当ブログ運営の信念について | 東大SPHを目指す貴方へ

東大SPHを目指す貴方へ

東京大学 公共健康医学専攻 (SPH:公衆衛生大学院)の卒業生有志による、入試対策法・学生生活・キャリアプランについて綴っているブログです。
東大ひいては日本国内でMPH(公衆衛生修士号)取得を目指されている皆様のご参考になれば幸いです。

平素よりお世話になっています。

この記事は、東大SPHでお世話になった先生方へ書かせて頂いています。つきましては、ご多忙にもかかわらず、私のような一卒業生のブログ記事をご一読いただけますことに誠に感謝申し上げます。

これまでメッセージやSNSを通じて、在学生や卒業生の方々より、我がブログ「東大SPHを目指す貴方へ」が先生方の間でも話題に上がっているとの噂をお聞きしました。同時に我がブログのコンテンツに対してあまり快く思っていらっしゃらない先生方もいらっしゃることも存じています。どの先生が私のブログに対しご不満を抱いてらっしゃるかの判断をこちらですることができず、本来であれば私が直接お伺いしお話しすべきところを、ブログ記事と言う形になってしまうことをお詫び申し上げます。

また、当ブログのどのコンテンツに問題があるのかの詳細も(人づてでの噂のため)判断することが困難であり、先生方がお考えの問題点を私なりに熟考・推測して、その推測が正しいと言う仮定のもとに私個人の意見を僭越ながら述べさせていただきます。先生方のお考えと異なる点などございましたら、大変お手数をかけて恐縮なのですが、メールもしくはプライベートメッセージでご意見頂ければ、すぐに対応させて頂きたいと存じます。

繰り返しになりますが、在学中に私に公衆衛生学の考え方や知識を与えてくださった先生方一人一人に対する感謝の気持ちを片時も忘れたことはなく、そのような気持ちがあるにもかかわらず先生方にご迷惑をおかけしてしまったことを再度お詫び申し上げます。

まずは、私のブログのコンテンツに問題があるとするならば、過去問の解答を私の勝手な判断で自作し、無償公開していることだと推測いたしました。

東大に限らず、公衆衛生大学院は多職種にわたる人たちが手を取り合って協力して社会をよくするための機関だと勝手ながら心得ています。その大学院、それも日本を代表する東京大学、で学ぶためには相応の学力と知識が必要だとも自覚しています。しかしながら、特に今の日本の公衆衛生学の立ち位置も鑑みますと、どうしても医療知識の有無が入試の合否に関わってくるものと感じています。

私自身が東大SPHを受験していた期間中、医療知識や臨床業務の経験の有無によって試験問題の理解度が全く異なるだろうと感じました。どうしても、医療的な背景のない受験生、特に社会人受験生にとっては、試験勉強に割かなければならないエフォートも多くなってしまい、ただでさえ倍率が3倍を超える競争であるが故、受験生間に生じる情報格差を解消せねばならないと日々感じていました。

在学中は、私個人に相談くださった人たちへ、試験勉強の方法や参考書などの情報を系統的にまとめて提供させて頂いていました。しかし、この方法ですと、私の個人の連絡先を知っている受験生のみにしか情報が行き渡らず、返って情報格差を広げる形になっていることに気付きました。かといって、東大SPHに入りたい一心で勉強している受験生たちからの質問に対し、回答を拒むことも人道的観点よりできませんでした。

そのような背景から、ブログであればもっと満遍なく受験生たちへ情報提供ができるだろうと考えるに至りました。そして「あくまで私個人の判断で作成した解答例であって公認のものではない」ことと「試験問題そのものの著作権の観点より問題文は公開できず個々人で公式に購入する必要がある」ことの2点を明記した上で、過去の入試問題の解答と解説を作成し、公開させて頂いています。

この方法では「自分で調べて考察しながら解答を導いていく過程にこそ真の学習がある」と言う信念に背く行為ともとれますが、東大SPHの入試問題は知識だけでなく、ロジカルな考察ができていないと解答ができない、とても熟考されて作成された問題が毎年出題されていると感じています。毎年これだけの質の高い問題を作成されていらっしゃる先生方に心より敬意を感じています。よって、過去に出題された問題の解答や解説を熟読した程度で安易に得点率が上昇することはないと考えます。

以上のことより、受験生の情報格差を是正するためにも、私個人で作成した解答解説をブログで一般公開する方法が最善であると判断いたしました。

実際に、2020年度(2019年8月実施)の入学試験では、出願者数が過去最多数を記録したとも存じています。先生方の日々のご活動によるものと理解していますが、合格者含め受験生の方々から頂いたメッセージには、私のブログをみて勇気づけられ受験しました、と報告くださる方が多くいらっしゃいます。この事実からも、まことに非力ながら、東大SPHの人気上昇にも貢献できたのではないかと感じています。

冒頭でもお伝えいたしました通り、東大SPHで過ごした一年間はとても貴重であり、先生方への感謝の気持ちは一秒たりとも忘れたことはございません。お世話になった先生方への感謝の気持ちとして、少しでも東大SPH、ひいては日本の公衆衛生学の人気を上げるためにも、卒業生としてできることは何だろうと考えた結果、当ブログを開設するに至ったことをご理解頂ければ幸いです。

私の理解が足りない部分も多くあると思います。至らない点がございましたら、誠に恐縮ではありますがプライベートメッセージでご意見いただければ、誠意をもって対処したいと存じます。また、今年4月の第14期生オリエンテーションにお伺いすることを検討していますので、もしも機会がございましたらその時に直接お話しさせて頂ければとも存じます。

長くなってしまいましたが、今後とも何卒よろしくお願いいたします。

敬具