またまた「ショーシャンクの空に」を観た! | とんとん・にっき
2007年07月17日 01時05分27秒

またまた「ショーシャンクの空に」を観た!

テーマ:映画もいいかも

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1994年のアメリカ映画、「ショーシャンクの空に」、僕は映画館では見ていないので、たぶんテレビでの放映でか、またはDVDで観た映画なのですが、少なくとも4~5回、この映画を観ています。テレビで放映するというので、見始めると「あれっ、これ観たことあるよ」となり、TUTAYAでDVDを借りてきて、「さあ、観よう」と見始めると、「あれっ、これは観た映画だよ」、ということになるわけです。途中で止めるわけにもいかず、結局最後まで観ちゃうんですね。なぜか「ショーシャンクの空に」というタイトルだけでは、観たか観ていないか僕の中では判断できないのがこの映画です。


スティーヴン・キングの「刑務所のリタ・ヘイワース」を映画化したのが本作である。妻とその愛人殺しの容疑で終身刑の判決を受ける、銀行マンのアンディ。無実の罪ながら投獄されるが、決して希望を捨てず、自由を得られる明日を信じ続ける。一方、古株の囚人レッドはそんなアンディに、「刑務所で希望をもつのは禁物」だと忠告する。アンディとレッドの友情を中心に、ショーシャンク刑務所で生きる男たちのさまざまな人間模様を描いていく。人生の不条理や悲しみを問いかけながらも、たどり着くラストシーンは見る者の胸をさわやかに、だが強く打つ。いつも静かで穏やかだが、内面に強い意志をもち続けるアンディを演じるのは、ティム・ロビンス。その友人レッドに、モーガン・フリーマン。長い囚人生活に疲れはてていたが、忘れていた希望をとり戻していく姿がいい。監督は『ザ・フライ2』を手がけたフランク・ダラボン。(Amazon.co.jp)



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「たどり着くラストシーンは見る者の胸をさわやかに、だが強く打つ」とありました。また、TUTAYAの「シネマハンドブック」を見てみると、「意表をつくラストがさわやかな感動を呼ぶ」と書いてあるのですが、たぶん誰もがそう思うのかも知れませんが、僕はそうは思いません。この映画のラストには、ちょっと違和感がありました。


リタ・ヘイワースから始まって、マリリン・モンロー、ラクエル・ウェルチへと代替わりしていたポスターを剥がすと、その壁には深い穴が開いていました。アンディは小さなハンマーで27年間かかって穴を堀り、嵐の晩に脱獄に成功します。長い間掘っているその作業は映画の中では描かれていません。脱獄もあまりにも簡単で、あっさりし過ぎています。27年間もの長い間刑務所にいるのですが、ちょっと白髪が増えたりはしますが、誰一人として老けてゆく感じがしません。



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レッドはやっと仮釈放になりますが、刑務所の外の生活に順応できません。過去にはその同じ部屋で首を吊った仲間もいました。彼はアンディの手紙を読むのですが、石の下に置いてあったこの手紙、何年前の手紙?彼は意を決して今はメキシコで成功しているアンディの元を訪ねます。海辺で船を洗っているアンディに、レットは会います。ラストがあまりにもさわやかすぎます。このラストの海のシーン、原作にはないそうです。ラストの部分、ファンタジーはファンタジーでいいのですが、全編を通したリアルの部分と、ラストのファンタジーの部分の繋げ方、違和感のない使い分けが、たしかに映画は難しい。


そうは言っても、ほとんどが刑務所の中での人と人との交流。いい人もいれば悪い人もいます。最初は何を考えているのか判らないアンディが、「調達屋」のレッドにロックハンマーを頼んでから、二人の友情は次第に深まってゆき、仲間もアンディに一目置くようになります。元銀行員の職歴を最大限に使って、刑務所の職員や所長にも一目置かれる存在になります。屋上で防水工事の合間にみんなで飲むビールの味はまた格別です。図書の予算を請求するあたりはアンディの人間味を感じます。この辺の細かい出来事の積み重ねは、綿密に計算されていて圧巻です。



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「ショーシャンクの空に」、1994年劇場公開時は「フォレスト・ガンプ/一期一会」など話題作に隠れて興行収入は芳しくなかったようです。また、第67回アカデミー賞7部門にノミネートされるも、「フォレスト・ガンプ/一期一会」に取られてしまった「無冠の名作」でもあります。日本では、95年度キネマ旬報外国映画ベスト・ワン作品となります。その後、ビデオの発売、貸し出しと共にこの映画の良さが次第に浸透し、現在あるような評価に達したようです。自然な演技のモーガン・フリーマンには脱帽です。トム・ハンクスの「グリーンマイル」にも通じるヒューマンドラマ、素晴らしい映画だと思いました。



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