昨日、アクロス福岡シンフォニーホールにおいて「オービック・スペシャル・コンサート2025」が開かれた。
九州交響楽団
指揮・小林研一郎(名誉客演指揮者)
<プログラム>
グリーグ「ピアノ協奏曲 イ短調」 ピアノ・岡田 奏
アンコール:シューマン「子供の情景より トロイメライ」
(20分休憩)
ベートーヴェン「交響曲 第7番」
ラヴェル「ボレロ」
アクロス福岡のウェブサイトより

席:S席26列17番(●)

コンサートマスターは西本幸弘さん。
「ピアノ協奏曲 イ短調」の冒頭、森 洋太さんによるティンパニのクレシェンドからピアノの有名なフレーズへ。
岡田さんの演奏は初めて聴いたが、女性ピアニストの中でも力強い演奏が出来る方だなと。
繊細で情感豊かな表現力はアンコールの「トロイメライ」でもたっぷり聴かせていただいた。
第3楽章での大村友樹さんによるフルート独奏の音色には、フィヨルドを吹き渡る風を感じた。
自宅のオーディオシステムで「ピアノ協奏曲 イ短調」は CD で聴いている。
奏者も指揮者もノルウェー出身で、収録場所もベルゲンにあるグリーグホール。
オケの本拠地であるベルゲンはグリーグの生誕地であり、グリーグはこのオケの芸術監督を務めた。
アウドゥン・カイザー(ピアノ)
カルステン・アンデルセン指揮
ハルモニエン音楽協会(現:ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団)
1985年デジタル録音、1986年発売
レーベル:Troldhaugen
番号:Trold 03
休憩時間が終わり、再びステージに楽団員が揃って音合わせが始まろうとした時、ステージ袖の扉からマエストロがトコトコと入ってきて、音合わせの間、第1ヴァイオリンの最後尾で待っていた(客席からクスクスと)。
「交響曲第7番」、マエストロはテンポを遅めにしてたっぷり響かせていた。
マエストロについて身振りの激しさや唸り声が指摘されるが、私の位置では唸り声は聞こえなかった。
前屈みになってタクトを低い位置で振ったり、振らずに身を左によじって腕を広げた姿勢のまま「音を放て」と指示しているような時が何度もあった。
強奏部と弱奏部との見事な対比はラストの「ボレロ」でも遺憾なく発揮された。
「ボレロ」といえば、スネアドラムが終始一定のリズムを取りながら次第に音が大きくなっていく。
奏者は吉永優香さん。
今回、出番は「ボレロ」のみで、休憩時間にスネアドラムを設置してちょっと叩いていた。
いつもは客席から見てステージ左奥で演奏しているが、「ボレロ」では指揮者の目前に。
演奏後、マエストロの指名で各楽器パートやその首席奏者が次々と拍手を受けたが、吉永さんの時はマエストロが彼女の手を取って最前列まで連れ出し、万雷の拍手。
コントラバス奏者の皆川直輝さんが入団して最初に聴いた時(
記事リンク)はダイナミックな身振りで目立っていたが、次に聴いた時(
記事リンク)はごく自然だった。
今回、ピアノ協奏曲の時は自然だったが、交響曲第7番で盛り上がって来るとあのダイナミックな身振りが出てきて、ボレロのクライマックスでも。
毎回、開演前と休憩時間に必ずステージで練習されていて、熱心さが伝わる。
「オービック・スペシャル・コンサート」では最後に唱歌「故郷」(ふるさと)を客席全員で歌うのが通例とのことで、九響の演奏で1番と3番を歌った。
客席にはコンサートの特別協賛企業(株)オービックの野田会長夫妻もおられ(1階22列10番・11番のあたり)、「ピアノ協奏曲 イ短調」の後にピアニストへ、プログラム終了後にマエストロ、コンサートマスター、司会者(朝岡 聡さん)へ女性社員(あるいはコンパニオンだろうか)から花束(赤い薔薇に見えた)が贈呈され、マエストロは花束を吉永さんに手渡した。
九響のコンサートは昨年は2回聴き、今年はこれが最初。
素晴らしい楽団だと本心から思う。