ワクチン広場
ワクチンに対する「不安」・「疑問」の声をよく耳にします。
それはワクチンについて「まだよく知られていない」という現状、特に日本では正確なワクチンの情報が行き届いていない事が原因の1つかと思われます。故に医師の立場として、もっとワクチンの「正確な情報」を伝えていこうと考え、このブログを立ち上げた所存でございます。
子育て中のパパママ目線から、また医師や医療関係者目線からと、あらゆる角度から予防接種について記載していきます。それに対する皆さまからの疑問や質問、また医師、医療関係者の方からのコメントが行き交う「交流の場」となることを胸に描いてこのブログを進めていきたいと思います。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>

定期接種になったロタウイルスワクチン

10月1日から、ロタウイルスワクチンが定期接種になりました。対象は8月1日以後に生まれた赤ちゃんです。ロタウイルスによる胃腸炎は、昔は、東京大学では白色便性下痢症、名古屋大学は白痢、九州大学では小児仮性コレラと呼んでいました。冬季に多く、嘔吐、水のような下痢で高率に脱水になり、意識障害、けいれんを起こし脳症にもなりました。日本では下痢を栄養の面から考えていましたので、消化不良症と呼び、中枢神経症状を呈すると消化不良性中毒症と呼んで、子どもの怖い病気の代表でした。オーストラリアのビショップがウイルスを発見し、現在では消化管感染症として認識されていますので、名称はロタウイルス性胃腸炎です。日本で症状の強かったタイプは今は国内での流行には無いようです。ヒトに病原性を発揮するのは8つの型があります。既に、任意のワクチンとして用いられてきて、私の施設では約9割の子ども達が2か月で接種開始、所沢市でも6割以上が接種を受けていて以前のような保育園などでの一斉の患者発生はみられなくなっています。先年、あるこども園と同じ校区の小学校で3年生で同時に流行がみられました。きょうだいが持ち込んだようでした。免疫が無いと高い年齢でも流行することの例です。そのような病気のワクチンができたのは喜ばしい事でした。通常のワクチンはほぼ同じ製法で異なったメーカーが作るのですが、今回は、接種回数もメーカーで異なっています。ロタリックスはGSKというイギリスの会社が作成し、ヒトに病気を起こすウイルスでワクチンを造り、免疫のない人が飲むと1か月便にウイルスが出てきます。但し、型は一つです。ロタテックはMSDというアメリカの会社が作成し、牛に病気を起こすウイルスでワクチンを造り、免疫のない人が飲むと1週間便にウイルスが出てきます。ウイルスのゲノムを人に病気を起こすものに替えていて5つの型が入っています。ロタリックスは接種回数が2回、ロタテックは3回です。効果については差が無いとされています。どちらも8つの型には数が少ないのですが、交差免疫で効果はあるとされています。私は、2回で済むということは効果が早く出る、月齢が増すと腸重積を起こす頻度が僅かですが増すともいわれるので、ロタリックスを優先していますが、どちらで始めても希望者にお応えするようにどちらも常備しています。生後6週から接種可能なのですが、2か月に肺炎球菌、ヒブ、B型肝炎を開始するのでそれと一緒で、ワクチンデビューをお勧めしています。同時接種で始めれば受診回数も少なくて済むのでそれでお勧めです。10月1日から、日本の悪習であったワクチン接種の間隔が法的に是正されました。生ワクチンから4週空けないと他のワクチン接種ができませんでしたが、生ワクチンどうしはそうですが、不活化ワクチンに関してはなくなりました。不活化ワクチン以後の7日間の制限もなくなりました。漸く国際的な基準と同じになりました。これらは効果、安全性も確認された論文はたくさんあります。いまだに、同時接種は〇〇本までと制限を設けている医療機関がありますが、その根拠は不明です。ワクチンは可能なら、早期に接種を受けて予防効果を速く得る、但し安全性を重視するというのが基本です。そのためには、私どもが日ごろから学び、心がけて接種に従事することだと思います。そのような医師は同時に情報発信にも心がけていますし、根拠を得て発信しています。どうか同時接種を怖がらないで、お子様をより安全に育てましょう。

