日経新聞「私の履歴書 渡邊恒雄」は、なかなか面白い。 | 留守宅は大丈夫?

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■日経新聞に毎朝連載される私の履歴書は、

書く人によって、魅力の度合いが極端に異なる。

興味を引かれる文章には、おおよそ二つの要素がある。

一つは、駆け出しの頃の失敗談が赤裸々に画かれていること、

もう一つは、誰でも知っている過去の事実の裏話をしてくれること。
現在連載の「渡辺恒雄」はこの両方とも考慮されているので

毎日興味深く読ませてもらっている。
これまでは、読売の重鎮として遠慮ない発言が多かったので

普通の人と同じようにあまりいい印象を持ってなかったが、

武勇伝を読ませていただき、かなり見かたが変わった。

失敗談は何度も出てくる。

例えば、大野伴睦の担当記者となった当日、

オフレコの話と念を押されたことを社で話し、

結果としてリークしたことになり、あわや出入り禁止となったこと等。
特ダネの逆で特オチという失敗もある。

犬猿の仲の自由党鳩山―広川会談が朝日・毎日でスプークされた時、

渡邊は鳩山の発言を真に受けて、これはガセと社に報告したが、

2日後には、何と読売に会談の写真が大きくのり赤恥を書いたこと。

こうした失敗を重ねて徐々に政治家の信望と実力を蓄えだす。
権力闘争の裏話は生々しい。

戦争中に軍需物資を扱っていた児玉機関の蓄財が

自由党設立の資金となったこと。

資金は児玉機関のダイヤを河野一郎が売りさばいて作ったこと。

総裁選の背景はまさに権力闘争で金が乱れ飛ぶ。

大野伴睦は、実力者から次期総裁の密約をもらっていたが、

結局、集めた軍資金の差で池田勇人に破れる。

その過程に密着していた渡邊恒雄は、包み隠さず裏話を明らかにする。

大野伴睦と写る渡邊恒雄の写真は、若々しく凛々しい。

歴代の首相、その周りの人間が遠慮なく実名で出てくる様は、

今騒がれている石原真理子の「ふぞろいな秘密」の比ではない。
大物政治家をばっさりと料理する中に、

読売新聞中興の祖「正力松太郎」も含まれる。

渡邊恒雄、確かになかなかの器であると再認識した。

■松阪の6年総額5200万ドル(約608000万円)には仰天した。

レッドソックスのGMが、昔から松阪に注目していたことがきっかけで、

平成の怪物と騒がれる活躍をすることで金額がつりあがった。
確かに、甲子園では準決勝で負けていた試合をひっくり返し、

決勝でノーヒットノーランを演じた実力は今なお伝説となっている。

やはりいつの場合でも実力と運が伴う必要がある。

これでますます大リーグが面白くなる。