五十畑弘の「日本の橋 その物語・意匠・技術」を読んだ! | とんとん・にっき

五十畑弘の「日本の橋 その物語・意匠・技術」を読んだ!

 

五十畑弘の「日本の橋 その物語・意匠・技術」(ミネルヴァ書房:2016年12月20日初版第1刷発行)を読みました。

 

この本が出た時に、新聞の広告を見てすぐに購入しました。

いまから4年前のことです。

この本が届いた時に、簡単に記事にしていました。

 

日本の橋には在来種と外来種があります?!

人や物の往来する「橋」を多面的にとらえる

 

ミネルヴァ書房のシリーズ・ニッポン再発見シリーズの5巻目です。

どれもこれも興味があります。

①マンホール

②銭湯

③タワー

④トイレ

⑤日本の橋

と思ったら、その後、続いて出ていました。

⑥日本の「いい会社」

⑦包丁

⑧鉄道とトンネル

 

橋が構造物としてその形を保つためには、重力に抗し、地震や風の作用に耐える力学的諸条件を満たさなければならない。近代になって、鉄とコンクリートの出現は、橋の構造に大きな変革をもたらした。産業革命によって、石炭製鉄は、安価で大量な鉄の供給を実現し、それ以前は、もっぱら木や石などの自然材料が使われた橋に、強度が高い鉄が使われるようになった。

 

わが国では、明治初頭から鉄の橋が建設されはじめ、次いでコンクリートの出現によって、近代的な橋が架けられるようになった。近代における橋の技術は、鉄道建設とともに飛躍的な変化を遂げた。幾何学模様を演出する高速道路も橋の連続である。橋の発展の過程を振り返ることも、やはり、社会の歴史、文化を知ることにつながる。

 

ということで、「日本の橋」の巻頭にあるカラー写真のあるページを、以下に載せておきます。皆さんご存じの橋が、いくつもあると思います。

 

橋から見る日本文化と歴史

 

日本の古橋(江戸時代より前の橋)、江戸の橋

 

 

反橋(そりばし)と石造アーチ橋

 

 

初期の鉄・鋼橋、コンクリート橋

 

物語と伝説の橋

 

動く橋

 

目次

巻頭カラー特集 橋から見る日本文化と歴史

はじめに

1 古代から近世

  日本の古橋/江戸の橋

2 在来種と外来種

  反橋(そりばし)/石造アーチ

3 対外比較による日本の橋

  西洋人の見た日本の橋/サムライの見た西欧の橋

4 鉄とコンクリート

  鉄橋ことはじめ/コンクリート高架橋

5 伝説と物語

  夏目漱石の小説と橋/伝説と迷信の橋

6 動く橋

  可動橋とは/近代初期の可動橋

7 木造橋の構造

  梁(はり)の力学/中世以後の欧米の木造橋/

  梁からトラスへ

8 橋の建設と契約

  橋の注文方法/明治以前の入札、施工方式/鉄道橋

  明治における請負形式/日本人の契約意識

橋事情余話

  世界遺産の刎橋(はねばし)「フォース鉄道橋」

  イギリス版石橋「ター・ステップ」

  江戸東京下町の橋

  東京日本橋川の一番橋「豊海(とよみ)橋」

  晒首(さらしくび)のメッカ中世のロンドン橋

  変わり種の可動橋の2種

  トラス構造の訳語表現

  国際契約をめぐるトラブル

おわりに

参考文献

さくいん

 

五十畑弘:

1947年東京生まれ。日本大学生産工学部土木工学科卒業。博士(工学)、技術士(建設部門)、土木学会特別上級技術者。日本鋼管(株)で橋梁、鋼構造物の設計・開発、営業に従事。企業統合後のJFEエンジニアリング(株)で空港関連のプロジェクトマネージャー、技術主席を経て退職。現在、日本大学生産工学部教授。鋼構造、土木史、土木遺産の保全を中心に研究活動。文化庁文化審議会専門委員、国交省総合評価委員、東京都、富山県、埼玉県等の文化財保護審議会委員他、複数の土木遺産修復・保全の委員会委員、委員長を務める。主な著書に、「図解入門よくわかる最新『橋』の基本と仕組み」(秀和システム)、「歴史的土木構造物の保全」(共著、鹿島出版会)、「100年橋梁」(共著、土木学会)、監修に「橋の大解剖」(岩崎書店)などがある。

 

世界遺産の刎橋(はねばし)「フォース鉄道橋」

「フォース鉄道橋の人間模型(1880年代半ば頃)」
中央に座るのが日本人技術者の渡邊嘉一

 

「架設中のフォース鉄道橋」
渡邊嘉一が現地にいた頃の架設状況

 

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