コロナ禍が落ち着いて行動制限がなくなり、大勢の人々が集まる場所への参加も可能になったこともあり、コロナ禍前以来のコンサートへ行った。
10代の頃から最もよく行ったコンサート会場は福岡サンパレス ホテル&ホールだったが、クラシック音楽を聴くようになってからは、オーケストラはアクロス福岡 シンフォニーホールが一番。
今回は、小泉和裕が指揮する九州交響楽団によるベートーヴェンの交響曲第6番「田園」とレスピーギの交響詩「ローマの噴水」「ローマの松」。
マエストロは今年度末で九響の音楽監督の任期が終わり、4月1日からは九響初の終身名誉音楽監督に就任する。
コンサートマスターは扇谷泰朋さん。
九州交響楽団のウェブページより
私の席は1階のS席。
シンフォニーホールの音響は良く、ハープ、パーカッションのトライアングルやグロッケンもクリアに聴こえた。
「田園」ではトゥッティでのスケール感は大仰にならずにまとまっていて、全般にとても美しい響きだった。
20分の休憩後、レスピーギの作品へ。
「ローマの噴水」が “黄昏のメディチ荘の噴水” で終わり、「ローマの松」の “ボルゲーゼ荘の松” がはじまると、一転して音の煌めきに包まれた。
最後の “アッピア街道の松” は今日一番の盛り上がり。
今回のコンサート、演奏中に楽団員の方々をひとりひとり見て、特に印象に残った方が2人。
会場入り口で渡された冊子に楽団員の紹介が掲載されているので、お名前はすぐに分かった。
コントラバスの皆川直輝さんとパーカッションの吉永優香さん。
皆川さんは、髪を真っ白に染めていた。
私の席からみて正面の位置で、演奏中の姿はまるでソリストとして演奏しているかのようにダイナミックで、一際目立っていた。
吉永さんは、私の席からは対角線の位置になり最も遠かったが、マレットの動き(バチさばき)まで良く見えた。
帰宅してインターネットで調べて見ると、なんと、お二人は2021年2月の同期入団。
張り切って演奏されている音と姿が、私の耳と眼に強く印象付けられたのかもしれない。
言い尽くされていることだが、やっぱり “生” はいいね。