 

高齢者のインフルエンザワクチン

新型コロナウイルス感染症の流行中で、今年は高齢者のインフルエンザワクチン接種について変更がありました。インフルエンザワクチンの接種の優先順位をトップにあげたこと、10月1日から接種開始にしたこと、多くの自治体で個人負担をゼロにしたことなどです。小児、妊婦、基礎疾患を有する人、医療従事者をそれに次ぐ優先順位にして10月26日から接種としました。但し、それ以外の人の接種を妨げないというのです。忠実にそれに従っているのですが、不思議なことに高齢者のインフルエンザワクチンの接種に来られた方々が、無料になったことを御存じではない事です。小児の毎年接種を受けている親は、老人が接種をするとワクチンが無くなると思い、接種の希望が殺到しています。実情は、例年約3000万本製造をしていて、実際の使用量は3000万本に至っていません。今年は国は増産を言ったそうですが、インフルエンザワクチンは鶏卵の受精卵を使い、雛になる細胞でウイルスを作ります。急に増産と言っても、鶏を育てて受精卵を増やさないと増産は出来ませんので、12%の増産に終わったと言われています。1本に1ml入っていて、接種量が0.5mlですので3000万本で6000万人に接種可能になります。国民の半分です。どう考えても国民全員に接種はできません。その時に、高齢者は無料となると高齢者が全員接種を受けると他のヒトへの接種分が少なくなるのは誰しもがわかることです。例年接種を受けているのはどのような世代でしょうか?高齢者に接種推進を図り、どのような効果が期待できるのかはわかりません。新型コロナウイルスとの重複感染を避ける、診断を容易にするためにインフルエンザ感染者を減らすのが目的のようですが、果たして効果は得られるのかはわかりません。国は提唱したけれど、徹底するのならワクチン不足を作らせない事であったと思いますが、提唱はしたけど具体策はとらないという態度に思えます。高齢者に推進するのなら高齢者に直接状況を伝えるべきです。私共は、メーカーからは例年よりも、購入は減らすことになると言われています。全国的にニーズが増えるのでというのがその理由です。新聞には、小児科医がどんどん接種をしていると報じられていました。私は、云われたように26日から小児の接種を開始します。昨年の8割のワクチンの購入は確保しています。高齢者の接種を毎年行っていますが、小児科医院なのでそれほど多くはありません。今年来られている方々も例年よりも多いわけではなく少数です。ただ、高齢者が接種勧奨の情報を正しく得て居られないのは、自治体が伝えていないからです。ワクチン不足は想定されるので、アメリカの接種法に従い、9歳以上は初回でも1回接種、9歳未満でも例年接種を受けている人は1回接種として接種可能者数を増やそうとしています。また、この夏、南半球の冬季のインフルエンザは発生患者数が少なかった、夏の沖縄県での患者数が例年の千分の1であった。今年の2月からのインフルエンザの流行が低い患者数で終わったなどから、今年のインフルエンザの流行は小規模かつ始まりが遅いと予測しています。海外からの渡航者も制限されていますし海外からの持ち込みも少ないでしょう。慌てて10月に接種をする必要はありませんが、高齢者が後で良いと構えられていると、ワクチンが市場から少なくなっている可能性はあり得ます。例年と同じ接種講堂であれば足りるはずなので、問題は起こりません。もし、どの世代にせよ接種を例年になく求めれればバランスは崩れます。国は提唱したことで、責任を果たした、接種に行かなかったのは老人世代の責任とするために老人に情報提供をしていないのかなと勘繰りたくなります。

 

予防接種を躊躇されていますか?

