LIXILギャラリーで「金工のかたりべ」を観た! | とんとん・にっき

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LIXILギャラリーで「金工のかたりべ」を観てきました。観に行ったのは第二期が始まった2月20日のことでした。

第一期 2018年1月11日(木)~2月13日(火)
第二期 2018年2月15日(木)~3月20日(火)

以下、LIXILのホームページより

LIXILギャラリー企画「クリエイションの未来展」について
「クリエイションの未来展」の第14回目となる今回は、金工作家の宮田亮平氏監修による「金工のかたりべ」を開催します。本展では、監修者である宮田亮平氏と、現在第一線で活躍されている無形重要文化財保持者2名を含む金属工芸家11名による作品合計20点を展示します。会期を前期、後期に分けて作品の展示替えを行います。前期・後期とも11名の作家が出品し、異なる作品をご覧頂きます。

見どころ | 日本の金属工芸のいまと粋
金属工芸は約2000年前に大陸より伝来し日本でも独自に発展してきました。今日私たちは出土した銅鐸や寺社の仏教美術、明治時代の輸出工芸品などから優れた芸術を見ることができます。今展ではこうした歴史ある技術を受け継ぎ、長く鍛錬された稀代の現代金属工芸作家による作品をご覧頂きます。金属工芸では多様な素材、独自の技法、また伝統の継承が大切に守られてきました。今展の11人の作家にはそれぞれの造形思想と伝承のものがたりがあります。監修者である宮田亮平氏は、作品を11人のかたり部の物語とし、守られてきた伝統に加えて、未来への懸け橋となるような展覧会を開催します。金属の煌き、精緻で端正な手仕事による荘厳華麗な作品をぜひご覧ください。

会場風景

会場風景

会場風景

宮田亮平「月とあそぶ Ⅱ」

原典生「記号」

監修者・作家 宮田亮平氏からのコメント
日本の金属工芸の伝統は古く弥生時代までさかのぼります。シルクロードを経て中国大陸、朝鮮半島、そして日本列島に上陸した金工技術は以後、この国で独自の進化を遂げながら今に至っています。その伝統を受け継ぐ現代の作家たちは、多彩な素材と技術、感性の素を注いで、それぞれ創意に満ちた作品世界をつくり上げてきました。
鍛金、鋳金、彫金といった技法、流派、所属団体といった金工世界の枠を超え、独自のこだわりを持った作品群が一堂に会したら、いったいどんな化学反応が起こるだろうか。
そんな期待と好奇心から今回の展示会を企画しました。その意味では、過去にあまり例のない試みかもしれません。
出品した作家らは一人ひとり異なる立ち位置にありながらも、みんな気心の知れた金工仲間です。今回の試みをきっかけに金工の表現世界をさらに深め、新たな創造に結実することに今から胸を躍らせています。
古来日本には、鏡の鋳造に従事した「鏡作部(かがみづくりべ)」や、刀剣などの鍛造を担った「鍛冶部(かぬちべ)」といった専門の職人集団がいて、金工技術を継承、発展させてきました。
本展につどった作家たちは、それぞれの金工物語を未来に語り継ぐ、いわば「かたり部」と言えます。その深くひたむきな「かたり」に、静かに耳を傾けていただけたら幸いです

監修者:宮田亮平
1945年新潟県佐渡市に生まれる
1972年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程鍛金専攻修了
1997年東京藝術大学教授
2005年東京藝術大学学長(~2016年3月)
2016年文化庁長官(4月~)

1990年文部省在外研究員(ドイツ)、個展(ドイツ)
2007年第46回日本現代工芸美術展 内閣総理大臣賞受賞
2009年第41回日展 内閣総理大臣賞受賞
2012年第68回日本芸術院賞受賞
2013年「宮田亮平展」高島屋(日本橋本店・横浜店・大阪店・JR名古屋店)
2015年「宮田亮平展 海へ」 三越(日本橋本店)
東京五輪エンブレム・マスコット委員会座長
日本相撲協会「横綱審議委員会」委員 他

「LIXILギャラリー」ホームページ

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