「朝倉彫塑館」へ行ってきました! | とんとん・にっき

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「朝倉彫塑館」へ行ってきました。2009年から2013年にかけて、修復、耐震補強を施すと同時に、保存修復工事が行われていました。現在は以前と同様、木造住居棟も見学できるようになりました。アトリエはもちろん、猫の彫刻が展示してある「蘭の間」、アトリエの上部、3階にある「朝陽の間」、そして木造住居棟もくまなく見学できます。和室の仕上げや細工など、見所満載です。


朝倉彫塑館は、朝倉文夫のアトリエ兼自宅としていた建物を朝倉作品の展示館としています。建物はRC構造によるアトリエ棟の西洋建築と、竹をモチーフとした数寄屋造りの日本建築により構成されています。朝倉文夫は、この建物を自ら設計し、細部に至るまで素材や造作にも様々な工夫を凝らしています。アトリエの壁面は本来は冷たいコンクリートですが、上に真綿を貼り詰めているため、室内に柔らかな陰影を醸し出しています。







朝倉文夫・代表作



朝倉彫塑館 建築の楽しみ方

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朝倉彫塑館は、明治・大正・昭和の歴史の回廊

朝倉彫塑館は、彫塑家朝倉文夫が昭和10年(1935)から昭和39年までの29年間、アトリエ兼自宅として使用していた建物で、現在は美術館として公開しています。平成13年(2001)には国の登録有形文化財に、平成20年(2008)には「旧朝倉文夫氏庭園」として国の名勝に指定されています。朝倉文夫は大分県に生れ、多くの彫塑作品を残しています。昭和42年に故人の遺志として、自宅が朝倉彫塑館として公開され、同61年に台東区に移管され、台東区立朝倉彫塑館となりました。代表作「墓守」の石膏原型は、重要文化財です。(台東区谷中七丁目)


「朝倉彫塑館」ホームページ


台東区による説明板には、以下のようにありました。


朝倉彫塑館(あさくらちょうそかん:国名勝・国登録有形文化財)

台東区谷中7-18-10

近代日本を代表する彫塑家、朝倉文夫(1883~1964)の邸宅兼アトリエである。

朝倉は明治16年大分県で生まれ、同40年、東京美術学校(現東京藝術大学)彫刻科を卒業後、当地に住居とアトリエを新築した。その後改築、増築を繰り返し、現存の建物は大半が昭和10年の竣工である。すべて朝倉が設計し、銘木、竹などの材も自ら選んだ。庭との一体感に配慮した独特の空間意匠、造詣が追求され、随所に彫塑家朝倉の個性を見ることができる。

中庭は、木造和風の住居棟と近代洋風建築のアトリエに囲まれた日本庭園で、空間の大半を水面が占めている。水面に配された5つの巨石が密度の濃い水景を創り上げ、朝倉の藝術思想の特質である自然観をもうかがえる。屋上庭園は、かつて、朝倉が昭和2年に自邸とアトリエにおいて開設した「朝倉彫塑塾」の塾生が蔬菜を栽培し、日常の園芸実習の場として使われた菜園であった。昭和初期に遡る屋上庭園の事例としても基調である。

昭和42年、故人の遺志によって一般公開され、同61年には台東区に移管され「台東区立朝倉彫塑館」となった。

平成13年、建物が国登録有形文化財に、本館所蔵の文夫の代表作「墓守」の石膏原型が重要文化財指定を受けた。同19年には、建物と庭一帯が国名勝の指定を受けた。

平成20年3月 台東区教育委員会

asa9 「朝倉彫塑館ミニガイド」

平成27年1月30日第1版発行

編集:台東区立朝倉彫塑館

発行:公益財団法人台東区芸術文化財団








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