12日彩の国予防接種推進協議会で講演会を行いました。今回は3人の演者にお話をして頂きました。新型コロナワウイルスワクチンにもいろいろの製法があることなどが紹介されました。今回は、府中の崎山弘先生と元毎日新聞記者の小島正美さんに、ワクチンの躊躇についてのお話とマスコミの影響について学びました。新型コロナウイルス感染に伴ってワクチン接種率は一時低下して、問題になっていますが小児科医での接種は低下していない。それは接種の時間や場所を替えて患者さんと会わない工夫をしていることや、それを伝えているからであろうとのことでした。私のクリニックも病気の方とは出会わない工夫をクリニックを建てる時に配慮していますので、同様でした。医療でも予防接種でも最も大事なのは安全性だと考えますし、そのゆに云われています。ヒトパピローマウイルスワクチンは子宮頸がんを予防するわくちんとして登場して5年間は接種されました。でも、副反応がでるとの訴えが大きく報じられて一時、強く勧奨しないになっていますが、私どもが勧めているのですが接種率は低い状態が続いています。それはマスコミで副反応の疑いとして報じられた影響なのですが、疫学的には副反応であるとする結果にならないこと、学術団体は強く勧奨することを報じているのに、マスコミは取り上げ方が小さいこと、かわいそう、大変だというニュースは共感を呼びますが、因果関係に関する情報は大きく取り上げられないし、小さく報じてもニュースにはならないことを話されていました。私は地道に、読んでくださる方々に情報発信を続けるしか仕方がないと思っていました。信州大学の池田教授がワクチンとの因果関係を証明したように研究班の結果を報じられたとして、その研究内容に疑問をぶっつけたのが医師でありライターの村中璃子さんでしたが、村中さんが池田教授が名誉欲にかられた研究内容を捏造したと書かれたとして、池田教授が裁判で村中さんを訴えて、村中さんは敗訴になりました。誤解のないようにしたいのは、名誉欲に駆られたという一点に関して敗訴になったのであって、池田教授の班研究の内容が正当性を証明されたわけではありません。正当性が充分でないことは信州大学の内部調査結果も厚労省の判断も一致しています。マスコミは村中さんが訴訟されたことは報じても判決内容は殆ど報じられていません。私も名誉欲に駆られたかどうかは証明できませんので、書きすぎだと思っていました。6チャンネルのテレビで池田教授が自分で出演して証明が出来たかのように話されたのは私もみましたが、実験者は池田教授では無かったので、班長としては越権行為であると思いました。班研究は班員の権利であり責任であり、厚労省に報告すべき内容であるのに少々不可解な行動だと思いました。キャスターが東大医学部看護学科卒の銭場さんだったので、好印象のヒトの話すことは信じられやすいそうで信じた人は多かったのでしょう。マスコミはニュースで大きく取り上げたことも、中々同じ規模では訂正記事は出さないそうで真実は結果として伝わりにくいとのことでした。私は、冗談に「噂を信じちゃいけないよ、有名な人がいっているでしょう?」というのですが、「有名な人って誰ですか?」と聞き返されますが、山本リンダと答えると笑われてしまいます。噂も同様で、同じレベルで否定されません。生身の体に注射するのに躊躇しない人は少ないでしょうし、今、判っていること、判らないことをお話をしますし、躊躇されることを馬鹿なこと、無駄なこととは思いませんので、不安に感じたことは是非質問して納得されて決められることをお勧めしたいと思います。トランプ大統領は、当選する前の選挙(落ちた時)、誰の手や何を触ったかわからない人の手などを握って握手するのは不潔だ と言い、45ml入りの手指消毒薬を配ったそうです。離れたところからお辞儀をする日本式が好いとも言っていました。マスクは効果が無いと中々しませんでしたが、誰の言うことを聞いたのかマスクをし始めましたね。選挙対策で始めたのかどうかわかりませんが、明らかに行動を変えました。躊躇される人も内容に納得されれば行動は変わると思います。健康に関したことに、適切な情報を得て頂けると好いなぁと思います。

 

新型コロナウイルスワクチンはいつできる?(4)

