■取引先のメーカー販社は、
適宜メールで商品情報を送っていただいている。
ホームページには記載されているが、
いつもアクセスするわけにはいかないので、
情報をメールでおくっていただき重宝している。
これとは別に、同じ販社のWeb担当者から
定期的にメルマガが届く。
目的はよくわからないが、
Web担当部門と、販売の前線との
交流といったものを目指しているように思える。
かなり本格的なメルマガで、
力が入っていることがわかる。
そのメルマガの中に、
文学書の愛読をすすめるコーナーがあり、
その冒頭にいつも気になるコメントが添えられている。
ビジネスにおいて最高の戦略は
『競争の排除』です。競争しないこと。
競争の行き着く果ては「価格競争」です。
不毛な価格競争をしないためにも
差別化を目指すより「独自の価値」を創出しましょう。
そのためにはビジネス書以外の本を読もう!
担当者にぬるま湯体質が感じ取れ、
ビジネスという割には緊張感や緊迫感が伝わらない。
あまりにも気になるので、
メルマガの中にあるご意見・お問合せはこちら、
というところから、質問をしてみた。
「高性能・高機能商品に付加価値をつけて販売するべき、
というのはわかるけれど、これは言い過ぎです。
何度もメールで記載されるので反論したくなりました。
これは、会社としての方針でしょうか。
厳しいコスト設計に挑戦している開発技術者や、
お客様への提案に苦慮している販売店の心情を
理解された上でのコメントでしょうか。」
3日たってから回答が来た。
書かれている内容は、
・不快な受けとめをされたならお詫びする。
・ビジネス書を読むことが多いビジネスマンに
それ以外の本もみてもらいたいという、発想の転換を求めたもの。
・開発技術者や販売店の方々に言及しているわけでない。
・誤解を受けてしまうかもしれないので社内で検討し、善処する。
という内容だった。
私の指摘内容が理解されていないばかりか
質問については、全く触れていなかった。
特に会社としての方針か、という点については答えてもらえなかった。
再度、質問したくなったが、
こちらも、こんなことでやり取りするほど暇ではないので
これ以上の反論はやめにすることにした。
トップが常々無用な価格競合はするな、
といっていることをWeb担当者も
同じ立場に立つべきと考えたのかもしれない。
あるいは、「風林火山」の山本勘助の
最高の戦略は戦わないこと、という台詞が
頭の中にあるのかもしれない。
しかし、これはお門違い。
販売の前線では、激しい競争を余儀なくされている。
ビジネス書どころか、書籍などゆっくり読む時間もないのが普通。
前線を激励すべきメルマガが、
最高の戦略は競争をしないこと、とはよく言う。
どう考えてもノー天気として言いようがない。
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