東大大学院情報学環・学際情報学府(通称「学際」)生物統計情報学コース
に関する質問をよく受けます。
ここはいわゆる、臨床統計家の育成コースで、SPH同様「修士号」が授与されるわけですが、
公衆衛生学・社会医学を幅広く学ぶSPHと違い「臨床統計学」の専門コースになっています。
正直なところですね、具体的なカリキュラム内容は私も分かってないんですよ。
私、学際を卒業したわけでも授業を受けたわけでもないので「SPHの授業とはどう違いますか?」と聞かれても「SPHの生物統計学教室が主体となって運営しているコースなので、内容がカブる部分はあるかもしれません」としか言えないのです。
「どんな卒後進路がありますか?」と聞かれても、去年設立されたばかりで、まだ卒業生0ですよ。
恐らく、東大病院やら国立がんセンターやらとの連携が密なのだろうとは予測してますが。
ですが、そんな「東大学際」の過去問題(2018年1月実施)が公式ページで一般公開されています。
昨日、初めてこの過去問の内容を見たのですが、
さすが、臨床統計学の専門コースなだけあって、SPH入試の統計学と比べても若干難しいです。
具体的には、学際では積分計算を頻回に要求します。
って言うか、専門コースとは言え、二重積分まで要求するって、エグくないですか??
ですが、当ブログの「高卒レベルからの東大SPH英語突破法」と「京大SPHを目指す貴方へ」の
両シリーズすら完結しておらず、更に研究業務の合間を縫ってのスローペースな更新速度を鑑みると
「東大学際(生物統計情報学コース)」解答作成まで手を広げたら、とても時間が足りません。
と言うわけで、昨年の入試問題に関し、積分計算を要する問題のみ、解答を載せようと思います。
それも、時間節約のため、私の汚ったない手書きで掲載いたします。
それでも、解法の手順を把握するのには十分なハズです。
尚、公式ページには
※ここで公開している入試問題の転載・複製はお断りします。
と、バッチリ断り書きが書かれていますので、問題は公式ページを直接ご閲覧ください。
今回、私の手書き解答を乗せる問題は
・選択肢セクション1-13
・記述式セクション2-1から2-5まで
です。
では、どうぞ!
1-13
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190302/21/tootsieroll-29/31/5e/j/o1080080914365162011.jpg?caw=800)
2-1
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190302/21/tootsieroll-29/48/7a/j/o1080054614365162031.jpg?caw=800)
2-2と2-3
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190302/21/tootsieroll-29/e6/7e/j/o1035108014365162105.jpg?caw=800)
2-4と2-5
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190302/21/tootsieroll-29/fb/3d/j/o1080072714365162169.jpg?caw=800)
以上になります。問2-4をやってて面白い性質に気付いたのですが、
二変数(x, y)の確率密度関数
f(x,y)=cxy (0<y<x<k)
f(x,y)=0 (otherwise)
(cは定数、kは任意の実数)
は、kがどんな値であっても、xとyの相関係数は必ず0.49になるんですね。
その証明がこちら↓
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190302/21/tootsieroll-29/be/31/j/o0809108014365162180.jpg?caw=800)
なんか面白いですねー。
昨年受験された方いわく、
志願者19名
合格者12名
との噂です。倍率1.58倍ってとこですね。
どうぞ、ご参考にされてくださいませ。
【東大入試の積分問題と言えば】
主題から逸脱しますが、今年の東大(学部)入試理系数学第1問で、定積分の問題が出ましたね。
東大らしくない、捻りのない「ゴリゴリ計算させる」タイプの問題で驚きました。
その問題の解法なのですが、各種予備校、教育系ブログ・YouTubeをみてると
「まず展開してから置換積分などを駆使して解く」
ってやり方が主流のようです。
ちなみに、私のやり方はこうです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190302/21/tootsieroll-29/89/d3/j/o1080073814365172238.jpg?caw=800)
つまり、
「三角関数に置換してから展開する」
やり方をしているところが、周りの模範解答と異なる点です。
何が言いたいかと言いますと、
個人的に、このやり方の方が圧倒的に計算しやすい気がしてならないのです。
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