くものだ。金利の先高感は株価バリュエーションにも打撃を与え、景気にもブレーキがかかる恐れがある。
金利スワップ市場では、10月31日ー11月1日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)会合で25bpの利上げが決定される確率を40%、年末までの追加利上げ確率を約60%と織り込んでいる。
BMOキャピタル・マーケッツのストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「8月求人件数の強さは印象的であり、米労働市場の継続的な強さを示唆するものだ」と指摘。データは8月に関するものだが、「それでも投資家は、米経済が実質借り入れコストの上昇に耐えられることがさらに確認されたと解釈している」と語った。

原油
ニューヨーク原油先物相場は反発。マクロ経済を巡る懸念が需要見通しに影を落としている一方、現物市場では需給がタイトになっており、荒い値動きが目立った。
株式相場に追随しながら、値幅およそ2.50ドルの値動きとなった。米金融当局者からの金利高止まりを示唆する発言がここ数営業日にドル高につながっている。
INGの商品戦略責任者、ウォーレン・パターソン氏は「原油の下方向の動きは需給とはほとんど関係がなく、米国債利回りの上昇とドル高が全てだ」と指摘。「原油には上値余地があるとまだ考えている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比41セント(0.5%)高の1バレル=89.23ドルで終了した。北海ブレント12月限は21セント高の90.92ドル。
金
ニューヨーク金相場は7日続落。求人件数が予想外に増加し、米国債利回りが上昇したため、利子を生まない金の売りが優勢になった。

スポット価格はニューヨーク時間午後14時35分現在、前日比0.2%安の1オンス=1828.03ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は5.70ドル(0.3%)下げ、1841.50ドルで引けた。
原題:Wall Street’s Fear Gauge Ratchets Up After Data: Markets Wrap(抜粋)
Yen Breaks 150, Then Surges Amid Intervention Talk: Inside G-10(抜粋)
Yen Surges From Weakest Level in a Year Amid Intervention Talk(抜粋)
Treasuries Extend Selloff After Job Openings Unexpectedly Rise(抜粋)
Oil Holds Below $90 as Rising Rate Angst Vies With Tight Supply(抜粋)
Gold Wavers With Higher Yields as Traders Mull Jobs Data Beat(抜粋)
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