昨日(4月1日)に、かくりん気功で有名な春名伸司さんとクロストークをさせて頂きました。
おかげさまで少人数ながら、満席。
ありがたいことです。
春名さんも僕と同じく「がんサバイバー」です。
その生還ストーリーはまさに奇跡に近い、いや、奇跡的。
くわしくは下記のご本をお勧めさせていただきます。
身体だけでなく、心の持ち方、向け方、そして日々ただたんたんとやり続けることの大切さをお話しいただきました。
そう、ネガティブはエゴのおしゃべりに付き合わずに、
自分が決めたことを、ただ、淡々と「やっていく」のみ。
只管(しかん)
あるいは
精進
結果は「神様」にお任せ。
サレンダー
くしくも、僕と同じフィールドのお話でした。
やはり何度もこのブログで書かせていたさいていますが、
みなさま、おおよそ同じような体験をするようです。
スピーカー(しゃべる人)は違っても、同じこと言ってるよ!
って感じでしょうか。
春名さんの「かくりん気功」、全国でワークショップをやっていますので、調べてみてご近所で開催される際には、ぜひ足を運んでみてください。
身体は「エネルギー」ですから、気功は効果的です。
で、僕の体験記はこちらです。
肺がんステージ4宣告から生還までの体験記(2016年9月~2017年7月まで)
発売以来のロングセラーとなっています。
何かのご参考になれば光栄です。
(Amazonカテゴリ別/闘病記/発売後ランキング8ヶ月間1位・終末期医療ときどき1位)
新刊です。
「ほんとうの自分」を生きていないから、病気になる。
では、ほんとうの自分とは?
今の僕は、ほぼストレスフリーですね~
やっぱり、何も考えず、お任せしてしまうことが一番です。
安心して、任せる。
そして目の前にある「やるべきこと」を、淡々と丁寧にこなしていく。
これが「精進」です。
気分良く、機嫌よく、「精進」する。
毎日ハッピー。
今日、ジョンが来ます。
それも楽しみです。
ではでは、「5年後も、僕は生きています」第25話です。
このときは、大変でした(笑)。
「5年後も、僕は生きています」第1話から読みたい方はこちらからお読みくださいね。
㉕ストレスからの解放…のはずが?
4月26日、定期診察のためにCT撮影と血液検査を行い、翌々日にその結果を聞きに、東大病院へ行きました。
「体調はどうですか?」
僕の外来担当の井上先生は聞きました。
「ええ、良いです。時々咳が出たり、胸がツーンと痛くなったりしますが、他は問題ありません」
井上先生は僕のCT画像を頭のてっぺんからじっくりと見た後、言いました。
「CT上ではなんら問題はありませんね。前回同様、ほとんどガンは見当たりません。原発巣のガンもこんな感じになっています」
先生がペン先で指した画像には、白い筋みたいなものが写っていました。
「前回はまだ形があったんですけどね、今回は筋になってますね。」
「でも、まだ筋が残ってるんですね」
「大事なのは“これが活動しているかどうか”ということです。前回よりもさらに小さくなっていますし、なによりCEAがまた下がってますから、なんら問題ないと考えられます」
腫瘍マーカーCEAは基準値の5.0よりもかなり下の2.0まで下がっていました。
「ありがとうございます。でも、これも消したいな~」
井上先生は苦笑いを浮かべながら言いました。
「そういえば、お仕事の方はいかがですか?」
井上先生には、僕が会社を辞めたことを伝えていました。
「ええ、いまはハローワークに行っています。単発で研修をこなしながら、ボチボチ仕事を探しています。ま、少しずつ体調を上げて生きたいと思ってます。やはり人前で1日話すのって体力いりますからね」
「身体のダルさはどうですか?」
あ…そうだ
そういえば、4月にはいってから、身体のダルさがほとんど抜けていたことを思い出しました。
「ええ、抜けましたね。もうほとんど感じないです」
「それは良かったです。身体の機能が戻ったんですね」
「ええ、長かったです。え~っと7ヶ月くらいですか…」
僕はステロイを止めてからの月を指折りで数えてみました。
「ずいぶん元気になりました。仕事もボチボチ頑張ります」
「そうですよね、頑張ってくださいね」
優しげに微笑む井上先生を見ながら、この人が担当で本当に良かったと思いました。
4月からの生活も、なんとかなっていました。
ハローワークには月に1回通い、その間に知人や友人の紹介を受けていくつかの会社をまわる。
みんな僕の事情を同情はしてくれましたが、直接の就職に結び着くことはありませんでした。
