40年以上のオーディオ歴で使用したカートリッジのうちで一番気に入っていたのは 、DENON DL-103LCII。
自宅に招いた友人がその音をえらく気に入って、同品は既に生産終了になっていたが、後継機種の DL-103R が販売されていたこともあって、買い替えてもいいと思い友情価格で譲った。
しかし、カタログスペック上は違いがないと言ってもよい2つのカートリッジの音には低音域において差があり、また DL-103LCII を使いたいという気持ちがずっとあった。
今年の6月、非常に状態の良い中古品があり、購入した。
今、DL-103R にはヘッドシェルに中古で入手した YAMAHA HS-11 を使っている。
YAMAHA から単品販売されていたものではなく、レコードプレーヤー GT-2000 から取り外されたもの。
DL-103R は以前 Ortofon LH-4000 に取り付けていたが、HS-11 に替えると音場表現力がさらにアップし、以来 HS-11 をベスト・ヘッドシェルとして使っている。
DL-103LCII が手に入ったからには、同じく HS-11 を合わせたいと思い、中古市場に状態の良い品が納得価格で出るのを待っていた。
先週末、ハードオフのオンラインショップ・サイトに商品ランクA(中古美品)で掲載されているのを見つけた瞬間、購入を決めた。
今回も GT-2000 から取り外されたもの。
リード線が付いていて、幸運にも audio-technica の AT6108 のようなので、そのまま使用。
DL-103R に使用しているリード線は AT6101(生産終了)で、友人に譲った DL-103LCII にも AT6101 を使っていた。
(左)DL-103R (右)DL-103LCII
DENON DP-67L に取り付け、設定や調節を行った。
針圧は標準の 2.5 g 、アンチスケーティングは 1.6 。
<ファースト・リスニング>
カラヤン/ウィーン・フィル、ドヴォルザーク 交響曲第9番『新世界より』
ドイツ盤、Grammophon、415 509-1、1985年発売
喜多郎『1000年女王 オリジナルサウンドトラック』
キャニオンレコード、C28G0124、1982年発売
姫神せんせいしょん『姫神』
キャニオンレコード、C28R0099、1982年発売
松田聖子『Candy』
CBS/SONY、28AH-1494、1982年発売
サウンドイメージ全体の描写、管弦楽器の音の質感、シンセサイザーの高音の透明度、ヴォーカルの生命感など、いずれもこのヘッドシェルはピカイチ。