ワクチン広場
ワクチンに対する「不安」・「疑問」の声をよく耳にします。
それはワクチンについて「まだよく知られていない」という現状、特に日本では正確なワクチンの情報が行き届いていない事が原因の1つかと思われます。故に医師の立場として、もっとワクチンの「正確な情報」を伝えていこうと考え、このブログを立ち上げた所存でございます。
子育て中のパパママ目線から、また医師や医療関係者目線からと、あらゆる角度から予防接種について記載していきます。それに対する皆さまからの疑問や質問、また医師、医療関係者の方からのコメントが行き交う「交流の場」となることを胸に描いてこのブログを進めていきたいと思います。
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ワクチンの種類は色々ありますね

ワクチンにはいろいろ種類がありますね。種痘は生きているウイルスを接種していたので生ワクチンと言います。病原体を殺せば、病原性はなくなるだろうと考えて病原体を殺したのが、不活化ワクチンです。では、生きていなければ病気を起こさないかとなると、そうでもないのです。RSウイルスワクチンは初期にはウイルスを殺して作って接種をしてみたら,反って重症になったのです。それで、長いことワクチン製造にチャレンジがされていたのですが、昨年から漸く使用可能の物が登場したのです。日本脳炎ウイルスワクチンはマウスの脳にウイルスを感染させてウイルスを増やし、それを不活化してマウスの脳の成分を可及的に取り除いてワクチンにしましたが、副反応が出る可能性があるとして、サルの腎臓の細胞で増やすことになりました。不活化したワクチンのこの成分に対しての抗体が産生されればというのを突き止めて、その成分を取り出すのがコンポーネントワクチンと言われます。百日咳菌ワクチンもそうですね。病原体そのものではなく、菌が産生する毒素を無毒化してそれを接種して毒素を中和させるワクチンがあります。破傷風とジフテリアがそうです。毒素のことをトキシン、〇〇によく似たものを◎〇もどきと言いますが毒素もどきをトキソイドといいます。肺炎球菌の莢膜のポリサッカロイドに対する抗体を作らせようとしたのが肺炎球菌の初期のワクチンです。今は高齢者のワクチンになっていて、幼い子供だと免疫が十分できないので2歳以上とされています。そこで、たんぱく質を結合させたワクチンが登場しました。これだと幼い子供でも感染防御の抗体が良くできるのです。型がどんどん増えて子ども用が20の型が入ってワクチンになりました。21のが出来て、それは高齢者にも良く免疫ができるので、初期の肺炎球菌のワクチンは型が24入っているのですが、新しい蛋白結語の型が21まで増えたので効果はこちらの方がよさそうです。B型肝炎ワクチンはウイルスのS蛋白に対する抗体を作らせようとして、肝炎ウイルスの保因者の人の血液から取り出していましたが、今はS蛋白を作らせる遺伝子を細菌に入れて、S蛋白を作らせています。ウイルスは生きた細胞の中でしか増殖できませんので、ウイルスそのものを材料にしようとすると、生きた細胞の入手、危険な病原体を増やすという手間が必要になり、必要な抗原を遺伝子操作で作らせるというのが、量的にもたくさん作らますし、行程の安全性も高いので、ヒトパピローマウイルスワクチンや帯状疱疹ワクチンはこれに該当します。ウイルスを細胞で増殖させてウイルスを回収してそれを再度同じようにする、細胞の種類を変えるなどを何度も繰り返すとウイルスの病原性が下がります。そのようにしてできているのが生ワクチンです。ポリオの生ワクチン、麻疹、風疹、水疱瘡、おたふくかぜ、などがそうです。結核は菌に対する抗体を作らせることでは病気の防御が出来ません。菌をやっつけてくれる細胞を強くすることで防御を図ります。牛に病気を起こす菌を弱毒化して作ったのがBCGです。0歳の子どもが結核菌に感染すると菌をやっつける能力が低いために全身性の結核になり脳も侵されます。そこで、BCGを接種すると感染を完全に予防はできませんが重症にはならずに済みます。BCGは軽症化のために行っているのですが、0歳の子どもの結核は10年以上国内で発病者が10人未満、ゼロの年もあります。成人の結核も減ってきたので数年後には廃止になるかもしれません。新型コロナの流行で新しく登場したのが新型コロナウイルスのワクチンです。コロナウイルスのS蛋白を作らせる情報を持ったメッセンジャーRNAを薄い脂質の殻に入れて注射をするとコロナウイルスのS蛋白を細胞が作り、それを非自己と認識して免疫を得るというのがモデルなとファイザー社のワクチンでした。イギリスではアデノウイルスの中で人に感染はするが発病しないというウイルスにS蛋白を作らせる遺伝子を入れてそれを接種する、形としては生ワクチンですが、何度も接種をするとアデノウイルスに対する免疫ができて効果がでなくなりますので初期にしか使えないワクチンです。結局は日本ではあまり使われないでイギリスも製造をやめました。日本では生ワクチン以外は十把一からげに不活化と言いますが、いろいろなのです。新型コロナで初めて導入されたメッセンジャーRNAワクチンが今後はのしてくるのではないかと思っています。

