実は心臓病との闘いはこれで終わらなかった。
手術後、主治医からも家族からも周囲からも、
無理をしないようにと言われていたが、
いつの間にか手術前の生活に戻っていた。
振り返れば取り返しのつかない油断だった。
終の棲家として建てた新しい家への引越しを、
10月末と定めて土・日はその準備に追われた。
11月に入り何となく体に不調を感じたが、
11月3日にはパナOBの集いで有楽町に。
パナが100周年の一環で開催いただいた。
翌週から体の異常がさらに進んだ。
食欲が極端になくなり息苦しさも感じる。
椅子に座ると体が小刻みに震えている。
何が起こっているのかわからなかった。
馬車道慶友クリニックで診てもらった。
クリニックでは不整脈が出ているとのことで、
1週間に3度も通院したものの症状は治まらず、
3度目にはその日の内に緊急入院が言い渡された。
娘の車でカミさんと共に慶応義塾大学病院に入ると、
何と心不全に腎不全、肺不全が併発していた。
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