内藤正典の「トルコ 建国100年の自画像」を読んだ! | とんとん・にっき

内藤正典の「トルコ 建国100年の自画像」を読んだ!

 

内藤正典の「トルコ 建国100年の自画像」(岩波新書:2023年8月18日第1刷発行)を読みました。

 

僕は、2012年10月21日から30日間まで、トルコ10日間、旅しました。イスタンブールからトロイ、エフェソス、パムッカレからコンヤ、カッパドキアからボアズカレ、再びイスタンブールへ。いや~、楽しかった。

「トルコ」へ行ってきました!

トプカプ宮殿!(再掲)

アヤ・ソフィア聖堂とローマ競技場跡(ヒポドローム)他
スルタン・アフメット1世ジャミイ(ブルー・モスク)
ギョレメ国立公園とカッパドキア!
 

トルコに関しては、今まで下記の本を読みました。

小島剛一著「トルコのもう一つの顔」を読んだ!

小島剛一の「漂流するトルコ 続『トルコのもう一つの顔』」を読んだ!

「トルコの建築と都市計画 ル・コルビュジエの目」

 

さて、「トルコ 建国100年の自画像」、

オスマン帝国の崩壊と過酷な独立戦争を経て、世俗主義の国家原則をイスラム信仰と整合させる困難な道を歩んできたトルコ。様々な政治的危機に直面しつつ新たな自画像を模索した波乱の過程を、トルコ研究の第一人者が繙く。

 

目次

 はじめに──トルコの「表の顔」
第1章 トルコの地域的多様性──沿岸と内陸
 沿岸部――国土を囲む三つの海
 内陸部――広大なアナトリア高原を点描する
 【コラム】トルコ憲法にみる国のかたち
第2章 一九九〇年代──不安の時代
 混迷する社会、イスラム主義政党の台頭
 最後の「クーデタ」に至る道
第3章 エルドアン政権への道──障壁と功績
 「反動主義」と民意
 政治家エルドアン――スター誕生
 一九九九年という困難な年
 イスラム主義政党から生まれた「新進組」
 エルドアン政権の誕生
第4章 EU加盟交渉の困難な道のり
 ヨーロッパ共同体への「長く細い道」
 エルドアンと公正・発展党政権が進めたEU加盟交渉
 トルコ国民の思い
第5章 世俗主義をめぐる闘い──軍部と司法の最後の抵抗
 二〇〇七年四月二七日、大統領選挙
 公正・発展党閉鎖裁判
 ヒジャーブ問題の帰結
第6章 エルドアン政権、権力機構の確立──権力の集中はなぜ起きたか
 大統領の直接選挙制から大統領制へ
 大統領への権力集中をもたらした「クーデタ未遂」事件
第7章 揺らぎなき「不可分の一体性」と民族問題──クルド問題の原点と和解プロセスの破綻
 民族問題の構造
 オスマン帝国の崩壊と民族問題の源流
 トルコの独立戦争とローザンヌ条約
 クルド問題に対する政策の変遷
 クルドをめぐる政治と軍事衝突
 クルド政党――政治プロセスへの参入と司法による拒絶
 政権とPKKとの「解決プロセス」とその破綻
第8章 直面する課題──いかにして難題を乗り切るか
 課題①=欧米諸国からのイスラム嫌悪
 課題②=激しいインフレと市民の防衛策
 課題③=ウクライナ戦争とトルコの役割
終 章 建国一〇〇年の大統領
 二〇二三年大統領選挙・大国民議会議員選挙
 二〇二三年大統領選挙の意味

 あとがき
 関連年表

 

内藤正典(ナイトウ マサノリ):
1956年生まれ。79年東京大学教養学部教養学科(科学史・科学哲学分科)卒業。82年同大学院理学系研究科地理学専門課程中退、博士(社会学・一橋大学)。一橋大学大学院社会学研究科教授を経て、同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授、一橋大学名誉教授。専門分野は現代イスラム地域研究。『アッラーのヨーロッパ──移民とイスラム復興』(東京大学出版会)、『ヨーロッパとイスラーム──共生は可能か』『イスラームからヨーロッパをみる──社会の深層で何が起きているのか』(以上、岩波新書)、『プロパガンダ戦争──分断される世界とメディア』(集英社新書)、『分断を乗り越えるためのイスラム入門』(幻冬舎新書)など著書多数。