もう一度ワクチンについておさらいしてみましょう

​​​​​​ 私たちヒトの体には異物が侵入をするのを防いだり、排除したりする仕組みがあります。バリヤー機能と言いますが、皮膚や粘膜に異物がくっついたときに、侵入させない仕組みです。皮膚の一番外側は、角質層と言って細胞が乾いて固くなっていますが、それで簡単に中に侵入できない様にします。また、皮膚の表面は、皮脂を作り表面を覆っていますが、その中に真菌(かび)が増殖しがたい成分が入っています。涙が角膜の表面をおおって、その涙の成分にも菌の増殖を抑制する成分が入っていたりします。胃液は胃酸をぶっぴしていて酸性になっていて菌が増殖しがたくなっています。自然免疫と言いますが、異物の成分に結合する受け皿になる部分を持っていて、そこに結合するといろいろな活性物質を作り、その成分を持った居る異物を排除しようとする仕組みを持っています。代表的で受け皿は、tool-like receptor(トゥール様受容体)というのですがヒトでは約10種あります。他にもいろいろな受容体があります。細胞が作る活性物質はサイトカインと呼ばれますが、サイトカインは必ず一つの蛋白が複数の働きを持っていて、昔、活性ごとに名前を付けていたら一つのサイトカインに沢山の名前を付けていたことがわかり、今は委員会で名前を決めています。自然免疫の反応は一度目も二度目も同じように働きます。自然免疫で作られたサイトカインが獲得免疫を働かせる働きをします。獲得免疫は、自分ではないと認知して、この成分に対して免疫反応をするようにと働き、一度目よりも二度目の方が速やかに反応をします。さらに、記憶していているのです。予防接種は獲得免疫を誘導する方法です。そして記憶させるのです。そのために複数回ワクチンを接種する必要があります。必ず自然免疫も刺激をするので、自然免疫反応は起こります。予防接種で副反応が起こるのは、自然免疫の反応と獲得免疫の反応と両方があり得ます。ワクチンの最も早い時代のワクチンは天然痘に対する牛痘の接種でした。天然痘に罹ると重症になり亡くなる人もいる怖い病気なのですが、よくにた牛の天然痘に罹ると、軽く済みそのあと人痘に罹っても発病しないか軽症であることを知り応用したのが種痘なのです。理屈がわかって利用したのではありませんが、経験を生かしたのです。牛痘のウイルスをさらに弱毒化して、天然痘を最終的には撲滅したのです。人がワクチンを使って最初に撲滅できた病気が天然痘です。2番目がまだ出ないのが悔しいですね。ポリオがその候補なのですが、ポリオのウイルスは1,2,3と3つの型がありますが、2型は撲滅できているようです。数年前に2型の患者さんが出てちょっとした騒ぎになりましたが、調べたらワクチン由来のウイルスでした。ワクチンウイルスも時に毒力復帰をすることがありますので、流行地以外では不活化ワクチンを使っています。

お々定期接種でも変わっていますよ!

 

ワクチンは生後2か月でデビューしましょう。というのは変わりません。従来の破傷風、ジフテリア、百日咳、不活化ポリオに加えてヒブワクチンが一緒になり、5種混合ワクチンとなり、四種混合ワクチンは製造停止になりました。したがって、開始するときに

5種混合ワクチン、肺炎球菌ワクチン(20価)、B型肝炎、とロタウイルスになりましたので、針を刺す回数が一つ減りました。

1歳前にBCGも接種をします。1歳で麻疹・風疹の混合ワクチン、水痘ワクチン、肺炎球菌ワクチンを接種します。任意のおたふくかぜワクチンもお勧めです。従来この時にヒブワクチンを接種していたのですが、ヒブが5種混合になったので、ヒブを急げばここで5種混合も一緒に接種となります。私は、百日咳菌ワクチンをより長く書かせるには5種を1歳半での方が良いと思い、そのようにお勧めしています。この辺が、施設による差があるかもしれません。4種混合が製造停止になり、4種混合でやってきた人が何かの理由で接種が遅れていると、かわりに5種混合を接種することになりましょう。肺炎球菌ワクチンも型が15になったかと思ったら20に増えています。御きょうだいでも、中身が変わっています。目下、百日咳が流行していますが、私のような老人医師は、百日咳ワクチンを接種していない人の百日咳患者さんを診ています。すると、今の患者さんはワクチンがきかなくなったから罹ったと言われても、明らかに軽症です。ワクチンの軽症化としての効果はあるのだと思います。

 怖いのはワクチン接種を始める前の幼い赤ちゃんです。お母さんに百日咳ワクチンを接種して、妊娠中です。すると抗体ができて、胎盤を通って赤ちゃんに移行して、赤ちゃんがそれで守られることができます。妊婦さんはぜひ産婦人科の先生と相談されてください。百日咳単独のワクチンがないので、三種混合を接種します。妊娠中に接種をしても赤ちゃんへの悪い影響はありません。同じように乳児初期に感染すると怖いRSウイルスのワクチンも妊婦さんに接種をして、抗体を胎盤を介して赤ちゃんに移行させるという方法があります。定期接種ではありませんが、妊婦さんへの定期接種と考えてもよいように思います。

 

 

 新しいインフルエンザワクチンをどのように考えるか?