しかし、失業保険と、以前の後輩からやってくる月に数回の研修で、なんとか生活が破綻することなく続けられていました。ありがたいことです。
ほんとうに感謝だな。
僕は、この状況を作ってくれている全てに感謝を感じました。
しかし、5月に入る頃から体調が悪くなり始めたのです。
原因は分かっていました。
それは本の執筆によるストレスです。
2017年の年末に「出版しましょう」という話になり、2018年1月から執筆を始めていたのは、このブログでも書かせていただいたと思います。
その原稿がだんだんと進んできたのでした。
執筆が終盤にさしかかるほど、僕のストレスは増していき、それに比例するように、どんどん体調が悪くなっていきました。
頭が痛い
胸がチクチク
息が苦しい
なぜか、股関節まで痛くなってきた
胸に違和感
首のリンパが腫れてきた
そのときの執筆は、まさにストレスとのせめぎあいでした。
編集者はものすごく優秀な方で、指摘するポイントも僕の気づかないところが多く、とても勉強になりました。
しかし、だからこそ、何を言われているか僕自身が理解不能になることも多く、原稿の始めっからの書き直しも複数回に及び、頭の中、心の中は大混乱状態でした。
そして6月末、やっとなんとか、そしてついに執筆していた原稿が書き上がったのでした。
原稿を前に、疲れ切った僕がいました。
なぜ、そこまでして僕がこの本を書いたのか…
いまから振り返ると分かります。
それは『恐れ』でした。
これから先の生活への不安、恐れがこの原稿を書く原動力になっていたのです。
「本を出版すれば、収入になるかもしれない」
「本を出版すれば、何かの仕事につながるかもしれない」
「狩猟採集民族」の集合意識につながっていたとはいえ、やはり収入・生活・経済に関しては「不安」につかまりやすいという事は、今でも感じます。
何度も初めから書き直しを指示される中で、僕のストレスと疲れはほぼ頂点に達していました。
何を指摘されているのか、分からない
何度修正しても、そのたびに違うところを指摘される
もう、限界だ
意味が、分からん
なんで、こんなに苦しまなきゃいけないんだ
まずい、このままだと、ストレスでガンが再発する
もうやめよう
僕の心の中で、ネガティブトークが渦巻いていました。
しかし、将来の生活に対する不安が、その思いを押しとどめていたのです。
そして、6月の最後の日、編集者たちと打ち合わせを終えた僕は、あまりの疲れに家に帰ると、力尽きてすぐにばったりと寝てしまいました。
翌朝、携帯を見ると編集者から20通以上のクレームのメールが入っていました。
僕はそれを見て、ついに切れました。
もう、無理
編集者へ返事を打ち始めました。
「もうやめましょう。僕は限界です。ご期待に添えなくてすいません。もう本を出版しなくて結構です」
そう、まさにその送信ボタンを押そうとしたときでした。
僕の携帯がブブッ~っとメールを受信しました。
今度は出版社からでした。
「ここから先は、私たちの方で進めさせていただきます。お疲れ様でした」
身体から、力が抜けました。
おお、そうか…
もうこれで、書かなくてもいいのか…
終わった…終わったんだ…
僕は安堵感に包まれました。
しかし、本を書く事によるストレスと、編集者とのやりとりによるストレスは、予想以上に僕の身体にダメージを与えていたのです。
そして、その日から、まるで緊張の糸が切れたように、またさらに、しかも、とてつもなく体調が悪くなっていったのです。
㉖へ続く
ポチいただくと嬉しいです。
第1話から読みたい方はこちらから。
(オススメのお水やお茶など)
よくご質問いただくので、以前書いた記事をリンクしておきます。
★2021年新刊(2021年12月出版)
「さとりをひらいた犬/本当の自分に出会う物語」
おかげさまで、ベストセラーになりました。
こちらは既に3万部越えのベストセラーです。感謝です。
【お知らせ】
その①
今日です!!
4月2日癌患者会「いずみの会」でお話しさせていただきます。
その②
明日です!
4月3日岡崎で杉浦貴之さんとコラボトークさせていただきます。
その③
4月17日長崎市立図書館で「がん生還者から学ぶ会」でお話をさせて頂きます。
その④
4月24日茨城県ひたちなか市ライブラリーカフェ「然々」さんでお話しさせていただきます。
詳細お待ちください
17時~19時です。
その⑤
4月26日(火)阿部敏郎さん主催の「ZENサンガ」でお話しをさせていただくことになりました。
「ZENサンガ」
その⑥
無料お話し会「リーラの会」次回日程決まりました。
4月27日(水)20時~22時(ZOOM)
詳しくは、こちらをクリック。
みんな、来てね.