世のなかの進歩は速いのですね。Cellという世界でも科学の世界ではトップクラスの雑誌に耳よりの論文が投稿されました。新型コロナウイルスの免疫に関する論文です。論文は信頼度の高い雑誌ほど査読と言って編集委員が指名する人に論文を読んで貰い、疑問点や方法論に問題がある場合に、著者とやりとりをして問題を解決して掲載をするということになるのです。今、新型コロナウイルスに関する論文は速く結果を知りたいので、査読を経ていないことを前提にして掲載する、あるいは電子媒体で読めるようにするということが行われています。投稿論文も掲載後に査読を受けることになりますし、読者からも編集者への手紙のような形で質問や方法論、論点の根拠などに意見が出される可能性はあります。とはいうものの、CELLほどの雑誌に掲載される論文はいい加減な論文ではないのは世界の常識なのです。その論文その話しに戻しましょう。論文では発病はしたけれども、重症で無かった人について研究されたものです。それは免疫の異常な人が重症化している可能性があるので、免疫系に異常のない人の反応を見るという趣旨で研究はおこなわれました。今まで、新型コロナウイルスの免疫については殆どわかっていませんでした。ウイルスにある蛋白のどれに対して抗体ができるのか、それはウイルスの増殖を抑える効果がある抗体ができるのか、既存のコロナウイルスとの間の交差免疫はあるのかないのかなどです。それについて、わからないままにワクチン開発が先行していることは、私は書いていましたが、ワクチンメーカーには耳寄りな情報になるはずですし、ワクチンへの期待が増す話です。感染によって、新型ウイルスの蛋白については、どれに対しても抗体は出来る。中和抗体もできるようです。つまりウイルスの増殖を抑制できる抗体のことです。更に、従来のコロナウイルスの抗体と交差反応があることも分かったと言います。交差反応があれば、国によって流行のパターンが異なることも理解できます。既存のコロナウイルスは型が4つありますが、2つはアルファコロナウイルス、他の2つがベータコロナウイルスです。新型はベータコロナウイルスです。コロナウイルスの免疫は持続が短いし、不完全だといわれていましたので、新型もそうなのかもしれません。であれば、ワクチンはアジュバントを使って免疫を強化する、接種回数を多くするなどの方法が必要かもしれません。しかし、ワクチンの開発者には灯がみえたような気になることでしょう。新型コロナウイルス感染症の考え方も変わります。これを契機に免疫系の研究が進展するだろうとも思います。

 

新型コロナウイルスワクチンはいつできる?(3)

ワクチンを作るには数百億ドルが必要だそうです。それくらい資金力が必要です。尤も早く方法を見つけて売り込むという手もあるかもしれません。もし、ワクチンが出来ても効果が無ければ、費用は無駄使いになります。もしサーズのように自然に鎮静化すれば、それは其れで良い事なのですが、ワクチン開発は無駄に終わります。効果を確かめるためには、細胞レベル、実験動物レベル、人間レベルの確認が必要です。抗体ができることが予防効果があるのかどうかはわかりません。免疫が持続しなければ繰り返して予防接種をすることで可能になるのか、それも効果が無いのかはやってみないとわかりません。効果があればワクチンを作った国の人は助かるかもしれませんが、ワクチンが普及しなければ世界の人々は助かりません。安全で効果があり安価なワクチンを作ることが世界を助けます。効果の確認はワクチン接種群が被接種群よりも罹患者が少ないことを証明しなければなりません。それは流行期にしか試すことが出来ません。今、ワクチンを作ることに専念しているグループは流行が遷延していることを願っているかもしれません。色々な意味で、流行が遷延していないと優れたワクチンが登場して来ないということになります。だから、ワクチンはとりあえずは、今年末か来年前半には出てくると思います。それが効果があるかどうかは、また別の話しです。元から、ヒト

の間で流行するコロナウイルスは抗体ができても予防に効果が薄く、毎年のように流行しているのが事実です。新型はどうか?新しい方法で効を奏するか、見守りましょう。121の中には日本も2つはあるそうです。世界は流行よ静まれと努力をし、祈っているのですが、ワクチン作成者は、自分たちがワクチン仕上げるまで、流行は止まらないで都祈っているかもしれません。

1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>