 今年からアメリカからフルミストというインフルエンザウイルスの生ワクチンが入ってきました。鼻腔に噴霧をして1年に1回で良い、というので痛くないワクチンとして子どもに用いられていました。個人輸入で接種をして医師はかなり居られました。高齢者には不適とされています。今年から、日本で購入できるようになりました。

 私は、自分のクリニックでどうするかというと、導入をしていません。とくにケチをつける意図もありませんが、個人輸入をする時代は話に乗りませんでした。それはワクチンの保存がどれくらい確実に行われているかの保証がなかったからです。今後はそれは保障されると考えます。

 論文を読むと、注射によるワクチンとの間に効果の差がないこと、値段が高いことです。生ワクチンも毎年接種を勧められています。1年に1回だから奮発して高いワクチンを接種するか?それもありかもしれません。効果が同じなら安い方がいいじゃん!1年に1回くらい痛いのを我慢してよ。針を細くして素早く接種をすると痛みは軽減できるので実行しています。私は、だから、こちらからは勧めないで、希望をする人が多ければ考えるとしたのです。

 不活化ワクチンも13歳未満は2回接種としたのは、じつは定期接種の時代の話なのです。今はインフルエンザの定期接種といえば高齢者の方が対象で、小児は任意接種です。今は、子どもへの注射をする量もかわっています。生まれて初めて接種をする年は2回接種を勧めますが、毎年接種を受けている人は、1回接種でOKです。2回接種をしている国は余りないのです。不活化ワクチンも1年に1回で良いので、私の施設では2回接種は初年度だけです。

定期接種ではないので、2回を1回にしようという大きな動きはありません。逆に1回接種での効果についての論文は出ています。よく論文読んでいる医師は、私の進める方法と同じの様です。どうしても2回接種をしたいという人には、断りはしませんが、勧めてはいないだけです。

 今後、日本でも不活化ワクチンで点鼻というのも出て来るし、新型コロナのようにmRNAワクチンというのも出てくると思います。効果は多分その方がよさそうです。今後は変わるので、それはその時に考えます。

新型コロナウイルスワクチン、インフルエンザワクチン定期接種始まりました!

10月1日から始まりました。ここでの定期接種は子どもではありません。前者が65歳以上の方、後者も従来行われている高齢者の方で、成人の方が対象のお話です。

 マスコミが、今日はどこで何人患者発生と告げていた時と異なり、今は定点になった医療機関が毎週、その週の患者の内容を報告するのでマスコミが情報を把握するのにタイムラグがあり、その数も放送で言わなくなったので、もう流行はしていないと思われたり過去の問題だと思われている方も居られるようです。今も、患者発生は続いていて、入院、重症の方も出ています。

 ワクチンは今年は、5つの種類が出ています。メッセンジャーRNAワクチンは、ファイザー社、モデルナ社からのワクチンが出ていましたが、新たに出たワクチンもあり5社になりました。それぞれの会社が情報発信をしていますし、医療機関側も情報発信をしていますので、どれの接種を受けたらよいのか、お考えになることでしょう。

 そこに反ワクチンの方々の、接種を受けるなコールが発せられています。医療機関として、全部を用意するのか?自分の考えや都合で選ぶのかがあります。私どもが選ぶのは、治験といってワクチンの効果や副反応を確認するために行われて、公表されているものを読みます。元々、著しく劣ったデータであれば、認可がおりませんから、大きな問題はないのは分かります。もう発売されて用いられてきたワクチンだとその実績が出てくるのでそれも参考にします。データが豊富で、自分も接種慣れているのがまず第一候補になります。

さらに経済的な背景を考えます。実際に使うときには、購入額がどうか、ワクチン接種により得られる報酬はいくらか?ワクチン接種にはマンパワーが必要で働いてくださる方の時給と得られる単位時間当たりの収入も計算をすることになります。新型コロナワクチンは今まではというより旧制度のときは、ワクチンを私どもは購入していませんでした。無料で届けられました。接種費用は2000円頂いていました。ファイザーのワクチンは一人1バイアルではありませんし、モデルナは10人分で1バイアルでした。残れば捨てていたのです。予約をされていてもキャンセルが結構多かったのです。こんどはそうはいきません。ワクチンの一人当たりの金額は高額です。購入をするのに費用を払うわけですから、余ったから捨てる、わけにはゆきません。それも考えて、いるわけです。

 皆が一社に偏ると、ワクチン不足が起こります。高齢者はワクチンを接種をされた方が良いのは間違いありません。ぜひ、該当される方は接種をお勧めします。私は、ファイザー社を選んでスタートします。製品不足にもしなれば変更せざるを得ないだろうと覚悟はしています。インフルエンザはアメリカから生ワクチンのフルミストという製品が入ってきました。両側の鼻腔に噴霧をします。痛くないのはメリットですが、高齢者には認められていませんので使いません。子どもは任意接種ですが、高額である、効果は注射による枠心を上回るとは言えないを知っていますので、積極的にお勧めはしません。とりあえず購入を予定していません。 

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